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2011年09月10日
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倉敷から笠岡に移動しました。
私は笠岡市は初めてです。
 
目的地は「笠岡市立竹喬美術館」です。
「竹喬」というのは、日本画家の小野竹喬(ちっきょう)のことです。
 
ここに「笠岡市立竹喬美術館」があることは知っていたのですが、小野竹喬の作品はほぼ2年前に「大阪市立美術館」の「生誕120年・小野竹喬展」で主なものは見たと思うし、特別いいと思うものがなかったというのが正直なところです。
 
今回この美術館を訪れた目的は、「岩橋英遠展」があると知ったからです。
でも、岩橋英遠についても、ほとんど名前ぐらいしか知りませんでしたが、まとめて見るのにいい機会だと思いました。
 
岩橋英遠は北海道の出身ということもあってか、関西以西ではほとんど紹介されてこなかったのではないでしょうか。
 
「小野竹喬美術館」は笠岡駅から少し離れていて、歩いて23分かかりました。
 
 
小野竹喬美術館_2011_9_10
 
 
展示作品数が50点と少なめなためか、美術館の特別展としては安めの800円でした。
 
展示室は‘あちらこちら’に分かれていて、動線はよくありませんでした。
 
また、単独の画家の展覧会なのに、最も若いときの作品が25歳のときのもので、早熟ぶりを見て感嘆するのが楽しみになっている私としては、少々物足りませんでした。
・・・でも、このあと、取り憑かれていきます。。。(^-^;)
 
『陸軍記念の村の小学校』は、子どもが描いた絵のようでもあり、イラスト・テイストがある堂本印象の絵に見られるようなタッチでした。
勝手な想像ですが、当時はこの絵は評価されなかったのではないでしょうか。(斬新すぎる?)
 
『都無ぢ』は「つむじ」と読むのでしょうか、絵はロベルト・マッタが描いた抽象画のようで、まったく日本画にそぐわないイメージでした。
 
1階の「展示室A」の半分は屏風装の作品で、「石(いわ)」がテーマのものを並べたようでした。
岩と月、雨、池、雪といったものが1作ずつ別々に描かれていて、サイズが結構大きいことと相まって、池に面した和室の前に座っているような感じでした。
 
このあともそうだったのですが、どの作品にも解説がなかったので、絵と題名からだけでは理解できないものがあったのは残念でした。
 
2階の「展示室B」に移って、『去来』は頂に白い雲がかかった真っ黒の富士山でした。
山頂付近では突風が吹いているのか、雲がたなびいています。
それにもかかわらずどっしりとして微動だにしない堂々とした富士山の姿が印象的でした。
 
大作『氷結する湖』は、手前に湖、その向こう側にやはり富士山という構成の絵でした。
富士山の頂も、その右上に出ている月も、左半分が輝いています。
日本人であれば、富士山のどちら側に湖があるかは知っていて、従っておおよその方角は見当が付き、湖の状態と月の輝きかたで、季節も時刻もわかるように描かれていました。
 
そのあとは鶴やトキが飛んでいる絵が続きましたが、その描きかたは少し山口華楊のタッチと似ていると思いました。
 
『暁II』では、夕焼けの大空の右下に巨大な蛾が飛んでいました。
蛾がモティーフに近い感じで描かれているのは、他に速水御舟の『炎舞』ぐらいしか知りません。
 
『静日I』と『静日II』は、どちらも5歳ぐらいの男の子が立ち小便している絵でした。
前者は真っ白い雪の中を斜め後ろからとらえた姿で、脚元の雪だけ黄色く溶けています。
後者は崖の上から‘飛ばして’いるところを真横から見た姿でした。
これのどこが‘芸術’なのかがわかりませんでしたが、与勇輝の人形と同じで、昭和の時代のノスタルジーは感じられました。
話がそれますが、私は子どもの頃を過ごした昭和の時代に、どこかで立ち小便をしたことは記憶にありません。
それが、‘いい歳’になって、ちょっとしたアウトドア・スポーツを楽しむようになってから、“立ちション”を覚えました。(笑)
最初はいっしょに行った友人が人前で平気で用を足すのを見て、「よくこんなところでできるなぁ・・・」と、妙に感心していたのですが、やがて自分がするのにも抵抗がなくなりました。(^-^;)
子どものときは「男がいいか、女がいいか」という質問に対する答えは迷いましたが、今は明らかに「男のほうがいい」と答えられます。
自分の変遷を思い出しながら、2枚の絵をほほえましく見つめていました。
 
再び1階に戻って、「展示室C」に行きます。
ここに『道産子追憶之巻』がありました。
縦は61cmですが、長さが‘29メートル’もあります。
連続的に場所を変え、グラデーションのように季節も冬から春、夏、秋と変わっていきます。
 
北の地方らしい風景が丁寧に描かれていましたが、夏の終わりあたりで‘ものすごい’ものが目に入って来ました。
赤とんぼがはじめは1匹だったのが、途中から大群になりました。
「同じ色でも画面のサイズによって迫力は変わる」と言いますが、サイズではなく、‘数’でも圧倒のされかたがまったく変わることを感じ、じんわり目頭が熱くなりました。
 
 
「道産子追憶之巻」_岩橋英遠  『道産子追憶之巻』(部分)
 
 
数で圧倒されてこれほどの迫力を感じる日本画には、未来永劫出会わないような気がしました。
 
最後の「展示室D」は、ペアの作品が展示されていました。
同じタイトルで別のものが描いてあります。
 
『双璧那智』と『双璧華厳』は、文字通り那智の滝と華厳の滝が描いてあるのですが、やはりサイズが大きいことと、この2枚を並べることの相乗効果で、威圧感に近い迫力が伝わって来ました。
 
他にも、山や太陽がモティーフのペアの作品がありました。
 
作品は見事なまでに関東以北の所蔵先から借りてきたものばかりで、西日本ではこれだけまとまって見る機会はないと言えると思います。
 
広くはない美術館で、解説がないにもかかわらず、1時間20分かかってのんびりと作品と向かい合うことができました。
 
いい展覧会だったと思います。
ただ、図録の発色が非常に悪く、作品の迫力が伝わって来ない印刷になっているのが残念です。
 
このあとは尾道に移動して、泊まりました。





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最終更新日  2011年09月22日 22時05分48秒
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