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2007年10月08日
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さて、「小沢一郎はなにがしたいのか。」
後編です。

まず、前編で書いた
小沢民主党の国会戦略の
(2)に注目してみたいのだけど、
小沢民主党が
参院選のマニフェストで提示して
この臨時国会で立法化を目指す政策は
自民党の政策とは
まったく違う哲学に
基づいたものであることがわかる。

まず、この臨時国会最大の争点とされる

「テロ特措法」

に関してだけれども、
小沢民主党は、
ただ、この法律を廃止させて
政府が「国際公約」(?=苦笑)を
守れなければいいと
いうわけではない。
(何度も言うわけですが、
僕こそ、かつてテロ特措法が
厳しい世論の批判を浴びていた時代に
これをどこよりも高く評価し、
現在でもこの延長を
支持していることを
強調しておきます。

ただ、それとは別に
公平にみて、小沢民主党は
ただ、政府の足を引っ張ればいいと
考えているわけではないと
言いたいわけです。)

小沢民主党が提示していることは

「対米協調=国際協力」

という、これまで日本人にとっては
疑いの余地のなかった考え方とは
まったく異なる哲学からなる、

「国連中心主義に基づく国際協力」

と、いう考え方なのである。

小沢さんは国際協力そのものを
否定しているのではなく
国連のオーソライズさえあれば、
海上給油ではなく、
地上での協力を行うべしと
明言しているわけだから、
小沢さんが政府・与党に挑んでいるのは

「国際協力に関する哲学論争」

なのである。

この「国連中心主義」というのは、
日本では荒唐無稽と捉えられがちだが
例えば、EUという
地域統合を果たそうという
動きであったりとか、
アジアでも、地域統合を目指そうという
グループがいるのは確かで、

「国家主権を一部返上して
超国家的な組織による
地域統合を果たそう」

という考え方は、
公平に世界を見たら
確実に1つのグループとして
存在しているんだよね。
(僕は、こういう考え方を
まったく支持しませんが=苦笑)

小沢民主党は、こういう考え方を
政府・与党に対する代替案として
提示しようと試みていると
考えることができるわけだ。

別の政策課題について
考えてみるとね。

僕が書いた、
「参院選の争点を検証する」
というエントリーを
読んでみてほしいのだけどね。
(2007年7月25日
「かみぽこ政治学」的に参院選の争点を検証する。(1)
「かみぽこ政治学」的に参院選の争点を検証する。(2)
「かみぽこ政治学」的に参院選の争点を検証する。(3)
「かみぽこ政治学」的に参院選の争点を検証する。(4)

自民党と民主党の政策って、
実は違わないようにみえて、
大きな違いがあることがわかる。

例えば、教育については
自民党が現状の財政赤字を考慮して 
競争原理の導入を中心とした
政策を採用しているのに対し、
民主党は、教育予算の5倍増を
主張している。

これも、自民党が「米国的」な考え方なのに対し
民主党は「欧州大陸的」な考え方を導入していて、
「哲学論争」になっている。

農業政策も同じなのだ。

自民党の政策が「大規模化」であり、
株式会社の参入などを念頭に置いていて
英米的であるのに対し
(ていうか、英米の食料メジャーの参入を
念頭に置いている?=苦笑)
民主党の個別農家の所得補償は
欧州的な補助金政策であり、
これも「哲学論争」である。

この、議会における「哲学論争」というのは、
まさに、英国流議会制民主主義そのものである。

英国では二大政党というのは
上流階級を基盤とする「保守党」と
労働者階級を基盤とする「労働党」であって、
この2つの政党が打ち出す政策は
まさに、それぞれの基盤となっている
「階級の価値観」に基づいたものである。

選挙に勝とうが負けようが
ただ、ひたすら
保守党は「減税」を主張し、
労働党は「補助金」を主張する。(苦笑)
(ブレア以降、労働党は「労働者の自立」を
主張するようになりましたが、
労働者に焦点を当てていることは
変わりはないわけで。。。)

小沢民主党は、この英国に似た形で
自民党政治に対して
「異なる哲学に基づく」対案を提示し
国民に審判を仰ごうという
方針を打ち出しているように
思えるんだよね。

だから、最初に書いたように、
福田首相が「話し合い、話し合い。。。」と
訴えてみたところで、
小沢さんに通じるわけがないのだ。

小沢さんは、自民党政治が
これまでなんとなく
国民を信じ込ませてきた

「現実的な政治」

というものを、
真っ向から否定しようと
しているわけだから。

まず、国政調査権を行使して、
なんとなく「現実的」が
どれほどの深刻な問題点を
内包していたかを
国民に明らかにし、
その上で、自民党政治とは
まったく違う世の中を提示する
「哲学論争」を挑んでいる
わけだからね。

そして、小沢さんは
自民党と民主党の政策が
まったくバッティングして
膠着してしまったら、
その時は、解散総選挙で
決着をつければいいと
腹をくくっているということだ。

これこそ、英国流の
「多数決の民主主義」の
決着方法そのものなわけでね。(苦笑)

小沢さんは、これまで日本政治に
英国流の制度が導入される際、
そのすべてに絡んでいる政治家だ。

小選挙区制(比例代表並立制に妥協はあったけど)
党首討論、
副大臣制、

これらは、すべて、
小沢さんが連立政権に加わっていた時 
小沢さんの主導で実現に至ったもの。

常に英国人の秘書を置いている
(そのうち1人は、うちの学校の
卒業生だったけど。。。=苦笑)
小沢さんは、
日本で最も英国政治を
熟知した政治家と言えるわけで、
この臨時国会の戦略も
ただ、「壊し屋」だというよりは、
小沢さんによる
「英国流議会制民主主義」の導入の
一環と考えてもいいのではないだろうか。

極東の田舎で民主主義が発達していることを
快く思わない英国メディアはともかくとして
われわれは、そう理解しても
いいんじゃないかな。(苦笑)

さて、この小沢戦略に対して、
皆さんは2つほど疑問に思うことが
あるんじゃないだろうか。
それは、

(1)「テロ特」を中心にして、
民主党に対する世論の支持が落ちた時
小沢さんはこの戦略を維持できるか。
(2)民主党内は、小沢さんの戦略に
ついていけるのか。

掲示板に書かれそうだから、
先に書いときます。(苦笑)

(1)についてはね、
そもそも小沢さんは、
「テロ特」の世論の高低が
総選挙になった時の
国民の投票行動を決めないと
考えていると思う。

総選挙で争点となるのは、
あくまで

「国民の生活」

であるだろうと。

これは、安倍さんの思いとはうらはらに、
憲法が一切争点にならなかった
参院選を思い出せばわかる話だし、
小泉時代の「テロ特」や「イラク特」の
論戦の時を思い出してみると、
あの時、小泉内閣には
かなり厳しい批判があったけど、
それは小泉内閣全体の
支持率を左右することには
ほとんどならなかった。

だから、小沢さんは
これから「テロ特」に関して
世論調査が上下しても
一喜一憂はしないと思う。

世論全般に関して
もう1つ言えば、
参院選に至るまでの
1年間を思い出してみてもいい。

小沢民主党は、
少なくとも5月までは
参院選でこれほどの
大勝利を収めるような
世論の支持は得ていなかった。

小沢民主党の支持が急上昇するのは、
参院選の直前に年金問題が
浮上してからである。

それまで、小沢さんは
ずっと地味な地方周りという
「小沢一郎にしかできないこと」を
コツコツやっていたわけで、
それが出来上がったところで、
パッと料理の最後に
味の素を振るがごとく、
「年金問題」を振りかけたことで
世論を電撃的に動かしたわけである。

それを考えると、小沢さんは、
今日、明日の世論などに
一喜一憂しないだろう。

世論というのは、
気まぐれなものだから
選挙の直前に
パッと動かせばいいもので、
それまでは、原理原則に基づいた
政治をしっかりやるというのが
小沢さんのやり方である。

最後に、(2)の民主党議員が
この小沢さんの方針に
ついてこれるのかと
いうことだけどね。

いや、僕に言わせれば
これこそが民主党の
特に若手がやりたかった
政治なんじゃないかね。(苦笑)

だって、繰り返すけど
小沢さんの指示は
マニフェストの公約は
どんどん参院で
議員立法しろってことだし
これって、

「対案主義」

でしょ?(苦笑)

それと、議論は国会でやる、
裏の取引には応じないというのは
民主党の若手が熱望してきたことだ。

更に言えば、
政策に基づいた二大政党制の実現は
93年頃から政界に入った
若手にとっては悲願ですよ。(苦笑)

僕は、今回紹介してきた
小沢さんの考え方というのは
民主党議員には
しっかり説明できているように思う。

例えば、前原さんなどがこのところ
小沢さんの考え方に沿った
コメントをしているのは、
小沢さんに押さえつけられて
いるのではなく(苦笑)
小沢さんと考え方が
一致しているのだと思う。

福田内閣は、このような
小沢民主党に対する
認識を誤ったら、
この臨時国会で
ひどい目に合うだろう。

僕は、この臨時国会のポイントは
福田首相がいつ、
小沢民主党の本質に気づき、
話し合いの方針を転換して
閣僚の引き締めにかかるかだろうと思う。

あるいは、閣僚の引き締めをするための
政策に関する原理原則というものを
福田首相が持っているのか、
それがポイントだとも言えるね。

それでは、またね。

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最終更新日  2007年10月24日 10時21分12秒



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