1.現代社会が抱えている教育的諸問題と教師の関係を具体的に考察し、教職とはどん
な仕事か、教師の使命や役割について論じなさい。
A 教育的諸問題
今日の学校は、いじめ、不登校、校内暴力、学級崩壊、学力低下問題など様々な教育的諸問題を抱えている。
その要因の多くは、複雑な現代社会のひずみから生じており、容易に解決できるものではない。
B 教育的諸問題の例
いじめについては、それが原因で自らの命を絶つ子供達が全国に広がっている。
学校嫌いを理由に学校に行かない不登校の児童生徒数は近年減少傾向にあるが、その比率は横ばい傾向で依然として厳しい状況が続いている。
また、校内暴力は、激しさを増し、学校で物が壊され、教師にも暴力がふるわれることもある。
そして学級崩壊は小学校にまで広がり、どの教師にも起こりうる問題となっている。
学力低下問題では、これまで子どもたちに「ゆとり」を持った学校生活を送らせようという意図のもとで実施されてきたこれまでの一連の教育改革が、学力低下論に押される形で振り戻されている現状にある。
C 教育的諸問題の例
これらの多くの要因が家庭や地域環境が複雑に絡み合った問題であり、子ども達の生活や考え方に大きく影響を及ぼしている。
近年、我が国の社会構造は、少子高齢化、国際化、情報化、社会全体の高学歴化など、大きく変化しており、都市化や核家族化などを背景として、家庭や地域社会の教育力が低下している。また、教師を取り巻く社会状況も変化しており、保護者が学校に協力的で、子どもも教師の言うことを素直に聞くという伝統的な学校文化の崩壊による教師の権威の崩壊も原因の一つになっている。
D 教師の求められること
このような教育的諸問題を背景として、教師には更なる指導力の向上、子ども達が学校での生活に満足感や充実感を持たせる指導が問われている。
「教育は人なり」といわれるように、学校教育の成否は教員の資質能力に負うところが極めて大きい。教員こそ最大の教育環境であり、教育が良くなるのも悪くなるのも教員次第である。
E 教職の責務
教職の職務は学校における児童生徒に対する教育活動を通じて、その人格形成に直接携わることである。
教師は学校で児童生徒に対して、教育内容に宿る文化を伝え、彼らの個としての発達を助けながら「人づくり」に努める。こうした「人づくり」は学習指導と生活指導..