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カテゴリ:アクション
「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」Banlieue 13 ?Ultimatum 2009年 フランス映画 製作・脚本 リュック・ベンソン 監督 パトリック・アレサンドラン 出演 シリル・ラファエリ ダヴィッド・ベル 以前、第1作を紹介しました。主演の2人の超人的身体能力を駆使した体当たりのアクションが素晴らしい、といったようなことを書いた覚えがあります。 「2」が、また深夜に放映していたので、録画し、また観てみました。 「1」のラストで、13地区の壁は取り壊される方向を感じたので、どんな感じになっているのか、非常に興味をひかれていたのです。 ところが、観てみると、13地区の壁はそのままで、中は相変わらず無法地帯のままでした。「あれっ???」と思いつつ観ていました。 2013年のパリ郊外、13地区。そこは依然として、さまざまな人種が入り乱れて小競り合いを繰り広げる無法地区のままでした。 そんなある晩、この地区で警官が何者かに射殺されるという事件が発生します。この機に乗じた政府は同地区の一掃浄化作戦に乗り出します。 しかしこの警官射殺事件は、実は政府が仕組んだ狂言でした。 その陰謀に気づいた潜入捜査官のダミアン(シリル・ラファエリ)は、麻薬不法所持の濡れ衣を着せられ、投獄されてしまいます。 かつての相棒レイト(ダヴィッド・ベル)が彼の救出に向かいます。 冒頭、まずは主役の2人の紹介を兼ねて、それぞれのアクションを見せてくれます。レイトは、警官との追っかけっこ、ダミアンはマフィアのアジトらしきところへの潜入捜査です。 しかし、レイトの走っているのは地上で、しかもゴミ袋が山積みになっているゴミ置き場です。それじゃあ、レイトのスピードや“パルクール”の技が活きないでしょう、屋上を走らせてやれよ。 ダミアンは、潜入捜査だから有り得るといえば有り得るんだけど、いきなり女装はないでしょう。たしかに顔立ちは優しい顔をしているので、お化粧すればそう見えなくもないのですが、あのマッチョな体はどう見ても女には見えないでしょう。まあ、確かに胸は筋肉で出っ張ってはいますが、無理有りすぎです。その後のゴッホの名画を持ったままのカンフー張りのアクションは見事でしたが。 という風に、少し?を感じつつの、冒頭のご挨拶アクションでしたが、「1」で思う存分見せてくれた2人の超人的身体能力は相変わらずで、うれしかったです。 今回の敵は、政府&秘密警察です。 ということで、「1」のように、話は単純にはできないので、ちょっと凝っています。 秘密警察が、13地区を一掃しようと陰謀をたくらむわけです。つまり、13地区の奴らをはめようとするわけですね。しかし、そのやり方があまりにもザルで、稚拙すぎてしょうもないのです。 それは、殺された警官とパトカーをただ、13地区にこそっと置いてくるというもの。しかも、あっさりと目撃者を見逃し、しかも映像を撮られているという体たらくです。 こそっと陰謀をやるんなら、もっと周囲に気を配れよ、と僕は言いたいです。しかも、その陰謀に使った車が、自分たちの組織のナンバー入りというあまりにもずさんな、おまけつきです。 それに、その秘密警察の長官という人が、見るからに悪者面で、私悪いことしていますよ、と顔に書いてあるような人です。大統領、そんな人、信用しちゃあいけませんよ。 おまけに、13地区の住人を無理やり立ち退かせて、ミサイルを投下しようとしているという、パリの街のど真ん中でそんなことしていいの???住人を立ち退かせたのなら、普通に重機とかを使って壊していけばいいんじゃないの???なんでその隣接する地区まで危険にさらす必要があるのか、全く分かりません。 その上、そういうあまりにもな陰謀の描写の為か、主役2人の活躍するアクションが「1」と比べ、明らかに少なくなっているという、本末転倒な現象となっており、非常に残念です。 そしてそのまた上に、13地区の破壊を阻止するために、地区内のギャングのボスたちを集結させたのはいいのだが、それぞれ個性的なボスたち(アメリカ映画と違い、アラブ系のボスがいるところが、フランス的?)なのに、中国系の女ボス・タオ(全身刺青女、ややセクシー入っています。)の、先に刃物を仕込んだ三つ編みを少し活かしたアクションが少しあるのみで、その見せ場がほぼ全くないという、さびしい展開にはがっかりでした。 そしてそのまたおまけに、13地区の破壊を阻止しに集結したのもかかわらず、そのボスたちの選んだ結論が、………。(一応ネタバレさせたくはないので書かないでおきます。)がっかりです。「それでいいのー???」と思わず叫んでしまいました。 ということで、第1作と違うものにしようと工夫したつもりが、主役2人の魅力を半減させた上に、突っ込みどころ満載なお話になってしまったという、やっぱり「2」は劣化してしまうのね、という作品を、今回は紹介しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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