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カテゴリ:コメディ
「ジャックとジル」 Jack and Jill 2011年 アメリカ映画 監督 デニス・デューガン 出演 アダム・サンドラー ケイティ・ホームズ アル・パチーノ 前に、去年(2012年4月)のラジー賞(ゴールデン・ラズベリー賞)で、最低作品賞、最低監督賞、最低主演男優賞、最低主演女優賞、最低助演男優賞、最低助演女優賞、最低スクリーンカップル賞、最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞、最低脚本賞、最低スクリーンアンサンブル賞を受賞した(つまり全部門独占)という、とんでもない映画があるということを、チラッと書きました。 いつものレンタルビデオ屋でDVDを見つけたので、どんなにひどい映画なのか見てみようと思い、借りてきました。 ジャック(アダム・シンドラー)は、美しい妻(ケイティ・ホームズ)と2人の子どもに囲まれ幸せな日々を送っていました。そんな彼の唯一の悩みの種は、自分とは対照的な自由奔放でトラブルメイカーの双子の妹ジル(アダム・シンドラー2役)でした。 そして今年も、独り身のジルがジャックの家で過ごす感謝祭のシーズンがやって来ました。ジルの登場に、すっかりペースを乱され、ジャックは疲れ果ててしまいます。 そんなある日、2人で行ったレイカーズの試合で、なんとあのアル・パチーノ(本人)に遭遇します。しかも彼は、あろうことかジルに一目惚れしてしまうのです。 広告代理店に勤務し、あるCMに、アル・パチーノの起用を目論むジャックは、このチャンスを逃すまいと一計を案じることになるのです。 意外と面白いなと思いました。めちゃくちゃ面白いというほどではないですが、前にこのブログで紹介した、同じくラジー賞の最低作品賞を受賞している「エアベンダー」ほど、鑑賞に耐えないものではありませんでした。 まあ、確かにアダム・シンドラーの女装はひどいとは思いましたが、ジルの性格がうざいとは思いましたが、アル・パチーノのわざとらしい演技がありえない(思いっきりはじけていていいという意見もありますが。)とは思いましたが、冒頭とエンドロールに出てくる実際の双子たちの双子故のエピソードを語っているのが必要ない(というか、このお話自体が、双子でなくて、普通の兄妹でも成り立つなあと思ってしまったのです。)とは思いましたが、映画館でシンクロしているジャックとジルの場面とか、演劇の本番中の舞台上で携帯で話しているアル・パチーノの場面とか、CMで歌って踊るアル・パチーノの場面とか、なかなか面白い場面もあり、あまり退屈はしませんでした。積極的には観たいとは思いませんでしたが、まあ、暇つぶしにはなるなあと思いました。 ただ、ひとつだけ気になったのは、冒頭の双子的エピソードを語る双子たちがほぼ一卵性であったこと(老若男女10組ぐらい出てきましたが、明らかに二卵性だったのは1組だけです。)、ジャックの子どもたちが、ジャックとジルに、片方が痛い目に会うともう片方も痛く感じるか、聞いていた(一卵性には稀にそういうことがあるそうですが、二卵性なら有り得ません。まあ、彼らはまだ子どもだからいいでしょう。)こと、ジャックの同僚(もちろん大人、ちょっと恥ずかしいです。)が、双子の妹がいるという話を聞いて、「一卵性?二卵性?」と聞いていたことです。 つまり、この映画のスタッフは、男女の双子に一卵性は有り得ないということを知らないのでしょうか、ということです。 一卵性双生児は、母親のお腹の中で、何らかの刺激により、1個の受精卵が分裂して生まれます。二卵性の方は、何らかの要因で、同時に2個卵子が出てしまい、2個とも受精することで生まれます。 つまり、一卵性は、もともと同じ人物で、DNAまで同じなのですが、二卵性は兄弟が同時に生まれてきてしまっただけのことなんです。だから、一卵性は必ず同じ性別で顔もそっくりですし、二卵性は男男・女女・男女の3パターンが有り、顔が似ていない場合が有り得ます。(ごく稀に、続けて2人の男性と性交したために、父親の違う二卵性の双子ということも有り得るのです。黒人と白人と続けて性交し、色の違う双子が生まれたという、仰天ニュースも有り得ます。) そういう常識的な間違いをスタッフのだれもが気付かず、指摘しなかったというのは、ちょっと恥ずかしいことですので、ちょっと気になってしまいました。 ということで、前代未聞のラジー賞全部門独占受賞という偉業を達成してしまった作品ですが、意外と楽しめる映画だったというお話でした。 ちなみに、ジョニー・デップとシャキール・オニール(NBAのスター選手、通称シャック、216cm・148kg、縦も横もある僕的には理想のセンターです。)が、本人役で、チラッと出演しているのは楽しかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.03.04 01:12:55
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