サッカーと野鳥と音楽　Ｋｉｃｋ！Ｆｌｙ！Ｓｉｎｇ！

　今日も宮ヶ瀬へ向かった。
最近は天気が不安定で、週末になると雨。
だから行けるときに行っておこうと考えた。

　８時散策開始。
林道に入り５分経過したところで
ヤブの中からガサガサと音が聞こえる。

　野鳥とは思えぬ音の大きさ。ほ乳類だ。
シカはヤブに隠れないだろうし、クマは考えられないし
キツネかな？もしくは野犬。
立ち止まり音の行方を追った。
次の瞬間、戦慄が走る。

　イノシシ！
大きさは中型犬くらいだ。でもこれが突進してきたら
間違いなく大怪我をするだろう。運良くイノシシが
私の方向を見なかったので、何も起きなかった。

　そして１分後、またもやヤブから音。
今度は、さっきより音が大きい。マズイ。
あれより大型だと危険過ぎる。
カメラなど構える余裕など無い。
私は頭の中で１枚のカードを選ぼうとしていた。

「ガードレールに登る」
「三脚で戦う」
「しし鍋にするぞ！と脅す」
「泣く」
「無理」


※写真は合成です。昨日のネタだった・・・・。

　どうすんの？どうすんの？どうしちゃうのよ！
（ライフ・カード、ＣＭの続きは面白い）

　結局、緊張のあまり完全に固まった。

「無理」

すると次の瞬間、私が見た物は・・・・

　ウリ坊！
小型犬くらいの大きさで４頭。
さっきの親を探しているのか、一列になってトコトコと歩いていく。
４頭が連なったおかげで、音が大きく聞こえたのだ。

「かわいい・・・・」

　思わず見惚れ、写真を撮れなかった。くそー。
ここに通って１年。イノシシは初めて見た。

　そんな珍しい出来事のせいか、雨粒が落ちてきた。
木陰に隠れて雨宿り。今なら引き返せるが
それも悔しいので、しばらく様子を見ることに。

　１０分ほどで雨足が弱まり、散策再開。
すると湖畔の木にトビが佇んでいる。



　いつもなら上空を滑空する姿しか見せないトビも
やはり立派なタカの仲間だけあって
こうして見ると凛々しい。
どうやらハシブトガラスと止まり木の奪い合いをしていたようだ。
カー、カー、ピーヒョロ、ピーヒョロと騒がしい。



　今日もジョウビタキが目立つ。不思議なことに
目撃するのはオスばかり。昨年は同時期にメスも
撮影しているのだが・・・・。
　しばらく歩くと、散らかった地面を見つけた。



　これは食痕だろうか。何かの動物が食べ散らかしたと思われる。
わざわざ人間が、こんな場所で木の実を食べる筈がない。

　これ何の実？探すと、手の届かない枝に
実が残っていた。オニグルミだと思う。



　いつもの折り返し地点で休憩。
今日はアカゲラ、アオゲラの姿が見えない。
しかし、オシドリのオスが１羽飛来。
カシラダカも見かけた。上空には一瞬だがチョウゲンボウの姿も。
ヤマセミは釣り人が禁止されているボートで
湖面をウロウロしていて、来る気配は感じられない。

　ここで気になる情報を耳にした。
冬のアイドル、ベニマシコが今週目撃されたそうだ。
まだ少ないだろうけど、昨年も１１月３日頃から
目撃されているので今後が楽しみだ。



　少しずつだが葉が色付き、チョウやハチは飛んでいるものの
トンボは一切見かけなくなった。湖面にはマガモが目立つ。
秋が深まり、冬の足音が近付いている。

　昼過ぎに引き返し、ビジター・センターでイノシシのことを報告。
すると職員の方は
「見られたのはラッキーですね。
でも花壇を掘り返したりイタズラも多いんですよ。
誰かが怪我をしても困るし・・・・。
駆除なんて話が出なきゃ良いですけど」

　そうかぁ。ウリ坊、可愛かったからなぁ。
どうか無事に山奥で過ごして欲しいところだ。

　今日の昼食は悩んだ末に
春巻きドッグに決定。パリパリした皮に包まれているのは
食べ応え充分のフランクフルト。これだけでお腹いっぱい。



＜１１月３日　確認＞
カイツブリ、カワウ、オシドリ、マガモ、カルガモ、トビ、
チョウゲンボウ、アオバト、カワセミ、ヒヨドリ、モズ、
ジョウビタキ、ウグイス、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、
ホオジロ、カシラダカ、アオジ、スズメ、カケス、
ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ