かみぽこぽこ。

さて、今日はこの話題について。

『宮城県警報償費：
浅野知事、自ら関与し調査へ
　宮城県警の捜査報償費を巡る疑惑で、同県の浅野史郎知事は、捜査員からの使途の聞き取りを２３日までに実施したい、との意向を文書で県警に伝えた。県警も９９年度の報償費関連文書について捜査員、協力者の氏名を隠さず全面開示することや、捜査員への聞き取りを受諾する方針を固めた。知事の直接関与という前例のない方法で、報償費の使途解明が進められることになる。
　知事の要請は、仙台市民オンブズマンが知事を相手に９９年度の報償費支払先や個別金額などを開示するよう求めた訴訟が背景にある。被告の知事は、法廷外では使途に疑問を投げかける一方、法廷内で請求棄却を求める状態になっている。こうした態度の釈明を原告から求められたことを受け、知事は自らの手で報償費を調べたいとの強い意向を県警に伝えた。
　県警はこれまで、知事の再三の申し出を拒否してきた。しかし、訴訟での求釈明と、県警ＯＢによる不正流用の「暴露」という事態が重なり、「今回は特別な事情もあり応じないわけにはいかない」（県警関係者）と判断したとみられる。
　知事の意向を受け、県の担当者は県警からの「回答」が来次第、調査を始める準備を進めている。ただし、捜査員からの聞き取りについて、県幹部は「できるだけ早く始めたい」とする一方、具体的な時期の明示は避けており、文書の精査を進めたうえで聞き取りに入る可能性もある。』

うん。

この宮城県の浅野知事が、県警の報償費支払先や個別金額などを開示するよう求めている問題は、ちょっと前から注目していました。どうなんですかね、これは？

この問題を考えるとっかかりとして、
私が以前書いたこの文章をもう一度ここに貼り付ける。
（2004年3月25日 ヒースロー空港、厳戒）

ええっと、
私がこの文章で書いたのはね、
英国では、一見ものすごく無防備に見えて、
テロなんかやりたい放題のように見える。

しかし、実際にはほとんど何も起きない。
これは、無防備に見えて、実はアリ一匹入れない、ということなのだということ。

では、英国ではなんで無防備に見えるのにアリ一匹入れないのだろうか。
それは推測だけれども、
端的に言えば、情報網がすごいということだろう。

つまり、英国の警察は国内外に細かい網の目のような情報網を張っていて、
少しでも不穏な動きをする者がいると、
即座にキャッチできる体制が確立されているのだと思う。

現に毎月、英国ではテロリストの疑いありとして逮捕される人数が大変な数におよぶ。

この英国の厳しい情報網の基になっているのは、
いろんなところにいる情報屋であるのは間違いないだろう。
それは裏社会に関係ある人間であることもあるだろう。
そのような人間を動かすのに、金を渡すことも当然あると思う。
というか、金なしに裏社会の人間が
例えば正義のために情報を提供するなんて
そんなこと絶対にあるわけない。

英国では、テロなどの犯罪防止のために、
大変な額の金が動いているのは、まず間違いないだろう。

つまり、今日まず言いたいのは、
浅野知事自身は、
県警の報償費支払先や個別金額などを開示するよう求めて
それでいったい何がしたいのか？
ということ。

知事の要求が通って、
誰に情報提供の報償費が渡ったのが明らかになるとする。

報償費をもらっていた人が、日々の生活において多大なる損害を被る事があるだろう。
金を貰って自分の属する組織を裏切っていたことが明らかになるかもしれないのだから。

命がないかもしれない。。。

2度と捜査協力に情報提供などしないと考える人も多いだろう。

その結果はどうなるのか？

知事自身は、自らの成果として声高らかにアピールするかもしれない。

「情報公開がなされました！」

とね。

でも、その反面、県民の生活はどうなるのだ？

情報を警察に提供したら、知事が「クリーンな行政です！」と言って
自分の名前を明かしてしまう。それは困る。。。

警察に誰も近づかなくなる。誰も情報を提供しなくなる。


情報のない警察は、
今までのように事前に犯罪を食い止めることができない。

しかたがないから、犯罪防止のために、
街中に大量の警官を立たせることになる。
それも、銃を持った警官を。。。

じゃあ警官が街に立てば、犯罪は起きないのか？

むしろたくさん起きる。
事前に食い止めることができないのだから、

県民の目の前でいきなり銃撃戦とかが起きることになろう。

情報公開の結果、到来する社会は、
実に息苦しい銃を持った警官に囲まれる、
そして、常に犯罪の恐怖に怯えなければならない社会だ。。。

浅野知事が結局守りたいものはなんなのか？
あなたの無党派・市民派知事としての名声か？？
それとも、県民の穏やかな生活なのか？？？

なんでも情報公開すりゃいいってもんじゃない。
もう一度、よくお考えいただきたいと思う。


最後に、宮城県警についても一言言いたい。
私は、県民の安全を守るためなら、
捜査協力の報償費をいくら使ってもかまわんと思う。

しかしながら、警察がそれを使って
組織的に裏金作りをしてるんじゃ、
告発されてもしようがないだろう。。。

使途不明な、裏金だからこそ、
職業倫理を厳しく持ってないとどうしようもないだろう。

裏金こそ表の金より、
より正しく使わないといけないのだ。

表の金をちょろまかしたら、
ちょろまかした人が処分されて終わりだが、
裏金をちょろまかしたら、
裏も表も全部ひっくり返って
取り返しがつかなくなってしまうのだ。

英国でも、もし同様の問題があったら、
即座に裏金は使えなくなる。
いや、その時の追及は日本よりはるかに厳しいと思う。

でも、そんな問題は英国では起き得ない。
はっきり言って、
英国の警察はもう少しあなた方よりまじめだよ。
職業倫理の持ち方が全く違うと指摘しておく。

結果としてあなた方は貴重は情報源を失うことになる。
県民の安全はどうするんだよ。

あなた方に生活を守られなければならない
宮城県民は本当にかわいそうだ。