レイ・チャールズといえば盲目の天才として、そして、その独創的な音楽感覚で、マニアでなくてもファンの多いミュージシャンです。
そんな彼の伝記をジェイミー・フォックスが見事に演じたのが「Ｒａｙ　レイ」です。

あくまで彼の人生を忠実に再現し、その表の面の華やかさだけでなく、裏の面をまじめに描くことで、あれの魅力を１００パーセント以上も映像にすることができた名監督はあの「愛と青春の旅立ち」のテイラー・ハックフォード監督。

少年時代の不遇の生活、そして、名声を得、一方で麻薬を覚えて、荒れていく天才の姿。そして、その天才的なオリジナリティゆえに誰からも疎まれながら、それでもただ、音楽を楽しみ続けた彼の純粋な姿。その美しさと、汚れは見るものを圧倒してくれます。

もちろん、清廉潔白、人間的にもすばらしいというわけではなく、欲深さも打算、野心もしっかり描いている湯根に非情に人間的な人物になって、すがすがしい感動が見終わったあと残るのはいまどき珍しい秀作ですよ




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