読んで面白かった本の作者の他の作品って俄然興味が湧いて読んでみたくなります。
いわゆる作家買いってやつです。
絶対ナル孤独者
川原礫
絶対ナル孤独者 1~2巻 電撃文庫
川原礫
とにかく主人公が超ネガティブです。
1巻を読んでる途中で 暗れぇーよ!! って突っ込みたくなるぐらいに。
なにせ自ら望んで付けたコードネームが 孤独者(アイソレータ) ですからね~。
そんな性格になったのには当然ながら理由があるんですが、久々に読んでてイラッとする主人公でした。特に1巻。2巻になると多少は人間関係にも変化がでてきて徐々に主人公も変わっていくんですけど、やっぱりまだまだ暗いまま。
普通なら途中で読むのをやめてしまいそうですけど、そこはさすがは人気作家。
面白く読ませてくれます。
内容を簡単に説明すると
ある日、宇宙から飛来した謎の有機生命体によって特殊な能力に目覚めた人々の物語。
なんですけど善(ジェットアイ)悪(ルビーアイ)がハッキリしてるので設定はややこしくなくけっこうわかりやすいです。いわゆる異能バトルです。
しかし、ありがちな設定で今までに似たような物語は山盛りにある。
読んで面白ければそれでいいんですけど。
面白いからこそありがちな設定になるんでしょうし。
主人公・空木ミノルは厚生労働省安全衛生部特別課って組織に属するんですが、その組織に入るときに提示した条件がまた超ネガティブ。読みながら作中で少しだけ描かれる主人公の凄惨な過去とか知っていながらもコイツはちょっとアレなんじゃないのか?と考えてしまいました。
アレがなんなのかは適当に想像してください。
そんなことを考えながらも物語はテンポよく進み、読み手を飽きさせない文章ってこともあり2巻まで一気に読んでしまいました。
やっぱり凄いです作家パワー。
敵であるルビーアイ
1巻では 咀嚼者(バイター)
2巻では 発火者(イグナイター)
が能力を得るまでの説明が味方であるジェットアイよりも細かく深く描かれてて、それが物語をより面白くしているような気がしました。が、それは読む人によって感じ方が違うところなんだろうなと。
この主人公ははたして前向きな考えかたになっていくのか、後ろ向きなまま物語が完結するのか、そのあたりのことを楽しみにしながら続巻も読んでいきたいなと思ってます。