かみぽこぽこ。

松山千春氏の楽曲を全く音楽理論的根拠のない、私の勝手な解釈により紹介することで、人生と恋愛を考える（？）このコーナー。

「タイニー･メモリー」

まずはいつものように曲の世界から。

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涙でもどれるなら　このまま泣いていたい
明日が来ないのなら　それでもかまわない
許して　心まで少しずつ
変わってゆく私を　どうか
愛して　愛しすぎてたみたい
貴方以外は　何も見えずにいたの
貴方に　嫌われるのは
何より　哀しい事
さよなら　私だけの
貴方にする為に

楽しい事ばかりが　瞳をあふれてくる
貴方が帰らないうち　この部屋出てゆこう
許して　貴方の夢に　明日に
ついていけない私を　どうか
愛して　愛しすぎてたみたい
貴方以外は　何も見えずにいたの
さよなら　ふるえる指で
ひとこと　書きしるして
さよなら　私だけの
小さな思い出として

変わってゆく私を　どうか
愛して　愛しすぎてたみたい
貴方以外は　何も見えずにいたの
さよなら　ふるえる指で
ひとこと　書きしるして
さよなら　私だけの
小さな思い出として

（JASRAC許諾第J070214365号）
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この曲は、80年代のアイドル、柏原芳恵のヒット曲としても知られる。

千春さんが他のアーティストに提供した楽曲は
高田みづえ「青春II」、森進一「待たせたね」
伊東ゆかり「もう一度」
ギバちゃん（柳葉敏郎）「俺の人生」
などなどあるのだが、
これが一番ヒットしたのではないだろうか？
いや、あるいは「青春II」だろうか？

わたしは思うのだが、
昔のアイドルの曲って、
ブリブリの服着て、かわいらしく歌ってるが
よく聴いてみると結構とんでもないことを歌っている。

例えば
わたしが大好きだった
河合奈保子「けんかをやめて」（竹内まりあの曲ですね）

違うタイプの人を～♪
好きになってしまう～♪

よくあることでしょ～♪
だからけんかをやめてえええ～～～♪

いやいや、よくないって。。。。。

石野真子「春ラララ」

彼と元彼を会わせて
3人そろって春ららら～♪

おいおい、らららじゃないっつ～の。

石川ひとみ「まちぶせ」（ユーミンの曲ですね）
なんて、今の定義だとかんぺきストーカーですわね。。。

このタイニー・メモリーもそう。
かっしわばら、よっしえちゃんが
かわいく歌ってたのを覚えてるけど、

「あなたを愛して　愛しすぎていたみたいです
貴方以外は　何も見えなくなっていました
貴方に嫌われるのは　何よりも悲しいことです
わたしだけの貴方にするために　さようなら」

いや、こりゃものすごい女の情念の世界だ。
あわわわ。。。。。

アイドルのかわいさと楽曲のギャップというか、
なんともいえないおもしろさが
最近の若いアーティストの楽曲から感じられないような気がするんだよね。

当たり前のことを当たり前に歌ってるだけっていうか。
もっともそういう素直なメッセージに
若い人が共感するのは否定するつもりはないけど。

千春さんが最近本を出して、
「うただ、あゆの曲はパワーがねえ！」
とほえたらしいですが、（わたしはまだ読んでないが）
こういう楽曲面の工夫のなさも指摘してるのかな、
と思います。

最後に、「タイニー･メモリー」
曲そのものについて少しコメントすれば、

恋愛というのは、
こっちが押しすぎると相手は引いてしまう。
相手が押してくると、どうしてもこちらは引いてしまう。

たまたま、うまく押し引きのバランスが取れて
相手との関係が落ち着いたように見えると、
今度は「あら、さめちゃったのかな？」
と不安になってくる。

恋愛の均衡点ともいうべきものを見つけるのは
本当に難しいことだなと、
「タイニー･メモリー」を聴きながら少し思いました。

アルバム「眠れない時代」収録　1983年11月5日発売
アルバム「旅立ち」収録　　　　1986年10月25日発売

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