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圧倒的な存在感はなんなんだろう。
モノトーンのように色調を落とした日本の場面から、 一転すると中国奥地(雲南省麗江)は、総天然色で、 騒音入り乱れ、風や臭いさえも感じられる。 黒沢明の世界のような、黒い瓦屋根のつづく古い木造建築の町並み。 日本人の文化は遠い昔、このあたりと確実につながっていたのだなあ とおもいながら、 自分は映画の中の人となり、無口な健さんと同化していた(^^;) 波瀾万丈でも神出鬼没でもなく。 泣き叫ぶことも、抱腹絶倒もない。 おまけに主役の高倉健以外は中国の人たちはみんな素人なのだ。 しかし張芸謀(チャン・イーモウ)と高倉健のコンビは、 みごとに、この地味な映画を、最高水準のレベルに昇華させている。 村人総出で歓迎する巨大食卓のシーン 別れをおしむ少年が「初恋の来た道」のように走る場面などなど、 一コマ一コマが完璧な映像美に貫かれている。 高倉健は背中で演技するといわれるが、 健さんの出演した203本の映画は、この作品のためにあったのではないか。 (息子の夫人役をじつに見事に演じていた寺島しのぶは、あの「緋牡丹のお竜」藤純子の娘さんだよね。健さんも74歳なわけだ) 「インターネットの時代だからこそ、 顔と顔とを会わせたコミュニケーションの大事さを痛感している。」 というチャン監督。まさに同感だ。 あの首相のもとで、アジアに背をむけた孤立「外交」のなかで、 人間と人間は、民族と国家をこえて、何を信じ、こころ通わすのか。 昨日DVDでみた「ヒトラー最期の12日間」が、 600万人のユダヤ人虐殺などにふれず、なんだかな、、、 と不完全燃焼させられたような気持ちになっていたなかで、 日本が侵略した中国の人たちと、 人と人とのこころの交流、信頼について 考えることのきっかけを提示した意味はとても大きいと思う。 しかし、練馬のシネコンの180席は、 日曜日の午後5時とはいえ、4分の1程度の入り。 団塊のカップルが目立ちました。 この映画、一人でも多くの人に、映画館でじっくりみてほしい。 号泣はしないがじんわり心底泣けます。 映画「単騎、千里を走る。」 ![]()
最終更新日
2006年01月30日 01時06分28秒
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