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「やっぱり、甲南の池へ行ったほうが良かった!」
「室生へ行こか~って言うたん おまえやんけ!」 「いいや、そんなん言うてへん。」 「いいや、言うた!」 「ダム好きそうやから気をきかしたったんや」 「別に何処でも付き合ったるつもりやったのに」 「そやけど室生へ行こや!って言うたんあんたや!」 「ふん、甲南でボウズ喰ろたくせに」 「もう、甲南の釣れるパターンは判ったワイ」 「嘘つけ!そのセリフ何遍も聞いたワ」 「今回は自信あってん」 <ビシッ>「あれっ!」 「何してんねん?そんな臭い餌へらが喰いよるかい!」 <ビシッ>「うん?」 「あはは、ようそんな小ちゃいケタバス釣れたな」 「ふん、ほっとけ!何でもええから釣れたらエエんじゃ」 <ビシッ>「あ~」 「なんじゃ、そりゃ!ニゴイか?」 「ケタバスよりマシじゃ」 「あ~ぁ、真ブナでもエエから釣れんかなぁ~」 「やっぱり、甲南の池へ行ったほうが良かった!」 「ふん、結果は一緒やろ」 こんな喧嘩をしたのは久振りです。たしか、2週間ぶりか? 「もう、暗ろうて帰り道、見えへんぞ~」 冬の室生の夜は更けて行きました。 「ほんでやけど、今度何処行く?」 「そやな、何処がええやろ?」 「また、電話してや!」 「うん、そうする」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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