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2005年05月12日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、「JR西日本福知山線脱線事故」について
今日は書きたいのだが、まずは何よりも、
お亡くなりになった方々のご冥福と
怪我をされた方々の1日も早い回復を祈ります。

この件については、
すでにありとあらゆる情報が
流れているというか、
「大宴会」とか、それはいかんだろ、
とは思うけれども、
そんなにギャーギャーワーワー
報道する必要のあることか、
とか考えたりするわけではある。

こういう情報って、
誰かがマスコミに
一生懸命流しているんだと思うが、
こういう奴らこそ、
被害者のことをまったく考えない、
血も涙もない卑劣な最低の奴らだということを、
ここで断言しておきたい。

ということで、今日は
この大惨事で「かみぽこぽこ」らしい
「頭の体操」をしたいと思うのだけれども、
不謹慎とお叱りを受けるかもしれない。

しかし、過熱する報道で
少々エキサイト気味になっている
皆様の頭に水を掛けるには、
多少なりとも意味があることと思うので、
1つお許し願いたい。

脱線事故といえば、
私が英国に来た
2000年から2001年に掛けて、
英国でも頻発した。

特に200年10月17日に起きた
ハットフィールド郊外の脱線事故では
多数の死者を出す大惨事となった。

ただ、脱線事故が多発した理由は、
日本の場合とは違っていた。

福知山線脱線事故では、
90秒の遅れを取り戻すために
焦ったため起こったと、
そもそもその背後には、
JRの高速化とダイヤの過密化があり、
それは私鉄との激しい競争の中で
収益を上げるためであったと。

たとえ運転士の精神状態に問題があったとか
列車に欠陥があったとしても、
根本的な問題が
列車の高速化とダイヤの過密化による利益の追求
にあったことは間違いないだろう。

これに対して、
英国で頻発した脱線事故はどうだったか?

私が渡英した頃の英国の鉄道というのは、
もうとにかくさんざん遅れる、
という感じであった。

おらが街からロンドンまでは
列車の時刻表だと1時間15分くらいなのだが、
実際にはいつ列車に乗っても
2時間から2時間半かかるのが普通という
イメージだった。

列車は乗ってから降りるまで、
一度も最高速を出しているようには見えず、
ノロノロと動いては、時々ピタリと止まってしまう。
そのたびに、

「Sorry about that…」

という、やる気のないアナウンスが車内に流れる。
周りの客はもう普通のことという感じで、
特に怒ったりするでもなく、
淡々としていた。。。

英国の鉄道が日本からすれば
とても考えられないような状態だった理由は、
レールが老朽化していて
列車がスピードを出せないからだった。

ご存知の通り、
英国の鉄道も民営化されているわけだが、
英国の場合は日本と違って、
列車とレールで会社が分割されている。

長距離鉄道会社は
気球に乗る冒険家としても知られる、
リチャード・ブロンソン氏が率いる
ヴァージン・グループが経営している。

このヴァージン・トレインは
高級感漂うヴァージン・アトランティック航空さながらに、
開業当初、ロンドンーエジンバラ間を2時間で結ぶ
高速車両を導入したのだが、
別会社が管理する肝心のレールが
老朽化したままだったため、
なんと導入以来一度も
最高速を出したことがなかったという。

それではなんで
レールが老朽化したままだったかというと、
このレール管理の民営化された会社、
レールトラック社が
なんと株主に配当を出すために
レール修理費用をケチって
利益を上げていたからだという。

まあ列車が遅れるくらいであれば、
英国人はあんまりそういうこと
気にする人たちでもないようなんで、
レールトラック社も
悠々とレールの修理をさぼって、
儲けていればよかった。

ところが、
そのうちに脱線事故が頻発し、
ハットフィールド郊外の脱線事故のような
大惨事が起こってしまった。

レールトラック社は
慌ててレールの改修を
しなければならなくなった。

おまけに大事故の補償金を
586百万ポンド(約1172億円)
払わなければならなくなって、
なんと2002年にレールトラック社は
多額の負債を抱えて倒産してしまった。

要するに、レール管理会社が
レールの管理のゼニをケチって、
株主に配当金を出していて、
結果レールの老朽化のために
脱線事故が頻発してしまって、
補償金を払うために負債を抱えて
倒産したということであった。

その後、レールトラック社は2002年3月に
ネットワーク・レール社として、
株式資本を有しない
保証制限会社として再発足した。

レールトラック社のような
過大な株式配当を行うことが
ないようにしたのである。

レールは普通に補修されるようになった。
列車は今でも多少遅れるが、
以前よりはるかに快調に走るようになって、
おらが街からロンドンまで
1時間15分の予定のところ、
1時間30分くらいで着くようになった。(苦笑)

英国と日本でそれぞれ起きた列車の脱線事故。
その原因は突き詰めるとどちらも利益の追求であった。
しかし、その利益の追求の仕方は180度違っていた。

英国ではレールの老朽化を
ほったらかしにして、
列車を遅れ放題にしておいて、
利益を出そうとした。

それに対して日本では、
列車の高速化とダイヤの過密化を推進して
乗客を増やすことで他社との競争に勝って
利益を出そうとした。

英国ではボロボロのレールの上を
列車が走ってひっくり返った。
日本ではわずか90秒の遅れを取り戻そうとあせって
列車をひっくり返らせてしまった。。。。

どちらも「ありえない」って話なのだが、
国が違えば列車の脱線事故の原因も、
これほどまでに違うわけだ。

しかし、1つだけ共通点があるように思う。

それは結局「安全」なくしては
利益追求などありえなかったのだ、
という後から考えれば当たり前の話を
脱線事故が思い出させてくれたことだろう。






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最終更新日  2005年05月13日 17時06分53秒



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