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テーマ:たわごと(26725)
カテゴリ:***** 歴史 *****
岡っ引きは、十手を持ちません。
十手を持つ岡っ引きは、時代劇だけの誤った描写です。 そもそも岡っ引きは、役人ではありません。 それどころか、岡っ引きの大半は前科者ややくざ者でした。 犯罪の捜査では、裏社会に通じた岡っ引きを、同心が内密に雇ったのです。 岡っ引きは、いわゆる情報屋に近い存在。 岡っ引きは公認の役人ではありませんから、十手も持ちません。 ただし同心の同行下では、特別に岡っ引きも十手を持つことが許されました。 その際でも、房付きの十手は持てず、岡っ引きは房なし十手限定でした。 それでも勝手に、私造の十手を持つ岡っ引きもいました。 役人の権威を笠に、ゆすりを働く岡っ引きもいました。 そのため、岡っ引き禁止令は、何度も出されていました。 闇社会の住人、岡っ引き。 彼らは、権威の象徴の十手にあこがれました。 権威は正しい者が行使すれば、強い統率力を生み出します。 ふさわしくない者が持てば、権威は悪の温床にもなります。 だから江戸幕府は、岡っ引きに十手を与えませんでした。 権威を誰が持つべきか、江戸時代の役人は知っていました。 それを知らないのは、現代の米国ばかりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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