|
カテゴリ:研究・教育関連
Kentが関わった本が,また一冊出版されました.
古今書院から出版された『東京学芸大学地理学会シリーズ3 日本の諸地域を調べる』です.卒業した大学の学会(という名のOB会)の50周年記念シリーズの一冊です. 師匠やお世話になった先生方,先輩・後輩,そして同級生たちと一緒に,一冊の本を作るというのもイイモノです. 追記: この本では,「世界遺産から自然環境を考える-白神山地の事例-」というトピックを執筆しました.大学3年生の時(1990年/世界遺産登録が93年)の地域調査の実習の対象地が弘前だったので,白神山地を調査地に選び,ブナ・ミズナラ林の立地環境の調査をしました.青秋林道の問題が持ち上がっていたときで,「自然地理をやるなら環境保全と繋がることをやりたい」という気持ちを持ってテーマを選んでいました.丁度,世界遺産登録の準備が始まっており,営林署の人に「もうすぐ調査ができなくなるからね」と言われていたのを覚えています.その調査の内容自体はなにも書いていませんが(読み返すのも恥ずかしいようなレポートしか書いていません・・・),あの時の勉強を踏まえて書いた文章です.そう言う意味では,16年間暖めてきたデータをやっと文章にできたという感じです. コメントをくれたmokudaiさんのブログにも書き込みましたが,このシリーズ全体としては「環境システム」に関する扱いが小さすぎるように思ってます.2巻の「環境」は環境構成要素について個別に論じた文章になっているので,その連関に対する視点に欠けているように思います.現代の地球的課題を高等学校の地理の授業で取り上げるときには,「基盤環境→文化的背景→生産・配分→流通→消費→還流」のシステムで環境を捉えるようなことが必要だと思うのだけどなぁ...と思っているところです. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[研究・教育関連] カテゴリの最新記事
|