ロリターノを買ったのは病床生活7ヶ月目の時。
そのころは23平方メートルのワンルームに住みながらトイレに行くことさえ重労働でした。
原因は住環境でした。
転居した今ではすっかり元気ですが、当時医師からは自律神経失調症と診断されました。
(すべての人に、多少安くても住環境の悪いところは結局高くつきますよ、と声を大にして言いたい。)
さて、医師の指示は
「体力が回復するまで安静に過ごし、何もせず横になっていること」。
それで通院以外ひたすら横になって過ごしていました。もっとも医師に言われるまでもなく
「やりなさい」
と言われても運動するのはとても無理な体でしたけれど。
そのようなわけで毎日横になって腹式呼吸の過程をゆっくり体感し、考える時間があったのです。
何日かゆっくり眠れたら、といつも思っている方には夢のような生活ですが、その頃私には気になる話がありました。
健康な成人男性を半年寝たきり生活にして、筋力変化を調べた実験の話です。
それによると、半年かけて失った筋力を元に戻すには、一年かかったということでした。
・・・健康な人でも寝たきりだと筋肉が落ちるなら、私はどうなるのかなあ。
本を読んだりペンを握ったりするとき力が入らず、握力を測ると33kgあった右手が15kg、左にいたっては10kgまで落ちていました。
二の腕も見るからに柔らかくなり、ポパイこぶを作ろうとしても力が入りません。
恐ろしいことに、足首も体重をかけると痛むようになってきました。
医師から、疲れない為には動かないのが一番、と言われても
「このままでは、たとえ自律神経が回復しても、体を動かせないのでは」
と思い、簡単なストレッチを試して診察時に怒られたりしていました。
ところがロリターノのショーツをつけ始めてから一ヶ月程した2003年1月のある日。
目に見えて腹筋がしっかり硬くなって来たことに気が付いたのです。
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