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ラジオと映画とちょっとジャジーな日々

ラジオと映画とちょっとジャジーな日々

小沢健二のこと…ひ

小沢健二という存在は、フリッパーズ・ギターの頃から
知っていたし、ソロになったのも知っていた。

軽快で楽しげな歌を歌うな・・・とは思いつつも、
何だか、ヒョロ~っとしているし、落ち着きないし

東大卒という割には、TVの歌番組で、
それほど賢そうなトークもしていない小沢健二に

特別な興味はなかった。

だから彼が、1995年の紅白歌合戦で
白組のメンバーをズラっと並べた前を歩きながら

王子様スタイルで、楽しげに「ラブリー」を歌った時も、
フンフンと見ていたのだ。

そして、年が明けて、
1996年の1月19日、午後2時頃だったと思う。

貿易会社で働いていた私は、いつものように
会社の机で書類を作成していたのだが、

ふと・・・、「あれ?」 っと思った。

紅白歌合戦で「ラブリー」を歌う小沢健二の姿が
頭をよぎったのだ。

あれっ?  あれっ  あれっ?

えぇ? えっ? えぇーーー!!

何か、なんだか・・・、あの曲、
すごいこと言っていなかった?

胸がドクン ドクンと波打つような、
頭の中に何かが炸裂するような、

強烈な瞬間が訪れたことだけは覚えている。

ヘレン・ケラーが

「ウォ、ウォーター!」 と叫んだのも


こんな時だったのか?

今まで受け取っていたものが、先に「魂」に届いていて、

その連絡が、やっと「脳」に来た瞬間だった・・・
のだろうか? 

とにかく、あんな経験は、後にも先にも一度きりなので、

何だったのか、今でもよくわからない。

その時、小沢健二の曲を聴いていた訳でもないし、

紅白歌合戦からは、半月以上経っていたのだから。


ただ、その瞬間から、

私の内面が、そしておおげさでなく「人生」が

大きく変わってしまったことだけは確かなのだ。

(つづく)



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