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再出発日記

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2014年11月22日
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カテゴリ:平和運動
せっかく頂いた沖縄観光時間、私の場合は行く所は決まっている。古代の遺跡か博物館である。遺跡は時間的にムリ。調べたら、博物館で必ず行かなければならない所があった。沖縄県立博物館である。



過去二度県立博物館には行っている。しかし失念していたが、あのボロボロの県立博物館は既になく、2007年に全く新しい、大きなすごい、美術館との複合博物館が出来上がっていたのである。国際通りでみんなと別れたあと、ちょっとお土産を買って、パンパンになったリュックサックを背負って那覇市おもろまちにある博物館まで歩くことにした。



旅先を体感するためには、歩くのがベストである。この4日間チラシまきでずっと歩いてはいたが、ホントの中心街を昼日中に歩いてはいなかった。そうすると、コンクリート製のアパートの狭間に、やはり昔ながらの白漆喰の屋根に木造の家がポツンポツンとあった。ガンコそうなおじいちゃんがジロリと写真を撮っている私を見る。そういえば、チラシを入れている時に「翁長さんをよろしくお願いします」と手渡しすると、小さな声で、でも気持ちを込めて「頑張ってください」といったおじいちゃんがいた。ふと思い出す。



少し迷いながら20分くらい歩くと、白い巨大な建物が見えて来た。新博物館である。なんとその前で、(結果的に泡沫候補で終わった)喜納昌吉本人ががなる様に選挙演説をしていた。面白いのは、一通り演説が終わると連れて来ている電子ピアノを弾かせて「花」を歌い出したのである。名曲であり、いい曲なのだが、観客はいなかった。






正面玄関前の中庭に野外展示場があった。説明書もいっしょに載せるけど、読めるでしょうか?今回私が歩いた那覇市にはここまで伝統的な家屋はなかったが、10年前に沖縄を歩いた時にはいたるところにこういう家がまだ残っていた。以前は高温多湿の気候風土に適して風通しをよくしているだけなのかと思っていたのだが、説明文を読むと「門扉がない」のも特徴になっている。このことは、なぜか韓国と同じなのである。同じ高温多湿の日本家屋には必ず門扉がある。むしろ、徒らに門扉を大仰にするのが日本家屋の特徴だとも言える。この違いと韓国との共通点はなぜなのか。一つ課題を貰った気がした。



博物館はさすがに展示物が増えてしかも観やすくなっていた。写真撮影OKとNGの所があり、幸いにも自然史部門と考古部門はOKだった。沖縄考古学の古代は本土よりも華々しい内容はないが、面白い特徴が幾つも散在していた。この10年の間に学んで来たことで、その面白さが少しわかる様になった。そういうことがとても嬉しい。ところで、これは沖縄考古学の華々しい成果の一つ。港川人一号の実物である。1970年に八重瀬町で見つかった1万8千年前の旧石器時代の人骨である。全身が揃ったこの時代の人骨が見つかるのは、世界でも稀らしい。沖縄では右脚の一部であるが、那覇市山下町から3万2千年前(日本最古)の幼児の骨も見つかっている。サンゴのおかげでアルカリ性地質が多いせいだろう。



これは港川4号の骨。なぜか骨の一部を死んだあとに傷つけている。埋葬儀礼の跡ではないかと言われている。



これは宜野湾市大山貝塚の縄文時代後期の土器。縄文時代前期までは本土の影響が見られたが、後期以降沖縄島や周辺離党だけに見られる土器も出現し始める。



これは貝斧。人間は自然を加工して道具を作る動物である。身近に貝があって、それで用が足りるならば、貝斧ぐらいは作るだろう。



沖縄には純粋な弥生時代、古墳時代、平安時代は存在しない。その時代の沖縄諸島は、縄文時代に引き続き狩猟・採集による生活スタイルだった。その時代の宮古・八重島諸島の遺跡の痕跡から復元した石蒸し料理風景である。



以前は気がついていなかったのか、最近展示され始めたのか知らないが、なんと縄文時代人がジュゴンの骨からアクセサリー(或いはお守り)を作っていた。



蝶形骨器(宜野湾市安座間原第一遺跡からも出土しているが、これは那覇市崎樋川貝塚より)という。見事な細工と言う他はない。なぜジュゴンが選ばれたのか。非常に幾何学的な文様である。なぜこの文様だったのか。鉄はなかったはず、どう作ったのか。疑問だらけだったが、これ以上のことはわからなかった。いずれにせよ、「ジュゴンを守れ!」ジュゴンには何かがあるのかもしれない。



これは弥生-平安並行時代の土器。平底が特徴。




近世より亀甲墓が現れる。

総合展示のところで、近世-近代-現代の展示をしている。しかし、私は既視感があった。内容が韓国の近代博物館と同じなのである。
公共の博物館の展示の説明文にこういうくだりがある。
「琉球から沖縄へ 大和世(やまとゆー)
緊迫したアジア情勢のもとで、沖縄は一つの県として近代日本の国家体制に組み込まれることになります。いわゆる「大和世」のはじまりです。県知事は明治政府から派遣され、県庁役人のほとんどが他府県出身者によって占められました。政府の方針に基づき旧慣温存政策がとられますが、共通語教育は積極的に取り組まれました。同化政策の一方、土地整理など旧慣の改革は遅れて着手され、県民の間からは参政権運動も行われました。」

むしろこの経験を韓国や台湾に活かしたのだと言っていいのかもしれない。

特別展は水中考古学の展示だった。写真撮影も図録もなかったので、展開できない。そのあとおもろまち駅に帰り、モノレールに乗る。



モノレールは今回沖縄に10年ぶりに来て驚いたことの一つである。交通渋滞が激しく、空港から国際通りまでの時間が計算できなかった過去が嘘のように、約30分で空港から国際通り首里城までの主要町を結んで大変便利になった。



最後はこれに乗ってらくらく空港に戻り、寒い国の岡山に帰った。

歩数24739歩





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最終更新日  2014年11月22日 11時53分25秒
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