■レビュー内容
「おおっ、くっついてる感じがするよ」
茜丸が猟奇的だったんで、羊殺しの動機なんて考えもしなかったなぁ~。終わってしまいましたかぁ~、残念。でも、栃木の外人オキナガの件とか、なんとか寺の即身仏事件とか、あれとか…の番外編、お待ちしてます。帯の「よく知る”あの人”」はいかんよ~、分かっちゃったじゃないかぁ~。
■あらすじ【ネタバレ注意】■
雪村は名誉の負傷がくっつくまで入院となる。茜丸は捕まったが何か釈然としないと感じる雪村は、茜丸の戦後の行動を知る人物から情報を得る。茜丸は伊集幸絵の息子一哉と一緒にいたと言う。そして、羊殺しを知る唯一の生き証人柘植章太が意識を取り戻す。自分を襲った羊殺しと思われる男は、ボーヤと呼ばれ背が高い男だと章太は証言、それは伊集一哉だった。
茜丸は羊殺しを自供している。一哉は共犯関係にあったと考える雪村は、あかりの捜査中の内通者が一哉ではないかと推測する。しかし、竹内やあかりらの調査からも一哉の消息は全く分からず、雪村は捜索を断念することにする。
竹内は幸絵の遺骨を思い出の場所に安置する。それは、一哉を誘い出す雪村の罠だった。やってきたのは実藤だった。実藤は一切の弁解をせず罪を認めるが、雪村は日差しの下にも関わらず実藤を問いただす、違うと言ってほしかったのだった。雪村が日差しに当たって倒れると、実藤が抱え上げ建物の中へ入るが、実藤は心臓発作を起こしそのまま亡くなる。実藤は、羊殺しの詳細を竹内にあてた手紙に書き残していた。竹内と雪村はその裏付けのため茜丸と面会すると、茜丸は実藤が内通していたのではないことを証言する。
あかりは医系技官となるため休職、竹内は実藤の手紙をもとに長命者の改正法案を廃案にするが、自身は職を辞することになる。実藤のいない按察使文庫に章太が執事としてやって来る。数年後、あかりは医師免許を取得し、医系技官として復職、雪村と一緒にいくつもの奇妙な事件に出向くことに…。