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PLAYWORKS岸井大輔ブログ

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2004.06.12
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午前 市川ポタ取材。商大の学生さんと里見公園へ。取材の楽しみのひとつ、地元の変なおじさんと遭遇する。今回出会った変な方は「自然彫刻発見家」という肩書きで、木などが龍や武将になっていることを、通りすがりの人に見せるという・・・。今度ちゃんと一日かけてお話を聞くお約束をしてわかれる。1930年生まれなのに、妄想に生きる人は元気だ。とても寂しそうで、構って欲しいオーラ全開だったが。
午後 市川ポタの当日パンフのために、松山さん取材。

*****

人間と人の生成と消滅―4、あるいは人と人間の関係性 (演劇の形式化 2004 3-4 6月12日の日記の続き)

さて、人間と人の境界の生成と消滅は、他者との関係の生成と消滅と同時に起きる。人間の生成とは、他者との関係の生成に他ならず、他者との関係が消滅すれば、人間は消滅するからだ。ところで、他者との関係、あるいは、コミュニケーションが、人間の間で起こるのは自明であるから(人間とは、他者との関係があると見なせる人の部分であるから)例えば、人間の生成と消滅を、

人間x)人 → 人間y)人

とし、人間yが生成するのは、人間xが新しいコミュニケーションを成立させたからだ、と考えることもできる。しかし、例えば新生児は、まだいかなる意味でも人間ではなく人に過ぎないと考えられるが、この状態とのコミュニケーションが不可能ならば、人間は生成しない。つまり

人 → 人間x)人

ということを考えることができ、この場合、人において、他者との関係が生成し、コミュニケーションが成立した、ということができる。この、人からの人間の生成、あるいは、人と人間の間に関係が成立すること、あるいは、人と人間の間にコミュニケーションが成立するということは、新生児に特有の事態ではない。例えば自転車に乗る技術の習得を考えてみよう。自転車に乗れない人間sがいるとして、彼は、他の人間が自転車に乗っているのを見なければ、けして自転車に乗れるようになることはないだろう。しかし、人間sを含め、他の人間が、いかに人間sに説明したとしても、それだけでは、自転車に乗ることはできない。人間sが、人に働きかけ、また、他の人間が人に働きかけ、つまり、他者との関係がないところで、何度も自転車に乗ってみないと、自転車に乗ることはできない。そしてある日、自転車に乗れる人間に、人間sは変形する。人間の変形は人物の継続性を前提とするので、私達は自転車にのれない人間sが消滅し、自転車に乗れる人間tが生成した、というべきである。ここで、自転車に乗る方法の説明として「ある程度スピードを出したほうが容易い」という言葉があったとして、それを人間sが理解できなかったとしても、人間tは容易に理解できるだろう。つまり、上記のような言葉は、人間sとの間にコミュニケーションを成立させていないが、この言葉を以前に聞いたという風に人間tは思い、しかもそのときにはコミュニケーションが成立しているのであるから、人間sにおける)人との間に、この言葉はコミュニケーションを成立させたと見なさざるを得なくなる。
すなわち、一般に、人間と人の間にもコミュニケーションが成立すると言える。





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Last updated  2004.06.15 14:13:48


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