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古典芸能

designed by *ま~ぶる*

松栄祝嶋台(まつのさかえいわうしまだい)お祭り
子どもに本物の狂言を
十八代目中村勘三郎
襲名披露公演
義経千本桜 すし屋他
初めての文楽鑑賞
冥土の飛脚(めいどのひきゃく)



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仁左衛門さんのお孫ちゃん
松栄祝嶋台(まつのさかえいわうしまだい)お祭り

4歳の片岡千之助さんの初舞台。
歌舞伎は詳しくない私は○○さん素敵!
くらいのノリでたまに鑑賞する程度。
18日深夜のテレビで
たまたま観られたのはラッキー!!!
(芸能花舞台)

小さい千之助ちゃんは、それだけで可愛い。

舞台の上では、愛之助さんと常にいっしょ。

最初はひとつ、ひとつ
愛之助さんにリードされていた千之助さん。

公演が進むにつれ、
自分から動けるような変化が見られたとか。
何度もこの舞台を観た歌舞伎通の方がそう書いておられた。

大好きなウルトラマンの見得はご愛嬌。
にこにこ愛くるしい笑顔。楽しんでいる姿がいいな。

千之助ちゃん

「本来歌舞伎では禁じられています。
千之助がどうしても笑ってしまうのと言うので、
笑うのは認めるけど、シッカリ演じてくださいねと言いました」

仁左衛門さんとのお約束だそうな。

過日、VTRで観た勘九郎さんの
やんちゃな子ども時代を髣髴とさせた。
ほほえましいエピソード。


松嶋屋!    松嶋屋!    松嶋屋!   松嶋屋!   松嶋屋!     松嶋屋!     松嶋屋!

才能があるから、
有名な親がいるから、
経済的にも恵まれているから

の言葉で片づけないで。

華やかな表舞台の陰で、
その活躍に一喜一憂している、
そんなあたりまえの家族がいて、

応えようとする優しさが原動力になっていること。

苦しまない人はいない。
あきらめないで続けた人が輝くこと。(2005.4.18)


いちょうライン


子どもに本物の狂言を


お正月、テレビで
里見八犬伝を観ました。

子どもの頃、
辻村ジュサブローさんの人形劇で
新八犬伝を見ていたので
懐かしくって。

ワダエミさんの衣装を楽しんだり、
家族団欒で見るにはよかったかな。

もう一度、あの人形劇が見たくなりました。

子どものころ良いものが見られたのは幸せです。

感受性の豊かな子どもの頃こそ、本物を!
子どもだからって質を落とすのではなくてね。
子どもだからわからないじゃなくてね。


私は今でも感謝しているんだけど、
小学校の時にちゃんと狂言を見せてくれたんです。
そこで野村万~という名前を知りました。

あんまり小さくて名前を全部覚えてないの。
野村万作さんとか野村万蔵さんって
ことはさすがにないと思うんだけど。

まさかね、
小学校の体育館に来てくれないと思うけど。

本物の迫力はちゃんと伝わってきましたよ。
衣装の豪華さや伝統の重みもね。

「校長先生、ありがとう」
家族で狂言を、なんて機会の少ない
下町の小学校なのに粋な計らいでしょ。
こういう贈り物こそ教育だと思うんです。(2006。1。2)



葉のライン


十八代目中村勘三郎
襲名披露公演

義経千本桜 すし屋他


楽しみにしていた襲名披露。

勘三郎さんになった
勘九郎さんのお披露目
勘太郎君七之助君との共演。
ずっとずっと楽しみにしていたのに
勘太郎君怪我の為、休演。

演目は「義経千本桜」から
「木の実、小金吾討死、すし屋」
千本桜狐忠信をよく見るけれど
今回の「いがみの権太」
見るのは初めて。

ちょいワルおやじの権太勘三郎さん

死んだと思った平維盛
生きていたと聞いて
高野山まで逢いに行く妻子を護る
小金吾勘太郎君。

匿われた維盛
想いを寄せるお里七之助君

の予定だったけど、
兄貴の代打で小金吾お里両方を七之助君
優しげな顔だちの、華奢な体つきだから
キレイな女形なんだけどホントウは
運動神経抜群の七之助君
14人もの追手を相手に大立ち回り。

敢えない最期の次の幕ではうって変わって
可憐な娘役。

重たい桶を軽々と運ぶところのコミカルさも
愛しい維盛(正体は知らなかったけれど)
を想うあまり甘えたり
すねたりのいじらしいところは達者!

恋しい人には妻がいることがわかったあと、
更には兄がその維盛親子の為
に父の手にかかる悲しい場面は終始、
顔をあげなかった。

お里のほうが良かったな~。

とは言え、
短い期間に小金吾役も
マスターして魅せてくれたのは
さすが!
小金吾討死はザンバラ髪の小金吾
ほとんど一幕中の殺陣。

捕手が四方、八方から投げる縄が
蜘蛛の巣のように絡んだかと思うと
その張った縄の上に乗る場面もあって
なんともオイシイ役だけど
バランスを崩したら真っ逆さま。

やっぱり小金吾勘太郎君で観たかった。
う~ん、平助~。観たかったぞぉ!
早く治ってくださいね。
(あれ、もしかしたら落ちたから怪我したのかな?)

いがみの権太小金吾からお金をだまし取る
悪いんだけど憎めないヤツ、こういう役は絶品!!

最後、権太は改心し、
親孝行で忠義者になるけれど
それを知らない父の手にかかり息を引き取るという
いかにも歌舞伎らしい見せ場のたくさんあるお話。

悪人が実は善人だったと明らかになる役を
もどりと言うそうなんですが、
権太はその代表。

ただ、最後権太が刺されてから
真実を語る感動的な場面が
長すぎた気がしたんだよね。

それは私の現代的セッカチによるものだと分析。

なぜって?だって、親孝行で忠義者!
ごんぎつねのごんが届けものに来たのに
いたづらと間違えられて撃たれるように、
今までの親不孝を詫びて親を喜ばせようと
親が匿っていた維盛親子を助ける為に
自分の妻子まで犠牲にしたあはれ権太です。

それなのに実は権太がそこまでしなくても
維盛は助かったと最後に知ることで
江戸の昔の善男善女は涙にむせたことでしょう。

「いたわしや」「不憫じゃのう」
「ああ、権太死んではならぬ」

大河ドラマの助命嘆願の投書のごとく
ファンの願いに作者がおされ、
(小町娘が紅涙を絞ってのお願い)
オシマイを引き延ばしたのはないかしら。

けれどわたしにゃ、親孝行はわかっても
忠義は理解できないから
長く感じてしまうのではないかしらん。

それにしても維盛親子
権太親子権太絶命までの涙、涙の場面で
お雛様のように整然として微動だにしない。
当事者なのに

「うちの家族のためにゴメンね」って
身分が違ったら言わないのがフツウなのかな。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・
勘三郎さん、これから日本中を回るんですよね。

小さな町で待っているお客様に
喜んでいただくために。
昔からの小さな芝居小屋で
お披露目するために。

仲良しの鶴瓶さん
「わしがやりたかったのに」と
悔しがられたそうですよ。

土地の人と仲良くなるために
なるべく食事も地元の商店街に
するそうですので
これから勘三郎さん
立ち寄る先の皆様はお楽しみに。(2006。6。30)

18代目

葉のライン


初めての文楽鑑賞
冥土の飛脚(めいどのひきゃく)

ワタシが誘ったんだからと
お昼休みに予習しようと
チケットを引き取った時に
もらったチラシに
目を走らせた。

人形浄瑠璃なんて
教育テレビでかかっていても
じっくり見たことなかったのにね。

ただポスターを見て思っったのはね、
上方の文化で
あまりなじみがないと思うから
せっかく近所まで来てくれる
この機会を逃すのはもったいないって。

高い入場料払わせる分だけ堪能してもらおうと
予備知識、付け焼き刃だけどね。
ところがこれが仇となっちゃった。

仕事を終えて大急ぎでタクシーで会場へ。
なのに肝心のチケットは会社のロッカーの中。
あーあ、バッグから出すんじゃなかった。

解説の途中で
ようやく梨々子さんとローレンさんが
待つ席へ座れました、┐(´ー`)┌

人形つかい、
三味線の音の違いなどわかりやすく
楽しい解説が終わり、
さぁはじまり、はじまり。

三味線の音ってこんなに迫力あったっけ。
歌舞伎と違い、
客席に迫り出した床(ゆか)と呼ばれる
小さな舞台で語られる義太夫。

以前、歌舞伎座で勘三郎さんの忠兵衛でみた
冥土の飛脚(封印切り)。
趣は異なるけど、
なかなかどうして引き込まれてしまった。
好きな遊女を身請けするため
道を誤る男の揺れ動く心情。

人形は体と右手の担当、
左手、足の担当の三人の使い手が
一組で操る。

足と左手の担当は黒い頭巾をかぶって
手さぐりだけど、何通りもサインが決まっていて
阿吽の呼吸で人形に生命を吹き込んでいる。

あまり見事で人形であることを忘れそうになる。
そして舞踊、鷺娘。
冬景色の中踊る人形は幻想的で色っぽくて感動です。

会場は和服をお召しの方も多く見受け、
高めの年齢層でしたが
子どもに本物を見せたいという思いからでしょう、
親子連れもたくさん見かけました。
私もそうだったなと懐かしくながめていました。

そのあとの食事をしながら
おつきあいいただいたことのお礼と
いつも急にお誘いすることの
非礼をお詫びしましたら

「あんまり前に言われても
かえって都合がわからないからいいのよ。」
とローレンさんが言えば、

梨々子さんは
「息子がね、この頃楽しそうだね。
家にこもっているより、
そうやってドンドン出かけたほうがいいよ
って言ってくれるのよ」

疲れているはずなのに、
幸せな気分でお腹も心もいっぱい。
大股でパタパタ歩いて帰りました。

文楽の女の人形は足がないんです。
人形遣いの方の手で足があるように
見せているんです。

おしとやかで裾がはだけることなんて
アリエナイからね。

伝統芸能を身近にと
日本を縦断する皆様ありがとうございます。
文楽を愛する気持ちが解説にも
パンフレットの中にも
たくさん表れていました。
(500円なのに充実してます)
21日豊橋、22日静岡、
23日山口で長い旅は終わります。(2006.3.19)




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