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SASURAI~雲に任せて

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Feb 24, 2013
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さてと、だいぶ間が開いてしまった。

何をしていたかというと何をするでもなく過ごしていた。
案件もちょぼちょぼだし、目立った動きもない。

先日の、上海に赴任している旧友との再会は有意義な時間だった。
やはり、現地で暮らし、現地の人と仕事を共にしている人の言葉は
ずしりと重みがある。外交という場において、相手の国の成り立ち、
そこで暮らす人たちの暮らしぶりを抜きにして何を語れるという
のか。実に興味深い話が多かった。その話は別の機会に譲るとして・・・

僕の相方には二人の子供がいて、下の娘さんは今大学3年、来年は
4年生ということで就職活動、いわゆる「就活」が始まったばかり
である。
今の自分にとってはもう30年近く前のことであり、就職活動の様子も
だいぶ変わったのだろうと、ちょうど話を聞く機会があった。

今何をしているかと言えば、いろんな会社の会社説明会、多くの場合
複数社が合同で行うので合同説明会(略して「合説(ゴウセツ)」と
言うのだそうだ、オヤヂの私は当然「豪雪」だと思った)に出て、
そこから応募、面接、という段階が始まったところのようだ。

応募の際、履歴書と、その会社が要求する「エントリーシート」を
作成し送付するらしいのだが、驚いたことにそれらを「手書きで」と
いう要求になっているらしい。
過去に「手書きの誠意?」という記事を書いたが、今のこの時代に、
なぜ書類作成を手書きでやらせるのか。どうにも合点がいかない。


事情として、求人方法の変遷が背景にあるのだと思う。
自分の時代には、学卒の求人の場合はその大学のOBが出身研究室を
訪問し、学生を集めてもらって説明会を行い求人する、というスタイル
がほとんどだったと思う。

これがインターネットの普及により、ネット上で応募受け付けをする
ようになったのだ。企業としては楽チンだ、募集要項を書いたページを
サイトに載せ、あとは待っているだけでいい。わざわざこちらから出向か
なくても全国から応募者を募れる。交通費もかからないし、若い担当者の
貴重な業務時間も割かなくていい。たくさん応募があればその中から
優秀な人材を掘り当てることができるかもしれない。いいことづくめに
思えたことだろう。

ところがふたを開けてみれば、インターネットなんだから当たり前なのだが
全国から数千数万通の応募書類が集まるようになったのだ。気楽に応募
できる仕組みを作ったのだから学生の方だって気楽に応募する。
繰り返すが当たり前の話である。

これに採用担当者が悲鳴を上げ始めた。そんなにたくさん見切れない。
無理だ。これじゃあ困るから応募にハードルを設けられないか。
そうだ、エントリーシートを手書きにしてしまえばいい。1社あたり
5~6枚のエントリーシートを何十社分も書けるわけがない。当社に
応募する意欲がある人だけが応募してくるはずだ。うんうん、これならいいぞ。

・・・・・本当にそうですかね?
元々は企業側が楽をしようと思って始めたネット採用でしょうが。
それを、自分がさばき切れなくなった途端に相手に負担を負わせればいいって?
ビジネスって、それでいいんでしたっけ?うまくいかなくなったらお客様に
ご負担いただけばいいんですかね?それ、違いますよね?

まず第一に、応募者を見下している。そうでしょう?対等なら、相手に
負荷をかける前にまず自分の方を工夫するもんでしょうが。
第二に、結局は自分が楽をしたいだけでしょうということ。エントリー
シートの問いかけの典型例としては、「あなたの特性、長所をわが社で
生かすとしたらどのようなものになるでしょうか?」的なものらしい。
あのさ、そんな質問、バカでもできるでしょ?恐らく人事コンサルタントの
入れ知恵かなんかなんだろうけど、浅知恵も甚だしい。


最近ではやっとその反省もあってか、例えば新潟県内のとある食品メーカ
では、会社説明会を実施し、参加してくれた人には全員面接、という
やり方を取っているそうだ。
また、ロート製薬は求人受付の第一歩を「電話」で受付することにした
そうだ。これも非常に巧みな方法だと思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130224-00000001-maiall-bus_all


エントリーシートにしたって、設問があまりにもだらしないから、どこの
会社にでも出せるような内容を学生たちが作ってくるというだけのこと。
例えば、自社内で今現在実際に問題になっていることを課題とし、その解決策を
書いてこい、と言えば、(現役社会人だって)相当頭をひねらないと書けない
はずだ。そしてそれが書けるやつこそ、その会社にとって必要な人材である
はずではないか。自社を省みればいくらでも課題の出しようはあるはずで、
大事なのは内容だ。
じゃあ体裁はと言えば、分かりやすいに越したことはない、手書きより
機械書きの方がどう考えたって目に訴える力は大きいはずだ。ましてそれを
きちんと書いて表現できる人材が見つかったなんてことになればそれこそ
大変な幸運ではないか。

学生と社会人の差。一番大きい差は、学生は答えを探せばいいが、社会人は
答えを作らなければならないという点である。学校では、問題は先生が作り
その答えは用意され決まっている。それを探すのが今の日本の「勉強」である。
でも社会に出るとそこは違う。まずそもそも何が問題なのか、が分からない。
それを見出す能力がまず必要で、これがなければ答えは作れない。問題は
分かったとしても答えを自分で創り出さない限りは解決しない。
採用プロセスは、その力がどのくらい備わっているかを知る絶好のチャンス
だと思うのだが。


要は、採用する側が自社にとって今何が課題で、そのためにどんな人材が
必要か、が見えていないだけのことなのではないか。とりあえず採りゃいいや。
その姿勢。単なる「怠慢」でしかない。

採用活動も、立派な企業活動の一つである。人的資源を適正化するために
どうしても必要な業務のはずだ。
そしてその場は、とある個人と企業とが雇用契約を結ぶという立派な契約
の場だ。契約を交わすのには、どうしても対面でのやり取りが不可欠。
結局は、会ってみないと分からないのだ。
さらにそこにおいては両者は対等でなければならない。景気が悪いせいで
企業側が上に立っているつもりになっている場合が多いのだろうが、今一度
本来の原点に立ち戻ってくれればと切に願う。










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Last updated  Feb 25, 2013 09:41:55 AM
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Non-beしろう@ Re[2]:シリア情勢 イスラエルとシリア、で検索したら興味深…
Non-beしろう@ Re[1]:シリア情勢 ムササビさん おはようございます。 私…
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