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2004.07.28 楽天プロフィール Add to Google XML

隠された情報
[ カテゴリ未分類 ]    

今週の「マル激トーク・オン・デマンド」では、ジェンキンスさんについての隠された情報が語られていた。それは、よく探してみるとヤフーのニュースなどでも関連したものを見ることが出来るが、本当のところが伝わるようには報道されていない。関連したものとは次のようなものだ。

「面会できず無念訴え ジェンキンスさんのおい」

「ジェンキンスさんのおい、「日本側から面会を拒否されている」」

最初の記事では次のように報道されている。

「ハイマンさんは17日に来日し面会を待った。しかし、日本側が治療を理由に断ったとし「外務省の担当者は、病室の電話番号も教えてくれなかった」と話した。
 さらに、曽我さんの依頼で以前に、親類らでジェンキンスさんへのビデオメッセージを録画し外務省側に託したが、手渡されていなかったとして「一体何のためだったのか」と非難。自分の母親に電話で事情を伝えると、母親は「(肉親なのに)どうして会えないの」と泣いたという。」

治療を理由に面会を断ったというが、別の報道では面会謝絶をするほどの重病だとは伝えられていなかったのではないだろうか。ジェンキンスさんについては、脱走罪の訴追のことばかりが報道されていて、上のようなニュースはほとんど小さい扱いだったので、僕も「マル激」で指摘されるまでは気づかなかった。いったいどれくらいの人がこの記事に気がついただろうか。

記事を読む限りでは、日本政府の対応は実に理不尽な対応だと思う。肉親への面会を許さないどころか、ビデオメッセージさえも届けていないようだ。ハイマンさんが、「一体何のためだったのか」と非難するのも当然だと思う。母親が、「(肉親なのに)どうして会えないの」と泣いたというのも、母親に同情する。しかし、このニュースでは「なぜそうなのか」ということが全く分からない。ここに、隠された情報があるのを僕は感じる。

もう一つのニュースでは次のような報道がされている。

「拉致被害者、曽我ひとみさんの夫のチャールズ・ジェンキンスさんのおいで、米国から来日しているジェームズ・ハイマンさんが24日、ジェンキンスさんの入院先の病院に見舞いに行くことを禁じられていると語った。また、おじが脱走したという証拠はない、と強調した。
 ジェンキンスさんは18日、病気治療のため一家4人で来日・帰国し、現在は都内の病院に入院している。
 ハイマンさんはおじとの再会のため、一週間前日本に到着し、何度も面会を求めたが、日本側から断られたという。」

ここでは、ハイマンさんが、単に面会を断られたのではなく「入院先の病院に見舞いに行くことを禁じられている」と強い表現がされている。これは、ハイマンさんからジェンキンスさんへと伝わって欲しくないことがあるのだろうと「マル激」で宮台氏が推測していた。それは、ニュースの中で語られている「おじが脱走したという証拠はない」という事実ではないかという推測だった。

宮台氏の話によると、ジェンキンスさんさんが脱走したとされた証拠は、ジェンキンスさんの手紙だということだったが、その手紙が実は存在していない、少なくともアメリカ政府には残っていないことをハイマンさんが伝えに来たことを、ジェンキンスさんの耳に入れたくないのではないかという推測が語られた。

ここから後は僕の推測なのだが、もしジェンキンスさんが脱走兵でなかったらその影響はどのようなところに現れてくるのかを考えてみた。宮台氏は、脱走ではなく「置き去り」にされた可能性もあると示唆していた。もし「置き去り」であるとしたら、米軍というのも兵士個人を大事にしていたわけではないのだということが暴露されてしまう。米軍というのは、「プライベート・ライアン」という映画にも象徴されるように、たとえ危険を冒してでも一人の兵隊を大事にするような幻想があった。これがそうでなかったら、戦争支持の世論に大きな影響を与えるだろう。

もし、米軍が兵士を置き去りにするような軍隊だったら、イラクでの米軍の活動というものが、それまでの米軍の持っていた立派な軍隊という幻想を消し去ってしまうだろう。兵士は使い捨てにされている消耗品のように感じ始めるかもしれない。ジェンキンスさんは、脱走兵でなければならない、というのが米軍の立場なのではないだろうか。

ジェンキンスさんは、米軍との間に司法取引をして、罪を軽減してもらうらしいという報道が溢れている。司法取引によってジェンキンスさんが罪を認めれば、米軍にとっては実に都合がいいだろう。しかし、脱走の証拠がなかったら、ジェンキンスさんが法廷で争うという可能性も出てきてしまう。軍法会議というのは非公開だそうだから、押し切ることも出来るかもしれないが、世間がこれだけ注目しているのではあまりに無理なことは出来なくなるだろう。

もし確かな証拠がないとしたら、司法取引こそがアメリカにとってもっとも望ましいことなのだと思う。ジェンキンスさんにとって望ましいのではなく、アメリカにとってもっとも望ましいことなのだと思う。その方向を崩しかねないから、日本政府はハイマンさんがジェンキンスさんに会うことを妨害したのではないか。

僕は、「マル激」で宮台氏の指摘を聞いたから、上の記事からこのような推測が出来たけれど、もしその指摘を聞かなかったら、この記事を読んでもそこまで考えられなかっただろうと思う。何しろ、この記事に目をとめることさえなかったのだから。しかし、ジェンキンスさんの問題において、この記事は非常に重要なものだと思う。それが重要性を感じないような報道がされているのは、重要な情報が隠されていると僕は感じてしまうのだ。

今後、アメリカ側の望むように、ジェンキンスさんが司法取引に応じて罪を認めるのだろうか。そして、日本政府はそれを助けるために働くのだろうか。司法取引でジェンキンスさんが家族とともに日本で生活できるようになったとしても、それはアメリカの思惑が通っただけだとしたら、それを素直に喜べるだろうか。未だに国家に翻弄されているジェンキンスさんを気の毒に思う。

「マル檄」では、もう一つアメリカでの狂牛病に関連して、ある町でのクロイツフェルト・ヤコブ病の異常発生というニュースを知らせていた。神保さん、宮台さんの話に寄れば、このニュースは、ほとんど日本では知らされていないということだった。僕は、田中宇さんの

「狂牛病とアメリカ  004年7月6日  田中 宇


という記事で知っていたが、他の所では全く報道されていないニュースらしい。このニュースが重要だというのは、ここからアメリカの狂牛病検査のずさんさが予想されてしまうからだ。

田中さんに寄れば、

「100万人に1人の奇病が、同じ職場から3年間に2人も出るのはおかしい。そう感じたスカーベックは、地元新聞の訃報などを使い、地元におけるヤコブ病での死亡を調べてみた。すると、さらに驚くべきことが分かった。ガーデンステート競技場の約100人の職員のうち2人、競技場の会員パス(一定料金で何回でも入れる常連者用の定期券)の保有者1000人のうち7人がヤコブ病で死亡していたのである。このほか、競技場内のレストランで食事したことがあるという人がヤコブ病で死んだケースも見つかり、合計で13人の競技場に出入りしていた人々がヤコブ病で死んだことが分かった。」

というのがその町の状況だったらしい。これは、狂牛病に感染した牛の肉が、そのレストランに紛れ込んだことを推測させる。それが原因でヤコブ病に感染したのではないかと疑われるからだ。感染した牛の肉が紛れ込むというのは、検査が完全ではないということを意味する。

検査というのは、人間がやることだから完全でなくても仕方がないという考えもあるだろうが、狂牛病からヤコブ病になったら、これは100%死に至る病気だと神保さんは強調していた。つまり、これは限りなく完全を求めて検査をしなければならないことであって、完全でなくても仕方がないとされるものではないのだ。

神保さんの情報に寄れば、アメリカでの肉牛は3500万頭いるらしいが、そのうち検査されるのは2万頭程度だということも言っていた。その検査の実態を日本の消費者が知ったら、果たしてアメリカ産の牛肉を食べたいと思うだろうか。

このアメリカの一地域でのヤコブ病に関する情報は、地域の問題で言えば大したことではないのだろうが、日本の牛肉消費に関する情報としては実に重い意味を持っている情報だ。その情報が全く流れてこないというのは、何を意味しているのか。牛肉輸入に関わっている利権の問題が働いているのだろうか。

隠された情報は、一見何でもない小さい情報のように見える。しかし、それがどれほど重い大きな意味を持っているかを感じ取るのがジャーナリストのセンスだ。このニュースを、7月6日の時点で伝えていた田中宇さんは、やはりすぐれたジャーナリストだと思う。

隠された重要な情報を知らせてくれる人を、常に注意深くチェックしていきたいものだと思う。田中宇さん、神保哲生さん、宮台真司さん、この3人は、特に重要だなと思う。


最終更新日  2004.07.28 09:37:59
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