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2012.09.03
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カテゴリ:戦争
Uボート1

「Uボート」 Das Boot 1981年 ドイツ映画

監督・脚本 ウォルフガンク・ペーターゼン
出演 ユンゲル・プロホノフ ヘルベルト・グレーネマイヤー

 第2次世界大戦時のドイツ軍の潜水艦、通称“Uボート”を舞台に、極限状態のドラマを描き、名作と絶賛された、戦争映画です。

 第二次世界大戦中の1941年秋、ナチス・ドイツの占領下にあったフランス大西洋岸のラ・ロシェル港から、1隻のUボート“U96”が出航しました。彼らに与えられた任務は、大西洋を航行する連合国側の輸送船の撃沈でありました。
 報道班員のヴェルナー少尉(ヘルベルト・グレーネマイヤー)はUボートの戦いを取材するため、歴戦の艦長(ユンゲル・プロホノフ)と古参のクルー、若者ばかりの水兵を乗せたU96に乗り込みます。
 荒れ狂う北大西洋での孤独な哨戒航行、思いがけず発見した敵船団への攻撃と戦果、深海で息を潜めながら聞く敵駆逐艦のソナー音と爆雷の恐怖、そして目の前に突きつけられた死に行く敵の姿…。
 長い戦いに皆が疲れ、クリスマスには帰港できることを願うが、母国から届いた指令はイギリス軍の地中海要衝であるジブラルタル海峡を突破してイタリアに向え、という非情なものでした。中立国スペインのビゴにて偽装商船から補給を受けたU96は絶望的な戦いに赴きます。
艦長、ヴェルナー少尉、そして乗組員たちの前には過酷な運命が待ち受けているのです。

 とにかくリアル感はハンパないです。
 とにかくやたらと狭い船内、厨房にはバナナやウィンナーがぶら下がり、船員のベッドは2段で、交代勤務の相方と兼用、船体が揺れるたびに物が転がり、海図などは机に留めてあり、戦闘時には、列をなして持ち場に向かいます。
 潜航時、閉めたばかりの出入り口からは水がこぼれ、敵のソナーの音が聞こえたら全員で声を潜め、深くもぐりすぎたら水圧でボルトが飛び、浸水は水に潜ってでも命がけで留めなければなりません。
 船員たちの髭は伸び放題で、水をかぶろうが油がつこうが洗濯や入浴はできないので、はっきり言って、大学の運動部の男子の部室よりも、汚く男臭い世界です。

Uボート2

 そんな中、艦長がいいですね。常に熱く、毅然とした態度で、情も厚い、どんな危機に陥っても動揺することなく的確な指示を素早く出す、まさに男の中の男という感じです。
 そんな艦長を中心に、男たちのドラマが展開されていくわけですが、特に、機関士のヨハンのドラマが非常に印象的です。
 敵駆逐艦の爆雷攻撃で、危機に陥り、水深200数十mまでもぐったところ、水圧に耐えきれず(どうやら水深200mが限界の様です。)、ボルトが飛び始めた時、ベテラン機関士であるはずのヨハンが、持ち場を離れ、錯乱してしまいます。
 艦長命令にも、泣き叫ぶばかりで戻ろうとしません。カッとなった艦長が、拳銃を取り出そうとした時、周りの他の士官たちが無理やりヨハンを連れて行きます。
 一段落した後、ヨハンが艦長に謝罪に来るわけですが、特に失態を責めるわけでもなく、優しくなだめる感じでした。
 その後、ジブラルタル海峡の突破に挑んだとき、敵の激しい集中攻撃にあい、船は深度計が振り切るほど(目盛は260mまでしかなく、実際の深度は分かりません。)深く沈み、激しく浸水し、エンジンは故障して動けなくなります。
 その絶体絶命の危機に際し、ヨハンは船底にたまった水の中に深くもぐり、浸水を食い止める作業を、命がけで行いました。
 全身びしょ濡れのヨハンが、もう死にそうな顔で艦長に「浸水、止まりました。」と報告に来たときは、思わず涙が止まりませんでした。

Uボート3

 そんな熱い男のドラマを観せられて、彼らが、多くの戦争映画で悪役となっているナチス・ドイツの一員であることを忘れ、いつの間にか艦長やヴェルナー少尉に感情移入して観入ってしまいますが、ラストに、あっと驚くドンデン返しを観せられ、戦争のむなしさを味わうことになります。(どんなラストかは、ネタバレになりますので、語らないでおきます。)

 かっこいい男のドラマを味わうことができ、ラストにはちゃんと反戦メッセージを訴えている、戦争映画の名作を、今回は紹介しました。





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Last updated  2012.09.03 07:23:31
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