かみぽこぽこ。

さて、｢冬の卒業式｣。
今回わたしとかみぽこカーをあてにしたのは
ギターのH君だけではない。

TTさんとMTさん夫妻。

彼らはこの｢かみぽこぽこ｣が始まった初期に1度登場した。
TTさんはわたしの先輩である。
今回の卒業式でPhDの学部を授与された。

そのTTさんから（いや、厳密には奥様のMTさんから。。。）
車に乗せてほしいと頼まれた。

どう乗せてほしいかというと、
卒業式の翌々日、
知人宅から列車でおらが街の駅に着いたご夫妻を乗せて、
まず二人が宿泊しているニールさんの家に行き、
（ニールさんとは、わたしの英会話の先生でもなる）
そこで2人の荷物を降ろし、
学校へ行って、
TTさんは学部のいろんな先生に記念品を渡して挨拶し、
MTさんは学校の近くのスーパーで買い物、
わたしはその間、学校の芸術会館のカフェで待つ。
さらにその後、再び二人を車に乗せて、
お二人の元の家の近所に挨拶に行くのに付き合った。

午後1時頃に会って、
全て終わってニールさんの家に戻ったのは
午後5時だった。

ふうう。。。

そしてこの途中の、
芸術会館のカフェでお二人を待っているとき、
S田のおっちゃんがにやけながらやってきた。。。

おっちゃんはこの4月から、
日本の某とても一流の大学の常勤講師の職が決まって、
今、帰国準備をしている。

｢かみぽこちゃんな。
ちょっとお願いがあんねん。
俺な、今住んでる家な、
次に住む人がもう決まったんやけどな、
3月1日から住みたいいうてんのや。
それでしゃーないから
よめはんと子供と犬は
2月28日に日本に帰るんやけどな、
わし、学校の関係で3月15日まで
こっちにおらなあかんねん。
それで、3月1-15日の間、
かみぽこちゃんとこ、泊めてくれへん？｣

わたしは即答した。
｢もちろんいいですよ｣

そんな時にTTさんとMTさんがやってきた。
4人でしばし歓談。
S田さんはわたしの家に泊めてもらうお願いをした
うんぬんをお二人に話した。

S田さんと別れて、
駐車場に向かう途中、
TTさんがわたしに言った。
｢いろいろ大変ですね。
いろんな人にいろんなことを頼まれて。｣

わたしは言った。
｢いや、わたしはね、
人間忙しいうちが華だと思ってますから。
いろいろ言ってくれるのは楽しいですよ。｣

人間、忙しいうちが華。。。

わたしがこう強く思うようになったのは、
会社を辞めて、政治家になろうとして失敗して、
完全に1人になってしまった時だと思う。

あの時の孤独感。。
なにもやる事がない虚脱感。。。

それは期間にして
わずか半年間くらいのものだったけれども、
その経験以降、わたしは、
人と関わりを持てていることの幸せ、
やる事があることの幸せを
心から感じることができるようになっている。

晴れて国際関係論博士になられたTTさん、
就職の決まったS田のおっちゃん、
おめでとうございます。

わたしもがんばります。