県文化財センター(和歌山市)は30日、かつらぎ町で弥生時代中期と古墳時代後期の住居跡や遺物が見つかった、と発表した。同町ではこれまで弥生時代や古墳時代の集落跡の確認例が少なかったが、関係者は「ここに集落があったことは間違いない。歴史解明の一助となる」と注目している。
京奈和自動車道建設に伴い、西飯降(にしいぶり)2遺跡と丁ノ町・妙寺遺跡で5月から発掘調査していた。対象面積は約2万平方メートル。調査期間は2007年2月まで。現在、半分の約1万平方メートルを発掘した。
紀ノ川沿いの集落跡は、和歌山や岩出、高野口、橋本などの市町で多く発見されているが、かつらぎ町や隣接する旧那賀町などではほとんど見つかっていなかった。時折、遺物が出土する程度で、「紀ノ川流域の空白地帯」と言われていた。
今回見つかったのは西飯降2遺跡で、弥生時代中期の円形竪穴住居2棟(直径約8メートル)と古墳時代後期の方形竪穴住居2棟(一辺約4メートル)。丁ノ町・妙寺遺跡で、弥生時代中期の円形竪穴住居1棟(直径約8メートル)。
西飯降2遺跡の古墳時代住居1棟からは、燃えた建築部材が出ており、火事で焼けた住居であることが分かった。須恵器など多くの土器類が見つかっており、持ち出す間がなく燃えたとみられている。もう一棟はかまど跡まできれいに残っている。
また、丁ノ町・妙寺遺跡からは古墳時代中期のたる型そう(はそう)が見つかった。酒などを入れて祭祀(さいし)に使われたと言われるが、詳しくは分かっていない。
前田義明・同センター課長補佐は「今、半分終わったところではっきりしたことは言えないが、残りの半分からまだ見つかっていない弥生後期から古墳前期の住居跡が出てくる可能性がある」と話している。(紀伊民報より)
----------------------------------------------------
□現地説明会
----------------------------------------------------
11月4日午後1時半から