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2004年02月20日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、昨日は前に話していた学術雑誌の編集の仕事で、
ある大学に行ってきた。

ある大学とは、
おらが街から2時間くらいM1という高速道路を北へ走っていく、
大ブリテン島の真ん中辺りにある、
日本研究で有名な学校である。

え?どこの学校かばればれ??
まあ、悪い話じゃないんで学校名出しても
別に全然いいんですけど。
「うちの学校」もほとんどばればれだし。(笑)

まあ、一応匿名にしときます。

ちょっと体調がすぐれないので、
通常2時間くらいのドライブだと休憩は取らないのだが、
途中2回もサービスエリアに入った。

そのために、余裕を持って学校に着く予定だったのだが、
ぎりぎりに着いてしまった。

しかも、学校の駐車場の前で守衛さんに止められた。
「ここは、学校関係者しか駐車できないよ」

ああ、そうですか。
じゃあ、ビジター用の駐車場はどこですか?

「学校内に、ビジター用の駐車場はないよ」

ええ?
1つもないの??

ということで、学校の外の一般の駐車場を探さねばならなくなった。
探すのに20分くらいかかっって、約束の時間に遅れてしまった。。。

うちの学校の常識で物を考えちゃいかんな、と痛感した。
実は前にこの学校に来たときには、
学会だったので駐車場は用意されていてそれは問題なかったのだが、
学校に着いてみたら、建物の配置を知らせてくれる地図がどこにも掲示されてなく、
広い学校の敷地内のどこで会議が行われるのかがわからず大迷走してしまった。。。

うちの学校はビジターも使える駐車場がたくさんあるし、
地図もたくさん学校内に掲示してある。
でも、それはうちの学校が街の郊外に建てられた新しい大学だからだろう。。。
普通はそんなにサービスしてくれるわけがないのだ。

それで、20分遅れで
今日会う予定のマンデルソン博士の研究室を訪ねた。
(しかし、これも仮名なんだけど、見る人がみたらわかっちまうわな。ははは)
この部屋は、「芸術塔」という名前の、
英国にしてはめずらしく20階くらいある高層ビルの中にある。

わたしのうちの学校でのアジトである「芸術会館」と
ちょっと名前が似ているので、その親近感(?)もあって、
最初マンデルソンさんと雑談をしているとき、
こんなことを言ってみた。

すばらしいビルディングですね?

マンデルソンさんは苦笑しながらこう言った。
「とんでもない。この部屋はね、
高層だから直射日光をもろに浴びて
夏はものすごく暑くて仕事にならない。
冬はものすごく寒くて仕事にならない。

このビルはね、60年代に建てられたんだが、
高いだけで、品がないね。。。」

英国人は高層ビルが嫌いだ。

話は脱線するが、
わたしが日本でかつてこんな話を聞いた。

英国の国会議員20名くらいが日本に訪問してきて、
赤坂の高層ホテル(プリンスだったか、オークラだったかは忘れた)
に宿泊したときのこと。

この議員さんたちはホテルに着くと大パニックになったそうだ。
「こ、こ、こんな高いところでは寝れない。。。」
「エ、エ、エレベーターが早くて乗れない。。。」

そして翌日の朝、最上階のカフェで予定されていた
日本の国会議員とのブレックファストミーティングに
現れたのは20人中3人くらいだったそうだ。
後の議員さんは、最上階は怖くていけないと
部屋にへばりついていたそうだ。。。

これはどうでもいい話なのだが、
まあ、英国人はこれほどまでに高層ビルが嫌いだということで。。。

それで本題に戻る。

マンデルソンさんから、
わたし自身が今回やることになった仕事の説明を受けたのだが、
これは非常に簡単なものだ。

この学術雑誌は、
雑誌といってもインターネット上に公開されたWeb雑誌。
このWeb雑誌にはリンク集があって、
大学のウェブサイトとか、官公庁のウェブサイトとか、
学会のウェブサイトとかがリンクしてある。

これをリンクが切れてるのを削除したりなど整理することや、
新たに有益な情報源となるサイトを見つけてリンクに加えたりする仕事だ。

これをマイクロソフト・フロントページを使ってやると。
これだけ。えらい簡単でしょ?

そう、えらい簡単すぎてこの仕事、実は金をもらえない。
そもそもこのWeb雑誌はフリーアクセスなので、
どこからも収入源がない。給料を払いようがないのだ。

この雑誌の編集長であるマンデルソン先生もこれに関して1ポンドも収入はない。
その代わり、この雑誌を発行するのに1ポンドも費用は必要ないが。

要は仕事というより、実態はボランティアだ。
ではなんでわたしがわざわざこんな仕事をやることにしたか。
それは今後就職を探す際に立派にCV(履歴書)に書けるからだ。

学術雑誌の編集など、事務仕事の経験は、
論文、著作、研究発表などの業績や
ティーチングアシスタントなど授業担当の実績とともに、
将来仕事を探すためには重要な実績だからだ。

しかし、一応付け加えとくと、
そういう世俗的な理由だけではない。

フリーアクセスのWeb学術雑誌という試みはおもしろいと思ったこともある。

ご存知の方は多いだろうが、
Web上に公開された学術雑誌は論文にアクセスするのにお金がかかる。
ひどい場合は、個人のサイトで博士論文とか載せていて、
それをみようとすると「50ドル払ってね」って出てくる場合もある。(苦笑)

まあ、著作権を守るためとか、
いろいろ正当な理由があるのだが、
マイナス面としては、せっかくWeb上に論文を載せているのに、
学術関係以外の人が論文を読む機会が少なくなるということがあろう。
学術関係以外の人が、わざわざ金を払って小難しい論文を読もうとは思わないからだ。

それがフリーアクセスにすることで、
世界はものすごい広がりを見せる。

例えば、わたしはこの雑誌に1本ひどい論文を載せているが、
ある日、インドネシアの大学の1年生だという子から
わたしにe-mailが来た。

日本政治に関する質問だった。
その質問自体は非常に基礎的というか、
日本人なら常識というべきものだったけれども、
インドネシアの大学1年生が英国の研究者の卵に質問することができるということ自体が
ちょっと驚くべきことだと思う。

この話を今日、マンデルソンさんにしたら、
「それはすごいね。1件の質問が着たら、
君の論文に2-300件はアクセスがあったということだろうね」
と言って笑った。
そしてこう続けた。

「このWeb雑誌はこれからますます成長するよ。
これまで掲載した論文は、3年間で15件。
でも、今年はすでに2月で5本の投稿が来た。
今年1年だけでこれまでの合計を上回る数を掲載できるだろうね。」

インターネットを縦横無尽に活用することで、
学問の世界は飛躍的に広がりを見せる。

そして、例えば外国から見て非常に難解な日本政治なども、
日本政治の専門家が直接ネット上で世界中の人とコンタクトすることで、
より理解してもらえるようになるのではないかなと思う。

それでは、また。






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最終更新日  2004年02月21日 21時47分32秒



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