川中島の古戦場にて。
日帰りとなった長野往復から無事に帰った。葬儀のことは、なんだか湿っぽくなったので別記するとして、この項では終了後のことを。 午後2時を回ったので、渋滞する前に早いところ帰宅したかったが母がどうしても行きたいというので川中島の古戦場へ。 ご存知、川中島の戦いの舞台となった歴史的名所である。今年はNHK大河ドラマで「風林火山」が放送中ということもあり大いに盛り上がっている。 長野は1998年の冬季オリンピックを契機に大きく発展し、広い道が整備され大型店舗も増えた。それでも、こういった場所では駐車場ですら無料。ありがたいことだ。 最初に見えてきたのは佐久間象山の銅像。幕末の偉大な先覚者である。 広大な景色を眺めると、気持ちが軽くなった。スケールの大きい場所に立つと生きること、死ぬことについて難しく悩まないで済む。ただ、今という時間を大切にすることだけ。 隣に立つ母の表情も自然と緩む。自分の弟が先に死んで、悲しいのは当然だが翌日に長野に来て、来客に食事を出したり準備を手伝ったりで激務だったに違いない。そんな状況から、ようやく開放されたのだ。どうしても、ここへ来たいといった理由が分かった。 八幡社付近には、武田信玄と上杉謙信両雄激突の銅像。川中島の古戦場についてはコチラのサイトが詳しい。 売店や食堂の他にも、野菜や果物を売る店が多数。熟した果物を見ていると、店のオバチャンが包丁でリンゴや桃を切って味見させてくれる。やっぱり、長野は土から出来る物が美味しい。 たらふく味見だけして帰るのも悪いので私はネクタリンを買った。甘酸っぱくて桃よりしっかりした歯応え。母はリンゴとプルーンを買い、ずいぶんとオマケしてもらっていた。とても楽しそうだった。 まだ強い日差しを感じるが風が少しだけ爽やかになった気がする。 季節が変わろうとしている。私にとって、今年の夏は特別なものだった。さようなら、ありがとう。