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カテゴリ:小説(男性作家)
『岳物語』1985年
『続・岳物語』1986年 を、大幅に削って、加筆修正した『定本岳物語』。 10代の頃『岳物語』が大好きだった。 椎名誠さんも、ワイルドでカッコいい冒険作家だったし 作中に登場するカヌーイストの野田さんと犬のガクも有名だった。 さて、10代の頃の私は「こんな風に息子の親になれたら素敵!」と楽しんだ本を 子供を持つことも無く中年になって読む、今。 ほぼ、ファンタジーのように感じてしまうが、それでも魅力ある登場人物たち。 同年代の、子供を育てている人のほうが、様々な感想や意見が出てくるだろうな。 文庫本にはない、この親子と家族の「その後」も興味深い。 この小説の魅力を担っている「少年岳君」。 本名で小説の主人公にされてしまった悲劇。 父子関係が上手くいかなくなった思春期。 その岳君が、大人になってあとがきを書いています。 小説の中で暴れ回る少年とは、確実に違う、別の青年岳君です。 ところで、今Wikipediaを確認していて、椎名誠氏が70歳というのにショックを受けております。 20数年前に好きだったのだから、当たり前の経過なのに、おぉ、もうそんなに… それから、カヌーイストの野田さんのページには 「かつて椎名誠と深い親交があり、椎名は野田をカヌーの師として仰いでいた」との表記。 そうか、もう親しくは無いんだな。 両者ともに、思想的に頑固な偏りがありそうな(ざっくりしたイメージです)ので、そういう気配を感じます… 椎名誠『定本岳物語』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 21, 2014 03:30:24 PM
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