さてドナウラントを巡るにあたって、電車やバスなどの公共交通機関はあまり便利ではありません。手っ取り早くレンタカー? ちょっと待って! この手つかずの大自然を巡るのにそれはないよ。地形はほとんど平坦なのですから、健康的にサイクリングといきましょうや。このあたりではハイキングコース、サイクリングコースともよく整備されており、道に迷う心配はありません。いくつかのペンションでは自転車を貸してくれますので、事前にメールなどで相談しておけば何とかなるでしょう。
もう一つの問題は、ドナウラントの真中を流れるドナウ川をどう渡るかです。自然が豊かな北岸もいいけれど、観光名所が多い南岸も回りたい。しかし橋はないし、どうすればいいのか? ここで文字通り助け舟として現れるのが「ドナウの渡し」-オルト近くの北岸と南岸のハズラウ(Haslau)を結ぶ渡し舟です(注3)。
これが「ドナウの渡し」だ!
渡し舟は「船」じゃなくて「舟」ですから、せいぜい5~6人も乗れば一杯になってしまうモーターボートが、渡し場に客が現れる度に随時往復するという仕組み。これはまず乗り物として面白い。ドナウ川の流れは、意外に速いですから、これを小舟で横切るのは結構スリリングです。それに便利。自転車を載せることも出来るから、サイクリングにも強い味方なのです。

チャリも載せられる!
従ってオルトで自転車を借りられれば、これから述べるエッカルツアウ(Eckartsau)→B.D.アルテンブルク→ペトロネル・カルヌントゥム(Petronell-Carnuntum)→ローラウ(Rohrau)→ハズラウ→(渡し)→オルト、あるいはこの逆コースというドナウラント一周を巡ってみることをおすすめします。全長50km余り、見学時間を入れて丸一日の行程です。
実はこの渡しを利用すれば、シュヴェヒャート空港からオルトに向かうにあたって、わざわざウィーンに出て大回りする必要はないのです。S7線で三つ目のハズラウ駅まで行き、そこから北へ30分ほど歩いて河岸から渡しに乗り、降りてまた40分ほど歩けばオルトに着くのです。もっとも重い荷物を持っている場合は、歩きがきついかもしれないですが。
(注3)運行期間は4~10月の毎日、9:00~19:00、料金2.6ユーロ
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