仕掛け先日市場で話題となった某欧州系投資銀行のソフトバンクの目標株価引き下げのレポートを読んでみた。全15ページの中身をみると引き下げた目標株価算出 プロセスなどが記載されているが、正直その内容はちくはぐな印象である。 引き下げた目標株価はソフトバンクの株式資本価値(15554億円)を希薄化後 発行株式数(11億6千万株)で除した単純なものであり、いささか短絡的過ぎる 感は否めない。一方でボーダーフォンの事業に対しては、当面は新端末の出遅れ や業界が注目する「スーパーボーナス」(端末の割賦販売)の立ち上げ当初に おける混乱等を認めつつも、以前クレディ・スイスのセミナー講師を務める など関係の深いクアルコム社の松本徹三氏のボーダーフォン社入りに言及し、 「中期的に驚くべき成果を生む可能性もある」とポジティブに捉えている。 当然移籍の経緯、今後の事業展開等については氏から情報提供がなされていくと 予想され、余計に前者のこじつけとしか思えない目標株価引き下げは、今後の 新生ソフトバンクモバイルの株価上昇を見込んだ取得のためのものではないかと 思えてしまう。彼らの評価には二面性があり、将来性を評価する「定性評価」と 今回のように財務状態等を評価する「定量評価」とがある。同じ企業に対して 二通りの「目標株価」が設定可能であり、「一物二価」のうち状況によって 使い分ける。読めば理論付けられていて一見もっともらしく思えるが、会員の みなさんがこれらを逆手にとって利益を生むには彼らの評価とは逆の評価に基づく 投資行動をすることである。彼らは今回のような定量評価におけるレポートを 出した後は、次なる定性評価に基づくレポートの作成に取り掛かっているはずで ある。 と、レポートの内容も短絡的だが、現在SQへ向けて空売りのポジションを 山盛り持っている某欧州系投資銀行さん、そのポジションをサポートするためと 思われても仕方が無い、あまりにシンプルな分析の数々と空売りのポジション。 これは仕掛けたとしか思えませんねぇ。 このネガティブレポートですか? いやらしいですねぇ。 ジャンル別一覧
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