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カテゴリ:美術・芸術・博物鑑賞
今までその存在も知らなくて、画家の名前だけで展覧会を見に行き、いきなり言いようもないほど気に入ってしまう絵はそうはないと思います。 私の場合は、ここ数年は多くの展覧会に足を運び、展覧会全体や画家の画風などに感銘を受けることはあっても、1つの作品に魅かれることはありませんでした。 自分としては、そこまで気に入る絵は少なくとも画集で見ていると思っていました。 ところが、9月に見に行った「岩橋英遠展」で、『道産子追憶之巻』を目にしたときは一瞬、そのサイズに驚きました。 そして、普通は絵巻と言えば、‘巻物’で、岩絵の具で描いてあるため、なかなかその全体を1度に見られることはないのに、『道産子追憶の巻』は絵巻ではなく、キャンバスをいくつも並べた仕様なので、すべての部分が展示されているのがうれしくなりました。 右端の冬のシーンから丁寧に見て行くうちに、夏の終わりあたりに赤トンボが1匹飛んでいるのに気が付きました。 そして、それがどんどん多くなり、秋の中心の部分ではまさに無数と言っていいほどの赤トンボが飛んでいるのに圧倒されました。 何度もいちばん右端の赤トンボの位置に戻り、左端の1匹の部分までを往復しました。 そのときの興奮は家に帰ってからも冷めず、‘いつも’のように「家で見たい・・・」と思うようになりました。(^-^;) でも、長大な絵巻の版画や複製が売られているはずがありません。 それでも、ときおり思い出してはネットで探しているうちに、見つけました! それがまたちょうど「秋」の部分の複製画なのです。 やはりこのシーンがいちばん人気があるのだろうと思いました。 価格を見ても、むしろ驚くほど安かったので、迷わず購入しました! 額装されているのですが、その横幅は1メートル以上もあります。 うちでこのサイズの絵が飾れるのは2か所しかありません。 そのうちの1か所である、リビング・ルームのソファの後ろの壁の絵を下して、飾ってみました。 額の上部に見えているのはピクチャー・レールです。 これがちょうど1メートルの長さです。 今回はワイヤーを使わず、壁に直に金具を打ちつけて壁にぴったりと掛けてみました。 飾って数日経ちますが、毎日のように見入っています。 ちょうど季節的にも合うので、なおのこと気に入っています。 展覧会自体は今年最高とまでは行きませんでしたが、「今年の1点」を挙げるとすれば、間違いなくこの作品になると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年10月27日 21時39分00秒
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