カテゴリ:癌との戦い
昨夜は遅くまで両親と話して起きていた。
みんな、自分が悲惨な状態にあるという事を相手に伝えたいばかりで、相手の状況を思いやる事を忘れているという話をさせて貰った。 深い暗闇の中で戦い続けている癌患者に対して、その家族は弱者であってはならない。 患者を救い出してやる、強者で居続けなければならないのだから。 話は、夏ならば空が白み始めていたであろう時間まで続いた。 それなのに・・・ 朝早くから、父の呼ぶ声で目覚める事になった。 くも膜下出血の手術から髄膜炎に感染した父には、時間の感覚が乏しい。 目の明暗にも障害が出ている為、昼夜の区別にも苦労をしている。 その為か、自分が何時間寝たか分からないし、寝た時間によって満足が変わる訳でもないようだ。 起こした父は、そのまま庭へ。 庭で雪囲いの準備をするのだという。 囲いの中に収まるように、庭木の一部を移し変える。 ささえを載せる、木枠を作る。 裏庭の隅には囲いを受ける為の柱が積まれている。 高い庭木も囲えるように、その長さは4~5メートルも有るだろうか。 その柱を、汗をかきながら、腕に擦過傷を作りながら家の前の庭まで運んだ。 そうこうしている間に帰京の時間が近付いて来る。 風呂で汗を流し、着替え、急いで昼食を取り、あれやこれや確認の話。。。 結局、部屋で静かにしている兄との会話は、遠慮したまま家を出た。 家族に遠慮の有る兄、それを包み隠す為に、不必要に口数が多くなったり、急に全てを拒んだりして来た兄。 少なくとも、接点を持たなければ衝突は起きない。 今日は折角の日、心穏やかなままで立ち去る事にした。 自分には自分の、長く厄介な仕事が待っている。。。。 夕方、病院に戻った兄の口から、もっと自宅に居たかったという言葉が出た。 夜に両親と話した内容、穏やかなまま挨拶をせずに帰った事、聞いている間に兄の目から涙が毀れたという。 接点は出来るだけ減らしたが、気持ちは逆に伝わったのかも知れない。 ここから、家族がまた一つに固まって行ってくれれば良い。 沢山の確執は、相手の心を思いやる事で溶かして行けば良いのだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 11, 2005 03:13:14 PM
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