|
カテゴリ:仕草から嘘を見抜く
喜怒哀楽の感情は顔の表情によく表れますが、顔の表惰は言葉の次にごまかしやすいということはすでに触れたとおりです。
私たち人間は、動物や魚の顔はどれも同じように見えても、人間の顔だけは一度会っただけで個体識別ができます。それほど顔の識別についてはすぐれている脳ですが、その一方、なんでも人の顔に見えてしまうという特徴もあるのです。 たとえば、大きな円のなかほどに黒い点をふたつ並べ、その下にU字型の曲線を引けば、ご存じ「スマイル・マーク」のできあがりで、これほど単純な図形でも笑っている顔に見えるのです。 よくテレビの心霊写真の特集物で、海のなかに泣いている人の顔が写っている、岩のなかに怒っている人の顔が見えるなどと、不気味な写真が紹介されたりします。心霊写真の真偽はともかく、そんなものまで人の顔に見えてしまうほど、人間の脳は人の顔に敏感で、勝手に表情をつくりだしてしまうのです。 したがって、眉があがり、眉間にしわが寄っていれば怒っている、口元が緩んでいれば笑っている、と単純に判断しがちです。逆にいえば、それだけステレオ・タイプな見方をしているからこそ、表情をごまかすのは簡単であるともいえます。 子どものウソ泣きくらいはすぐに見破れるでしょうが、ポーカーフェイスの人の表情を見抜くにはどうすればよいのでしょうか。鏡や写真をよく見るとわかりますが、人の顔というのは右半分と左半分は完全な左右対象ではなく、目の大きさなどは微妙に違っています。実は、人の感情は顔の左半分のほうに強く表れることが実験によってわかっているのです。 顔写真を縦半分にして、左右それぞれを鏡で映して左側の表情だけ、右側の表情だけの合成写真をつくって、くらべてみてください。左側だけの写真のほうが、よりそのときの感情が表れているはずです。つまり、顔の表情についての判断に困ったときは、相手の左側部分(向かい合って右側)だけに注目すればよいのです。 また、作り笑いを見抜くためには、笑顔の左右バランスをチェックするとよいでしょう。目や口元の広がりが左右対象であれば自然な笑顔、そうでなければ作り笑いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.07.02 19:20:15
[仕草から嘘を見抜く] カテゴリの最新記事
|