TOSHIBA TY-RPR1(FM/AM ラジオレコーダー)その1
本日は、東芝製のFM/AM ラジオレコーダー TY-RPR1 について書かせていただきます。いわゆる、ラジオとICレコーダー・ミュージックプレーヤーが一体になったものですね。このラジオレコーダーは機能がたくさんあるため、4回に分けて書かせていただきます。上記のようなブリスターパックで売られていました。購入は2017年11月。市内の家電量販店で税込14,904円でした。少々値引きしてもらったものの意外と高いなと思いました。購入のきっかけは、それまで使用していたラジオボイスレコーダー「YAMAZEN YVR-R410L」(→メーカーサイトへ飛びます)がFM補完放送に対応していなかったためです。この時はFM補完放送に対応している後継機種「YVR-R510L」も発売されていましたが、東芝製のほうがサイズがコンパクトだったためこちらを選びました。パッケージ裏側です。各部の名称、本機の特徴についての説明が書かれています。機能的には YAMAZEN YVR-R410L によく似ているような気がします。タイマー予約20件・PCM録音(最大536時間)・再生速度調整(ゆっくり再生)など、ラジオレコーダー・ボイスレコーダーとしては十分な機能を備えています。高感度設計・漢字対応大型カラー液晶画面・時刻自動補正機能など便利な機能を備えています。製造国は中国ですね。付属品。音量調節機能付きステレオイヤホン・イヤーピース(大・中・小)・micro SDカード(本体に装着済み)・マンガン乾電池(単4形)・取扱説明書が付いてきます。多機能のせいなのか、取扱説明書は結構分厚いです。早速正面から見ていきましょう。何となくTY-SPR5のデザインにそっくりです。電源OFF時は上記のように何も表示されず真っ暗です。前面にある「予約」「停止/戻る」「録音」のいずれかのボタンを押すと、下記のようにバックライトが点灯し現在時刻が表示されます。TY-SPR5 と違い、こちらはカラー液晶になっています。時刻は24時間制で表示されます。電源ボタンを押す(短押しでOK)と電源および液晶がONになり「TOSHIBA」のロゴが表示されます。カラー液晶部分にはあらかじめプリセットされている放送局名が漢字で表示されるほか、受信バンド・受信周波数・音量・プリセット番号・現在時刻・電池残量が表示されます。ラジオをONにしている時でも現在時刻が表示されるのはありがたいですね。FM放送受信時の表示。本体正面中部。電源ボタン・予約ボタン・停止/戻る/メニューボタン・録音ボタン・再生/決定ボタン・選局+/選局/ファイルスキップボタン・再生速度調整ボタン・再生リストボタン・消去ボタン・ボイスボタンがあります。ひとつのボタンに複数の機能を持たせているため、機械操作が苦手な方にはちょっと辛いかもしれません。スペースの都合上このようにして詰め込まざるを得なかったのでしょう。再生/決定ボタンがやや傾いているのはご愛敬。機能的には問題ないですし、中国製ですので細かいことは気にしないことにしましょう。本体正面下部。内蔵スピーカーがあります。スピーカーは直径2.8cmのものが使われていて、実用最大出力は80mWです。このサイズですので音質はそれなりで、モニター用と割り切ったほうがいいです。音量もポケットラジオの範疇で、キンキン音ではありませんが長時間聴くには向かない音質です。本体右側面。ストラップ穴・プリセット選局ボタン(+/-)・micro SDカードスロットがあります。プリセット選局ボタンは、本体にあらかじめ登録されている各地域の放送局を選局する時に使います。登録されている放送局は上書きおよび変更・削除はできません。micro SDカード。micro SDカードは、SD:32MB~2GB、SDHC:4GB~32GB のものが使用できます。付属品として 8GB のものが付いてきますが、自分は 16GB に差し替えて使用しています。このラジオレコーダーには内蔵メモリーが無いため、録音するにはSDカード装着が必須です。しかも「Class 10」のものを使用することが推奨されています。自分が試した限りでは「Class 4」でも一応録音できましたが、所々音飛びが発生してしまいあまり実用的とは言えませんし、録音自体が失敗してしまうことも何度かありました。またこのレコーダーの欠点として、推奨されているスペックのものを使用しても録音に失敗してしまうことがあるというのがあります。なので、議事録など録り直しのきかないものへの使用はおすすめできません。実際タイマー予約で10件録音した番組のうち、1~3件失敗(ファイルエラーと表示され再生できない)するという状況でした。付属のSDカードの使用をやめ、新たに購入したSDカードでもやはり同じようにエラーは起きてしまいました。内蔵メモリーが無く、micro SDカードにしか録音できないという仕様のため安定性には非常に不安があります。個体差があるかもしれませんが、録音エラーの確率が高いというのは本機の最大の欠点でしょう。本体左側面。音量(大/小)ボタン・FM/AMボタンがあります。音量は0~31の間で調整できます。FM/AMボタンはバンド切替えのほか、再生リストなどからラジオ放送受信に戻る際に使用します。TY-SPR5 ではスライド式のスイッチでしたが、こちら TY-RPR1 ではボタン式に変更になっています。本体上部。内蔵マイク・お好み選局ボタン・イヤホン端子があります。内蔵マイクはボイスレコーダー用で、モノラルでの録音となります。せっかくPCM形式で録音できるのにモノラル仕様とは何とももったいない気がします。このマイクは音を良く拾ってくれます。メニューの中に感度調整機能(会議/通常)もありますので、使用環境に合わせて設定できます。お好み選局ボタンは、任意の放送局をFM/AMそれぞれ4局ずつ登録できます。ただし、ここで登録した放送局については放送局名は表示されず、周波数のみの表示となります。イヤホン端子はΦ3.5mmのステレオミニ仕様です。ここから出力される音質は良いです。低音部も迫力があり、高音部についてもきれいに出ていると思います。音量ゼロ時のホワイトノイズもほとんどなく、ラジオを聴く分においては快適です。ただ、録音したファイル(WAV)やパソコンなどから取り込んだ音楽ファイル(MP3)などを再生すると「ジジジジ.....」や「チッチッチ.....」といったノイズが乗ってしまうようで、ノイズ対策の面では詰めが甘いのかなと感じます。対策としては、本体の音量を上げてイヤホンに付いているスライドボリュームを絞ると、このノイズはある程度回避できます。またFM放送受信時にはイヤホンがアンテナとして作用します。FM受信時やFM録音時には必ずこの端子に挿しておく必要があります。本体裏側。主な仕様記載・スピーカー/イヤホン切替えスイッチ・ホールドON/OFFスイッチ・電池収納部があります。2016年製、MADE IN CHINA です。スピーカー/イヤホン切替えスイッチをイヤホン側にすると緑色の表示が、ホールドON/OFFスイッチをON側にすると赤色の表示がされます。TY-SPR5 の時にも触れましたがこのスイッチが曲者で、使用を繰り返すうちに接触不良が発生します。ホールドスイッチはさほどでもありませんが、スピーカー/イヤホン切替えスイッチの接触不良はひどいです。イヤホンで聞いていると左右のバランスが崩れたり、スピーカーから音が出ないなどの不具合が発生しています。東芝製のラジオ・ラジオレコーダーはこのスイッチ類が欠点のようで、なんとか改善してほしいものです。電池収納部。電池は単4形を2本使用します。電池2本で稼働できるのがこのラジオレコーダーの良いところです。4本の仕様だと重いのです。(YAMAZEN YVR-R410L は単4形×4本仕様)電池の持ちはラジオ受信時についてはまずますですが、録音時についてはあっという間に消耗してしまう感じです。それでも持続時間は電池4本仕様の YVR-R410L と大して変わりません。こちらのほうがコスパが良いです。電池持続時間(アルカリ乾電池使用時)ラジオ受信 イヤホン使用時:AM 約65時間/FM 約50時間 スピーカー使用時:AM 約40時間/FM 約30時間SD再生時 イヤホン使用時:約40時間 スピーカー使用時:約30時間SD録音時(ボイス) 約45時間SD録音時(AMラジオ) 約25時間このラジオレコーダーには外部電源端子が無いため、電池のみでの録音となります。アルカリ乾電池の使用が勿体ないため充電池(エネループ)を使用していますが、持続時時間はアルカリの半分程度になってしまい、予約番組が多いと一週間持ちません。外部電源端子があれば良かったのになぁと思います。TY-SPR8 のような充電台があればなお良かったのですが、その代わりに価格は2万越えになってしまいそう。。。電池蓋は相変わらずペラペラで、丁寧に扱わないとツメが折れたりしそうです。簡単に外れるため紛失にも注意しなければなりません。受信感度は、このサイズのラジオとしては高感度の部類に入ると思います。 AM放送は地元局はもちろん、隣県のTBCラジオ(1260kHz、20kW)やABSラジオ(936kHz、5kW)がノイズにまみれながら昼間でも受信できます。夜間の在京局や在阪局はもちろん、北海道や九州の局まで受信できました。ただ、TFTカラー液晶部分がノイズ発生源となっていて、バックライト点灯時にはAM放送に「ジャーーー」という雑音が入ってしまいます。バックライトが消灯するとノイズは無くなります。バックライトは常時OFFにはできないので、必ず30~60秒はこのノイズにかき消されてしまいます。せっかくの高感度が勿体ない気がします。 FM放送はTY-SPR5 よりはやや劣るものの高感度で、屋外の開けた場所(平地)では県内のコミュニティFM局(FM One 78.7MHz、奥州エフエム 77.8MHz)やTBCラジオのFM補完放送(93.5MHz/5kW)なども聴くことができました。FM放送はある程度の電波強度がないとなかなかステレオにはならないようで、高感度というよりはノイズが目立ちにくくS/N比が良いだけのかもしれません。 液晶部分からのノイズや録音失敗の不安、外部電源が使えないことや操作の複雑さを除けば、そこそこ使えるラジオレコーダーだと思います。ただ、録音が失敗してしまうことが多いのはラジオレコーダーとしては致命的ですね。機能的にもなかなか優れているだけにこの欠点は非常に惜しいものがあります。価格も約15,000円と高く、あと5,000円足せばソニー製のラジオレコーダー ICZ-R110 が買えてしまうということもあり、趣味とかでなければこちらを選ぶメリットはあまりないのかもしれません(東芝さんゴメンナサイ、、、)。現在、メインのラジオレコーダーは別のものを使用していて、こちらの TY-RPR1 はサブ機としています。再生機能には特に大きな問題はないため、メイン機で録音されたものをパソコンを経由してこちらのSDカードへ転送して、おもに再生専用機として使用しています。この TY-RPR1 は既に生産完了となっています。後継機種は無いようですが、代わりに据置型の SD/USB 録音ラジオ TY-RHR1 というものが 2019年10月現在 発売されています。次回はメニュー画面から機能詳細について書きたいと思います。→ TY-RPR1 その2 へメーカーサイト → 東芝ポケットラジオレコーダー TY-RPR1 → 東芝SD/USB 録音ラジオ TY-RHR1楽天サイト → 東芝 TOSHIBA 東芝 録音ラジオ(SD/USB) TY-RHR1(W)[TYRHR1W]