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2006年03月23日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
この「かみぽこぽこ」をリンクして下さっている
現役商社マンであるIzumi Yukio先輩が
(私がいた会社と違う会社にご在籍ですが
勝手に「先輩」と呼ばされていただいてます。)
あるオピニオン紙に

「東南アジアは、はたして中国に席捲されているか」

というテーマでお書きになるということで

「東南アジア諸国は(ミャンマーを除き)
ふらふらと大陸中国に対してぶれてもいないし、
華僑が大陸中国の手先であるとも言えず、
現実に中国の企業進出は目立たないし、
……」

という論旨になるということだ。
そして、

「このブログの読者から書き込みいただいた切り口も
参考にさせていただければと思っています。」

ということなので、
せっかくだから
私なりにちょっと書いてみたいと思う。

もちろん、私は東南アジアとの接点といえば、
商社マン時代に若干輸入の仕事を
したぐらいしかないわけだが、
今、英国の大学にいてね、
多くの東南アジアからの留学生を見ていて、
思うところがある。

私は今、うちの学校で
政治・国際学部の博士候補生なわけだが
何年か前にその修士課程のセミナーで
日本をテーマにした時に
ゲスト的に出席したことがある。

全員で20人くらいのセミナーだったかな。

出席者はほとんどアジア諸国からの留学生で
シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、
ベトナム、香港、台湾、中国、韓国、
そして日本と様々であった。

ところが、その時に気づいたのだけど、
この出席者のうち、
日本人と韓国人を除いたら、
他の人はみんな「中華系」であった。

こういう言い方はあれかもしれないけれど、
いわゆる原住民系の人はいなかった。
みな「華僑」のご子息という感じの
人たちばっかりだったんだよね。

まあ、これに韓国というのが、
日帝支配38年を除くとほとんどの期間
中国の朝貢国だったというのが
その歴史だったとすると

「アジアで日本だけが
孤立しとるやないけ。。。」

と、正直その時思った。

アジアは日本を除くと
全部中国が支配しているように
感じてしまったんだよね。

でも、そのセミナーの時の実感というのは
次第にちょっと間違っていたなと
感じるようになったんだよね。

それは、私が日本人会などをやって
学部生との付き合いが増えてきてから
わかってきたことだった。

うちの学校の日本人の
学部への正規留学生は
今年は私が把握しているだけで
11人である。

これに対して、
アジア諸国からの留学生は
韓国を除くと
どの国も100人以上いる。
中国に至っては500人以上である。(苦笑)

このように書くと、すぐに

「日本よりアジア諸国の若者のほうが
積極的に海外へ出て勉強している」

と言う人がいるけど、
事はそんなに単純ではない。

うちの学校は
日本からの学部への正規入学に
何の優遇措置もないので
それがある学校よりは
多分英国の大学について
標準的な話ができると思うのだけど、
日本からの留学生に比べて
他のアジア諸国からの留学生が
約10倍以上いるというのは、
それらの国々が
海外に開かれているわけではなく、
自国で高等教育ができないからだ。

いや、全然できないわけじゃないですよ、
もちろん。。。

ただ、それらの国々は
国内に大学の数自体が少ないわけだし、
それからあぶれた金持ちの子供とかが
行く学校が国内にあまりないわけだ。

そういう金持ちで子供たちが
どんどん海外の大学に出て行くわけだ。

それに対して、
日本は基本的に自前で子供の教育が
できる国である。
(ちなみに、日本の植民地時代の遺産で
教育制度が日本に酷似した韓国も
自前で教育ができる国である。)

わざわざ海外に子供を出さないでも
国内で教育できるんだから、
海外に行くのは例外的ということになる。
(ただし、これはあくまで学部レベルの話。
大学院レベルになると話は別ですが。。。)

そして、もう1つ重要なことがある。

日本と英国は
高校までの教育制度が
全く違うということだ。

端的にその違いを言えば、
日本は国語・算数・理科・社会・英語って
一般教養をやるのに対して、
英国では高校ですでに
経済学とか物理とか
専門科目をやるのね。

そして、英国では
全国統一テスト(いわゆるAレベル)があって、
その成績は大学入学の合否の
重要な判定材料になるのに対して
日本ではそんなテストはない。

だから、日本から英国の大学に入学しようとしても、
まず専門科目をやってないでしょってことになるし、
そもそもAレベルに換算できる判定材料がないので、
1年間の大学入学準備コース
(いわゆるファンデーション)
に通わないと大学には入学できないわけだ。

ここは重要なんで強調しとくけど、
日本の高校生が英国の大学に
直接入学できないのは、
英語力の問題ではなく
あくまで教育制度の違い
ということだ。

逆に言えば、
どんなに英語ができても、
日本の高校を出ている限り
英国の大学には直接入学できない。

これに対して、アジア諸国の多くは
特に裕福な家庭の子弟が行く私学では
英国と同じ教育制度を
採用している学校も多くて、
Aレベルも実施されている。
その成績をそのまま英国の大学の
入学願書に添えて提出できるのだ。

英国の大学に直接入学が可能なのである。

これがアジア各国からの留学生の数が
日本からの留学生の約10倍という
現象を生んでいるのである。

そして、ここからが重要なのだけど
なぜアジアの多くの国が
英国と互換性のある
教育制度を採用している
学校があるのに、
日本にはほとんどないのか
ということだ。

それは、日本以外の国では
英国など西欧諸国に植民地化され、
近代的な教育制度が
西欧から導入されたのに対し、
日本は植民地化されることなく
自前で教育制度を作ったからなのだ。
(ちなみに、日本によって教育制度が導入され
ソウル大学の東大へのライバル意識など
現在も強く日本を意識する韓国は
自前で子供を教育できるわけである。)

つまり、こういうことが言えないだろうか?

英国の大学にアジア人の学生が溢れ、
特に中華系の学生が溢れているのは

「英国が中華系に席巻されている」

のではなく、

「中華系は英国の教育制度の
一部に組み込まれている」

ということじゃないだろうか。

だって、アジアからの留学生は
アジア人のための入試制度を
英国の大学に作らせて
入学しているわけじゃないし、
あくまで英国の制度に従って選抜されて
英国の大学に入学しているわけだしね。

そして、英国人より
何倍も高い学費を払って、
それで英国の大学の経営が
成り立ってるわけでもあるしね。

「植民地から吸い上げるお金で
大学を経営する宗主国」

ということだよね。

そして、これってビジネスにおいても
同じイメージで物事を捉えることが
できるんじゃないかと
私は思っているんだよね。

いわゆる華僑と呼ばれる
中華系の商売人ってのは、
うちの学校の中華系の金持ち学生の
お父さんとか一族郎党になるわけだ。

子供の教育を英国に依存しているように、
この華僑ってのはこれまで
「中華人民共和国」の経済の中で
金を儲けてきたわけではなくて、
植民地経済の中で寄生して儲けてきたわけだ。

例えば、今はどうか確認してないけど、
香港が中国に返還される前は少なくとも
英国有数の商業銀行である

「香港上海銀行」

の重役には華僑の人物が入っていた。
しかし、華僑の人物が重役だからといって

「英国経済を華僑が席巻している」

と、当時誰が言っただろう。
誰も言わなかったと思うよ。

「植民地経済の中で
華僑が生きている」

ということだけだよね。

そして今、上海でも香港でも
シンガポールでも
外資がたくさん入ってきているけど
それって日本よりも多く
外資が進出して来てるって
ことではない。

「これらの都市には
そもそも外資しかなかった」

というのが事実だ。

だって、英国などが植民地化した時、
現地には何の企業も産業もないところに
英国系などの企業が入ってきたというのが
ほんとの話だからだ。

そして、その英国系の企業などに
寄生虫のように取り付いたのが
現地にいた華僑の金持ちだったと
いうことなのだ。

植民地化を食い止めて、
自前の産業を育てた日本とは
根本的に違うところだけどね。

そして、その構図は
今も変わっていないと私は思う。
うちの学校というのは、
ある意味世界の縮図だと
私は思っているのでね。

だから、中華系、華僑というものを
基本的に中国共産党と同一視するのは
誤解の元だと思うね。

そりゃ華僑は、
中国共産党のご機嫌を損ねないように
振舞っているとは思うよ。
でも、表面的にそう振舞いながらも
基本的には今でも華僑は
英国などが作った
植民地経済の中に寄生して
金儲けをしている存在だと思うのだ。

要するに、
こういう英国など西欧諸国と
華僑の関係というものを
その成り立ちから
突き詰めて考えていくと、
東南アジア諸国に華僑が多いからと言って、
それがイコール
東南アジアを中国が席巻している
ということにはならないと思います。

そして、日本が対東南アジアの
戦略を考える時に

「華僑=中国」

という捉え方をしていると
事の本質を見誤ると思うね。

「華僑というのは基本的に
英国など欧米の経済圏の中で
寄生して生きている人々」

「そして、アジアでは日本だけが
その欧米の経済圏の外側にいる」

ということを認識することが
大事だと私は思いますね。

まあ、ちょっとピント外れかも
知れませんけれど、
大先輩の問いかけに
ちょっと違った角度から
答えてみました。

それでは、またね。





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最終更新日  2006年03月24日 20時07分45秒



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