かみぽこぽこ。

今日はそれこそ久しぶり、

サッカーエッセイ、
「ふっとぼーる・いず・かみんぐ・ほーむ」

行ってみようと思う。

ただし、サッカーには興味がないというそこのあなた？
このまま立ち去らないように。
サッカーを超えた大事な話を書くつもりなので。（笑）

「ふっとぼーる・いず・かみんぐ・ほーむ」
はいつ以来？

「欧州選手権予選：イングランドVSトルコ」以来。

これはなぜかと言うと、
ちょっと忙しくてサッカーを観る時間がなかったこともあるが、
要はサッカーについて書けなくなったということだ。

このHPを始めた時に、
せっかく欧州に住んでいるんだからサッカーも勉強しようと思って
サッカーエッセイを始めた。

ところが、日本にはものすごくサッカーに詳しい人がいるんだね。
エッセイを書くためにいろんなHPとか行っていると、
なんかあまりにも自分のはレベルが低いので恥ずかしくなった。

それで、ちょっと方向性を変えて、
サッカーそのものを論じるのではなく、
自分の欧州での生活や経験も踏まえて、
サッカーを題材に「かみぽこぽこ」的に
人生を考えるとか、海外の様子を伝えるとかいうことで
いろいろやってみた。

それで書いたのが
パルマで干され続ける中田英寿に
日本的コミュニケーション術を極めて苦境を脱出せよと説いた（？）
中田英寿にサラリーマン的処世術のススメ
であり、

イングランド労働者になりきって書くことで、
英国労働者階級の真の姿を伝えようとした（？）
欧州選手権予選：イングランドＶＳマセドニア
欧州選手権予選：イングランドＶＳトルコ
だった。

これらはそれなりに皆さんに笑ってもらえたのだけど、
やっぱりなんか足りないなと。。。

ということで、
ずっとサッカー･エッセイはご無沙汰になってたのだけど、
今日は書こうと決断した。

サッカーというより、
「かみぽこぽこ」的に、
これは書くべきだと思ったからです。

なぜなら、「かみぽこぽこ」とは、
突き詰めると、
頑張っている人を応援していくHPだからです。

その逆もありますがね。
頑張っている振りをして、
実はいい加減に振舞っていたりする人を
滅多切りにするHPでもありますが。。。

ということで、前説が長くなりましたが、
今日はこの人を取り上げる。

フェルナンド・モリエンテス。

サッカー・欧州チャンピオングリーグ準決勝
モナコVSチェルシーに出場したモナコFW。

この人をなぜ今日取り上げるか。
それは、この人がんばっているんです。

私は今日、この試合をSKY　SPORTS２で観たのだが、
モリエンテスこそ、
ハルウララ以上のサラリーマンの鏡！
（サラリーマンというには、ちと高額所得者過ぎるが。。。）

サッカーに興味のない方も、
ぜひモリエンテスの名前を覚えてもらいたい。

このモリエンテス、
元々昨年まであの、お･ベッカム様がいる
レアル･マドリードに在籍していた。

彼はレアルの生え抜き選手で、
ずっとレギュラーFWとして活躍。
スペイン代表のレギュラーでもあった。

昨年、あのロナウドがレアルに加入するまでは。。。

ロナウドがレアルに加入して以来、
ロナウドがやれ肥満だの、
遊びすぎなどと散々批判されているにも関わらず、
モリエンテスは控えに回され出場機会を失った。

そして今年、レアルからフランスのモナコにレンタル移籍。
フランス･リーグはスペインリーグよりレベル的に低く、
まさに絵に描いたようなリストラ劇だったわけだ。

ああ、モリエンテスも終わりかな、と思ったものだ。

日本でも、海外クラブをクビになって戻ってくると、
がっかりするのか輝きを失くしてしまう選手、いますよね。

西沢、城。。。

モリエンテスもがっかりくるのかな、と。

ところが、彼はここからが違ったのだ。
彼の所属したモナコは欧州チャンピオンズリーグで大暴れ。
出場クラブ中最多得点を記録して快進撃。
彼はその核となって大ブレークしたのだ。

今日の試合も「ザ・モリエンテス・デー」
だった。

私は元々金で選手を買いまくるチェルシーというチームが嫌いで、
今日も最初モナコを応援しようと思ってたのだが、
テレビ画面を観ると、

フランク･ランパード、ジョー･コール、
ウェイン･ブリッジ、ジョン･テリー。。。。

あらら。。。
我が愛するイングランド代表の野郎どもが
がんばっとるやないけ。

ということで、
いつのまにかチェルシー応援になっていた。（苦笑）

前半。2点をランパードが決める！
２－０、チェルシー、リード！

ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。

さすが我が大英帝国様々を代表する
お・フランク、おランパード様じゃあ！！

。。。と独りで盛り上がっていたら、
あの男が動き出した。

フェルナンド・モリエンテス。

前半ロスタイム、モナコ反撃開始のゴールをアシスト。
そして、後半１６分（くらいだったかな？）
ドリブルで中に鋭く切れ込んだモリエンテスは
ワン・ツー・パスを受けてシュート！

２点目！！

すごすぎる。
あまりにも、すごすぎる活躍。。。

試合自体は２－２の引き分けだったが、
第一戦を３－１でモナコが勝っていたため、
モナコがクラブ史上初のチャンピオンズリーグ
決勝進出となった。

試合後のモナコ・デシャン監督のインタビューで。

「ビッグゲームにはビックプレーヤーが必要だ。
モリエンテスはまさにビッグプレーヤーだ。
彼はレアルにいるころから、
ずっとビッグプレーヤーだったのだ。」

レアルから、もういらないとリストラされた
モリエンテスにとっては、
最大級の賛辞だろう。

サラリーマンの鏡といえば、
ハルウララ。
負け続けても負け続けても
挑み続ける姿が感動を呼んでいるという。

しかし、このフェルナンド･モリエンテスのことを
サッカーファンでない日本の皆さんにももっと知ってほしい。

彼はレアルマドリードから戦力外通告を受けた。
リストラされたのである。
彼はレアルよりはるかに弱小のクラブに移った。
しかし、彼はその弱小クラブでも
モティベーションを下げることなく、
欧州チャンピオンにあと１歩というところまで来たのである。

リストラされた。
給料が低い、やりがいのなさそうな、
世間的に恥ずかしい仕事しかない。
それで自殺する人も日本には多いらしい。

しかし、どんなことで
一生懸命働き続ければ、
真剣にコツコツやっていけば、
大逆転はある。

まだ勝負は終わっていないとあきらめなければ、
チャンスは必ず巡ってくる。

リストラ男・モリエンテスと弱小モナコの快進撃は、
そのことを教えてくれている。