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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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スティールパートナーズ

ブルドックソースに敵対的TOB(株式公開買い付け)をかけている米系
スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンド(SPJSF)
共同創設者ウォーレン・リヒテンシュタイン氏(41)は12日、日米を通じて
都内で初めて記者会見し、事前警告型買収防衛策について「最悪の
防衛策である」と述べた。投資先へ物言うアクティビスト活動が日本で
活発になっている。

事前警告型買収防衛策について、リヒテンシュタイン氏は「取締役・経営陣
とステークホルダー(利害関係者)の利害が一致していない」と述べ、極めて
不適切とした。発動に際して取締役の恣意的余地が大きく、これが発動
されれば株主などの利害関係者の利益を損ねるとの見方だ。この立場
からアデランスとサッポロホールディングスの株主総会で買収防衛策
導入に反対したが、いずれも否決された。この点については「日本では
導入されたばかりの防衛策で、時間とともに株主・投資家は認識を深めて
もらえる」と述べた。ブルドックが24日の総会で導入を目指す買収防衛策
についても反対する方針を示した。

また、買収防衛策でのポイズンピル(毒薬条項)については「違法だ」と
述べた。同時に「最大の防衛策は株価を上げること」とも語った。日本企業は
脆弱であり、防衛のためには適切な資本構造と業務の改善が必要とも
指摘した。

UBS証券のセミナーに招待され、来日したリヒテンシュタイン氏は、日本で
投資した企業の経営陣や従業員から反発を受けたことで、会見を通じて
自身の立場に理解を求めた。例えばブルドックでは経営陣と従業員、
子会社イカリソース従業員がTOB反対を表明している。

ブルドックについてスティールは12日、経営陣にはTOB反対の理由を質し、
従業員には反対声明の再考を求める書簡を送った。リヒテンシュタイン氏は
会見で「われわれは多分に誤解されており、だからこそここに登場している」
とも述べた。日本への投資については収益機会があれば継続する方針を
示した。スティールはメディアにあまり登場せず、日本の窓口である
スティール・パートナーズ・ジャパンの西裕介代表取締役もインタビューなどは
ほとんど受けていない。投資資金の過半は日本に向けている。

   目立つアクティビスト活動

スティールの投資先への物言うアクティビスト活動は最近目立っている。
2月15日にサッポロホールディングスに友好的TOBを提案した(サッポロが
買収防衛策手続き入り)。ブルドックに1株1584円で、天龍製鋸には同
4945円でTOBをかけ、三精輸送機には株式買い増しを提案中。

因幡電機産業、電気興業、フクダ電子、江崎グリコ、ブラザー工業、TTKには
6月総会で増配を提案している。過去には明星食品にいったんTOBをかけ、
ホワイトナイト(友好的第三者)として登場した日清食品に持ち株を売却する
ことに成功した(現在は日清食の筆頭株主)。ユシロ化学工業やソトーは大幅
増配に踏み切った。

アクティビストで日本の先駆けとなった村上世彰被告は12日、東京地裁での
証券取引法違反(インサイダー取引)の公判が結審した。村上被告は引退を
表明したが、英ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド 、米ダルトン・
インベストメンツ、アイルランドのハービンジャー・キャピタル・パートナーズ・
マスター・ファンドといったファンドや楽天といった事業会社が6月株主総会で
企業に増配といった要求をしている。


スティール保有銘柄

会社名 取得資金 報告義務 保有割合
発生日
7762 シチズン時計 436.6億 2007/6/5 11.57%
2501 サッポロホールディングス 323.6億 2007/1/1 19.28%
6448 ブラザー工業 297.3億 2007/1/1 9.19%
8170 アデランス 291.8億 2007/1/1 24.69%
5463 丸一鋼管 270.3億 2007/1/1 13.23%
2206 江崎グリコ 206.5億 2007/1/1 14.44%
5943 ノーリツ 154.8億 2007/4/11 16.50%
2810 ハウス食品 122.8億 2007/1/1 7.94%
2801 キッコーマン 111.4億 2007/1/1 5.65%
6960 フクダ電子 100.6億 2007/1/1 14.09%
3105 日清紡績 83.7億 2007/2/20 5.04%
4544 みらかホールディングス 48.6億 2007/1/1 5.33%
6357 三精輸送機 45.0億 2007/1/1 24.57%
9934 因幡電機産業 44.1億 2007/1/1 7.09%
7279 ハイレックスコーポレーション 43.3億 2007/6/5 6.30%
6706 電気興業 32.9億 2007/1/1 9.84%
6247 日阪製作所 25.9億 2007/1/1 9.73%
9319 中央倉庫 23.1億 2007/1/1 11.19%
5013 ユシロ化学工業 20.5億 2007/1/1 13.69%
5923 高田機工 18.3億 2007/4/11 17.90%
2804 ブルドックソース 18.2億 2007/1/1 10.15%
6496 中北製作所 17.7億 2007/1/1 13.05%
4619 日本特殊塗料 16.9億 2007/1/1 13.38%
6824 新コスモス電機  14.1億 2007/1/1 9.25%
5945 天龍製鋸 8.6億 2007/1/1 7.93%
7979 松風      8.4億 2007/1/1 8.14%
1897 金下建設 8.0億 2007/5/25 5.55%
4462 石原薬品 8.0億 2007/1/1 6.77%
1935 TTK 5.3億 2007/1/1 5.82%


米国の資産家のカール・アイカーン氏がサムスン電子に対して敵対的
買収を計画している可能性との報道で、日本のハイテク株も出遅れ感
から買われた。ちなみにこのアイカーン氏連合勢力のひとつにあの
スティール・パートナーズがあるのはご存知だろうか?またちなみに、
この話よりも前に韓国のKT&Gという、旧タバコ人参公社に対して
敵対的買収を仕掛けると宣言したことがあるのはご存知だろうか。実は
日本に来る前に大きな敵対的買収活動を韓国でしていたのだ。
KT&G社は、傘下に高麗人参会社や優良不動産を多く持つ含み資産の
多い企業であり、国内でのターゲットと似て、大幅な増配要求を突きつける
には、絶好の企業だ。昨年、大株主として登場すると人参会社の上場や
資産売却などを提案したものの、すべてはKT&G社側に拒否される。
そこで、社外理事(取締役)の選任を要求し、株主総会でその要求を達成
している。今後は、社内から様々な経営上の注文を突きつけることだろうが、
それはともかくとして、日本企業が教訓とすべきは、アイカーン側が決して
企業支配ができるような株数を集めていないことだ。要求を実現させたのは、
「連合方式」という新しい手法によるものだった。KT&G社のアイカーン氏側の
社外理事に就任したのは、ウォーレン・リヒテンシュタイン・「スティール
パートナーズ」代表である。これは、外国資本による韓国企業に対しての
初の敵対的買収となるようだ。なんで上記サムスンに対してスチールが
出資しようとしていることが、日本の報道が敵対的買収とされてしまうのか、
分からないが、韓国での評判に比べ、日本でのスティールの評判が高くない
ことがその要因なのだろう。現在のところ、アイカーン氏のほか複数の
外資系ファンドがサムソン社株式を取得する動きがあるようだが今のところ
まだ実際には取得していないという程度のレベルのようであることは、
韓国のサムソンのIRに確認済みだ。




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