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閑古鳥の巣箱

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小市民伯爵

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2006.02.16
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カテゴリ:カテゴリ未分類
日本は紛れもなく女性優位の母性社会である。デュルケムは
「宗教生活の原初形態」という著書で「聖なる物は社会の象徴である」
と述べているが、実際日本の国民性は神話からも見て取れる。

「古事記」に登場するイザナギとイザナミは日本の国土や
森羅万象の神々を生む。この時、はじめに結婚を持ちかけたのは
女性のイザナミの方だった。しかし生まれたのは骨のないヒルコだったため、
今度は男性のイザナギを立てて、男性から誘わせることで
ようやく国産みを開始する事が出来た。
ここで重要なのは、一見男性が優位のように見えるが、
実権を握っているのは女性だということだ。
男性の肋骨から女性が作られたとする西欧文化とは根本的に違うのである。

西欧は男性優位(注釈:性別というより性質を指す)の父性社会だ。
キリスト教の父は神であって、その神の怒りに触れると
永遠に人は救われない。父は倫理的かつ暴力的で畏怖すべき対象である。
ゆえに子は距離を置く。一方日本の神々は他力思想で、
絶対者としての弥陀の本願力に全てを任せる。
これは母と子の関係に相当する。母はありのまま全てを認め、
子はそれに甘え無条件に屈服する。この時子には心から済まないと思う
罪の意識が生まれる。精神分析学者ドゥ・ヴォスによればそれが、
親の期待に沿うようにしようという強力なアチーブメントとなるという。
尚、母性社会の性質とは以下のものだ。

1,相手への一体感と相手の身になっての思いやり。
2,自らの権利主張を控え無私になろうとする努力。
3,相手のわがまま勝手を甘えとみなして許す包容力。
4,相手が自分に対して自発的罪悪感を起こす事への暗黙の期待。
5、この種の自分の生き方に対する周囲の肯定的評価への願望。

これらは国民全体が同一性を持つという前提でしか成立しないが、
このシステムは無益な衝突を回避し秩序を維持するという点で
大変優れている。これは日本の凶悪犯罪が極めて
少ないことからも明らかだろう。

凶悪犯のほぼ全ては男性だから、男性優位社会は
攻撃的になり危険なのである。
邪馬台国では男の王を立てると争いが収まらないから、
女の壱与を女王としてたてようやくおさめているが実に象徴的だ。

男というのは不完全なのだ。元々人間の脳の基本形は全てメス型なのだが、
これに有害物質である男性ホルモンを浴びることでオス型化する。
男性ホルモンのおかげで確かに天才も生まれるのだが、
一方で凶悪犯も生まれる(天才とバカは紙一重だから)。
女性より男性の方が短命なのも男性ホルモンを多く浴びたせいだと
言われている。そのような不完全な男性を中心にした社会を
目指し始めている今の日本は迷走としか言いようがない。

一方でその反動ともいえる運動が起こっている。
それが「萌え」だ。萌え系アニメの男性は極めて弱い。
意志を持たず周りに流されるだけの存在で、よく女の子に殴られたり
蹴られたりする。徹底的に「男らしさ」が排除されるのだ。

萌えの物語で重要な位置を占めるのが家族の再生だ。
大抵主人公は両親を亡くしているか、何らかの理由で一人暮らしなのだが、
その失われた空間に女性キャラが入ることで擬似的な家族が再構築される。
しかしここで重要なのが父親的存在は依然として存在しないということだ。
主人公もまた空気のようなものだから、
結局そこには女性しかいないという世界が出来上がる。

これを突き詰めていけば、私が一押しの漫画「かしまし」
のような世界になるだろう。すなわち、女性と女性が結びつくことによって
世界が完結する男性不在の社会だ。
主人公のはずむは元々男だったのだが、宇宙人の力によって
(厳密には「あかほりさとる」の力で)完全無欠の女性になる。
そうすることでようやくこの神聖な空間への参加を許される。
それまでは顔すら描かれていないのだ。

女性だけの世界というのはどこか天上世界のような崇高な雰囲気がある。
「マリア様がみてる」などはその最たる例であろう。
「いや待て。あなた実際に女子校に行ってみなさい。幻滅するから」
と指摘が来そうだが、私が話しているのは
観念的なイデア界(=二次元世界)である。

「かしまし」の偉大な点は、ただ女性だけの世界を、
男性世界から隔絶された聖域として位置づけなかったことだ。
「かしまし」は世界全体が女性だけの世界で、
そこに男性が女性に転換することで参加するという
パラダイムシフトが起こっていることである。
男性など完全なる世界の中では不要な存在なのだ。

私は今ここに、この漫画が萌え系の最先端であると高らかに宣言したい。
(尚、対極にあるのは男らしさを追求し続ける余り世界から
女を排除したバキを挙げたい)

勿論、ローゼンメイデンも新しい萌えの可能性を生み出したという点で
最先端だが「お父様の愛のために戦う」
「契約は異性間である方が強力である」というのが、
どうも私の中でしっくりと来ないのである。

逆にそれが戦いの不条理さ、無意味さを如実に伝え、
間接的に父性社会への批判をしているのだがやや回りくどい気がする。
むしろめぐと水銀燈の関係、金糸雀とみっちゃんとの関係、
翠星石と蒼星石との関係に可能性があったように思うのだが、
これは物語の本流ではないのである。

そういえば「プリキュア」もほのかとなぎさが結ばれるという
百合展開を期待されていたのだが(子供向けだから直接的表現は無理にせよ、
少しはにおわせて欲しかった)結局期待を裏切られ反感をかった。
そして世代交代したプリキュアでは、開始早々百合モード全開になっている。

ところで女性は女性で男同士の恋愛感情を扱ったBL
(昔でいうところのやおい)が流行っており、
なにやらよくわからない世界になりつつある。
男性(特に若い世代)は女性優位の世界を望み、
女性は男性優位の世界を望む。ジェンダーの逆転だろうか。
50年後には女性が外で働き、男性は主夫に専念するのが
当たり前になるかも知れない。

「かしまし」についてはまだまだ語る事があるのだが、
長くなりそうなのでまた後日。
それよりも「かしまし」の知名度を上げなければ!

かしまし かしまし(2)

Rozen maiden(1)Rozen maiden(2)Rozen maiden(3)Rozen maiden(4)Rozen maiden(5)

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箱で届くから中身はばれないので安心したまえ。
ただ箱を開けられたら・・・。えっと、私は責任取らないんで…。
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Last updated  2006.02.16 05:16:15
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