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無脊椎動物~圧倒的な造形美~

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偽黒海鼠

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2006.11.10
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カテゴリ:カテゴリ未分類

最近、あまりにふざけた内容ばかりだったので脳が劣化したと思われてもまずいので、
真面目で、一部の人に参考になる話を書いてみたいと思います。

http://plaza.rakuten.co.jp/kuronamako/diary/200611020000/ コレの時とは違って、今回はほんまに就職の話も入ります。



最近、生物系の就職活動の1次や2次面接などが行われている。後輩や、浪人した友達などが、四苦八苦しているのを見て、去年の自分を思い出すところです。

まず間違いなく、理系の農学部などの修士1年生は、製薬や食品会社の、
「研究職」を目指します。

それは何故か?
研究とは、とてもやりがいを感じられる仕事のように感じられるからです。
・ 非常に高度な知的能力を要求される。
・ そしてそれに必要な能力は大学院である程度身についたとみんな思っている
・ 究極の新規事業。今までこの世界に無かった価値を生み出す仕事
・ 青色ダイオードみたいなの見つけちゃえば(今なら)億万長者
・ 自分しか出来ない仕事があったり、職人的満足感
・ 他にもいろいろなメリット

僕自身も研究職をいくつも受けました。そして今も、できる事なら研究的な事をライフワークにしたいと今も思い続けています。

しかし、学校で、授業で習った知識と、与えられたプロトコール使ってちょろっと実験しただけ見たいなのほほん学生には絶対気づけない黒い側面が、


生物系の職業、R&Dには今存在しています。

薬作る研究の仕事は、いいと思います。薬学部出たんなら、いいんじゃない?と思います。
それに従事する事で、病気に困っている人々を救う薬の開発に加担しているんだという満足感もあることでしょう。鳥インフルエンザの薬早く作って欲しいです。

じゃあ君なんで農学部に行ったの?て言われた時に僕の研究テーマの場合、明確な言葉が見つからないので、僕自身はいけませんが。

高齢化&医療費削減や、
中国やインドへの開発拠点の移転(こないだのWSJによれば、ノバルティスが上海の研究拠点に1000億円投資するらしい)などの逆境に耐えて、頑張って欲しいと思います。

何が問題かってゆうと、食品の方です。僕はこっちを目指してました。

「より美味しい食品をより安く作る」
その為には、研究開発によって生まれる技術が突破口を開く事もあります。

缶詰の発明は人類の歴史を変えました。そういうことがまたあるかもしれません。
いや、絶対にあるべきです。
今の人類の最大の問題をみていくと、
温暖化による気候変動による農作物に対する影響、人口増、これらは全て食料問題に関係しますし、
人間にとってもっとも大切な事は、食べる事だからです。

食べる為に生きている人はあまりいないと信じたいですが、動物である以上、生きるためには食べる必要があります。

今はトレンドでは無いかもしれないが、研究で培った成分分析能力を生かして、例えば冷凍技術の開発等をやりたいと思っていました。

しかしながら、現在食品会社が求めていたものは違いました。


「健康食品開発のできる人」がとにかく欲しい、各社からそれが伝わってきました。
一応生化学はかじっているので、健康食品についてはそれなりに理解できるので、面接などで、色々ディスカッションする事が出来ました。

そして、僕が食品会社に入社すれば、おそらくそういった仕事を上から命令されると言う事も分りました。

OB訪問したところ、
先輩は、「カマボコの開発をしたいと言い続けているが、ずっと健康食品の開発をやらされつづけている」とおっしゃっていました。

なぜ、食品会社がこぞって健康食品をやるか?

理由は簡単です。儲かるからです。

例えば、ラーメンを作る会社があったとしましょう。
当然ラーメンみたいな商品には多くの競合他社が存在する。
そこで、ラーメン会社は、他社に負けない為、少しでも美味しいラーメンを作ろうと、研究に励み、消費者は、そのおかげで、どんどんラーメンが美味しくなっていくという利益を受ける事ができます。
資本主義経済が素晴らしく機能している瞬間です。
おいしさという付加価値にたいし、人がお金を払っている状態です。

でも、このような成熟産業にとっては、新しい味を開発する事は非常に難しく、
それを頑張っても、値段が半分で、ちょっと味が落ちる輸入物があったら、それに勝つのは無理という非常にキツイ状況があります。

そこで、このような会社は、健康食品に手を出すのです。
「健康に良いラーメン」があったら、値段が多少高くても、売れます。
間違いなく。メタボリックシンドローム時代です。
そしてそんなものを中国で作る事はなかなか難しく、また、中国製の健康ラーメンがあっても、はたして人々が買うかというと疑問があります。

しかしながら、どの程度健康にいいのか?というのは、
病気のように、効いたのか効いていないのかがはっきりしない、と言う問題があります。
そもそも、病気ですら、本当に、その薬が効いたのか?
が非常に分りにくい病気もいっぱいあるぐらいです。
漢方薬を科学的に説明するくらい、健康食品を科学的に説明するのは、難しいはずです。

しかも、そんな面倒な事に、まともに取り組まなくても
酸素水とか、
プラチナ入り化粧品が、それなりに売れてしまう世の中です。

特定のメーカー攻撃になるのであまりよくないのかもしれないですが、

酸素水が、酸素を吸収する事を求めているとすれば、
水に含まれている酸素の量と、
一回余計に深呼吸する事で得られる酸素の量を比較してみればいいでしょう。
空気の20%は酸素です。

つまり、消費者は、健康と言う付加価値の為にお金を払い、

結果として、その付加価値を得られているかというと、得られていると、科学的には言い切れない、グレーな感じだよ、というわけです。

科学的には違いを説明できないものとして、他に、「ブランド物」などもありますが、

消費者が、「科学的に違いがある」と信じ込んで買ってしまっているという点が全く違います。


これらの健康食品を作る事を、物作りの虚業化と言ってはだめなのでしょうか?



健康食品と、しょうもない株を営業する事を比較してみましょう。

<しょうもない株の場合>
・法律で、「この株は絶対に上がる」という事は禁止されているので、
限りなくそれに近い表現をして、お客さんに売り込む。


・ 元本割れする事がある。結局世の中は、不労所得を得るにはギャンブルをするしかなく、リスクリターンであるという当たり前の論理のほうが大きい。
・ ライ○ドアみたいに、価値の無いものには、一時的に価値が付いていようと最終的には無価値に戻る


<健康食品の場合>
法律で、「何に効く」と断言する事は禁止されているので、
イメージで売り込む


・ 健康食品をとっても、まともな食生活をしていなければ、結局駄目という当たり前の論理のほうが大きい。
・ 本当に健康に作用するようなものは少なく、基本的ににブームが去れば姿を消す。

どっちも虚業という他無いのではないでしょうか?

虚業自体は否定してはいけないと思います。

ギャンブラーみたいな投資家がいないと、株式市場は流動性が減って価値が下がりますので、ギャンブラーみたいな投資家が必要だと言うのは有名だと思います。
そして、そういう人たちに、よくわからない株を営業する仕事も、
やはり必要な仕事です。

しかし、健康食品は、これらの虚業と同列に扱ってはいけないと思います。

決定的に違う事がいくつかあると思います。
まず第一に、ターゲットが、プロ、もしくはギャンブルで儲けようと最初からリスクを意識している投資家ではなく、善良なる一般市民、無知なるおばちゃん、お姉ちゃん達であり卑怯であり、こんな商売をして良心が痛まないのはおかしいという事。

第二に、健康食品の開発をしているのは、大学などで、生物学や化学などの学問を、国民の税金を使って学んできた、非常に価値の高い人材であり、
健康食品の開発の為に投資するのをやめれば、全うな食品が生まれるかもしれないと言うことから、国家的損失であるという事です。

のような事を訴えても、サラリーマンである限り、人に使われる存在である限り、拒否する事は出来ないので、食品会社で技術職として働くという道を選ぶ際には考えなければならないわけです。
これはが、我々、農学系の院生の就職における最大の悩みの一つではないかと思います。

この問題は、悪い事をした方が儲かるという状況になっているので、
ビジネスでは解決できないので、法律の力、官僚の力かと思います。
完全に取り締まってしまうと、現在非常に健康食品の割合は大きくなっているので食品会社の経営はきつくなりますし、微妙に効果があるかもしれないようなものが沢山ある為、ほんとうに効果があるのか?を証明する事が非常に難しく、線引きが非常に難しいという非常に舵取りが難しい問題ですが、厚生省には頑張って欲しいと思います。

健康食品を売る事により、今は設けることができるかもしれませんが、いずれ、科学が進歩し、無価値であった事が証明されれば、これに対して投資した事は無駄になりますし、消費者の信頼も損なう事になります。

こんな事に投資せずに、真面目に養殖魚の餌の開発等をやっていれば、今頃魚価高騰の苦しみが少しは和らいでいた事と思います。

 






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Last updated  2006.11.10 23:20:23
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