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カテゴリ:アクション
「007 ゴールドフィンガー」 007 Goldfinger 1964年 イギリス映画 監督 ガイ・ハミルトン 出演 ショーン・コネリー ゲルト・フレーベ オナー・ブラックマン さあ、007を一気に観ようシリーズの第14弾です。 今回は主題歌が非常に印象的な、シリーズ第3作をお送りします。 メキシコで革命家ラミレスの工場を爆破した007ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は、襲ってきたラミレスの手下をバスタブで感電させ返り討ちにします。 その後ボンドはマイアミへ飛び、CIAのフィリックス・ライターからMの指示を受け取り、富豪のゴールドフィンガー(ゲルト・フレーべ)を監視します。ホテルで彼が行っていたカードゲームのイカサマを妨害して、彼の手伝いをしていたジル・マスターソンと親密になります。 しかし、ボンドはゴールドフィンガーの部下オッド・ジョブに襲われ気絶し、その間にジルは裏切りの報いで全身に金粉を塗られて殺されてしまいます。 ボンドはMから、ゴールドフィンガーの金の密輸に関し調査するよう命令され、彼の経営するゴルフ場で旧ナチスの金塊を餌に、賭けゴルフを行います。ボンドはラフに入ったゴールドフィンガーのボールを足で踏みつけ隠すと、オッド・ジョブが偽ボールを用意してイカサマをしたので、ボールをすり替えてルール違反で負けさせます。 ボンドは、ゴールドフィンガーのロールス・ロイスに発信器をつけ、彼が乗ったジュネーブ行き400便を追います。 スイス国内をアストン・マーチンで尾行中、フルカ峠で女性がゴールドフィンガーを狙った弾が当たりそうになり、ボンドは彼女の車を追跡して、特殊装備でタイヤをパンクさせます。彼女はティリー・ソームズと偽名を名乗りますが、実はジルの妹ティリー・マスターソンで、ゴールドフィンガーを仇と狙っていたのでした。 その夜、ボンドはオーリック社の工場に潜入し、ロールス・ロイスのボディを18金製に替えて密輸したことを知り、“グランド・スラム計画”なる言葉を聞きます。その時、ティリーがゴールドフィンガーを再度狙撃しようと現れますが、ボンドはそれを阻止します。 2人は一味に発見され、ティリーはオッド・ジョブに殺されてしまいます。捕まったボンドは、レーザー光線で殺されそうになりますが、“グランド・スラム計画”を知っているとはったりを言って救われます。 ボンドは女性パイロットのプッシー・ガロア(オナー・ブラックマン)が操縦する飛行機で、アメリカのケンタッキー州に連行されます。 プッシー・ガロア空中サーカスがある飛行場に到着後、オーリック牧場の地下に監禁されるが、牢獄を抜け出し、“グランド・スラム計画”の概要を盗み聞きします。“グランド・スラム計画”とは、アメリカが大量に金塊を保有するフォート・ノックス上空で、プッシー達がデルタという殺人ガスを散布し、フォート・ノックスの金塊を核汚染させ、58年間誰も近付けないようにし、ゴールドフィンガーが保有している金の価値を上昇させる、というものだったのです。 「ロシアより愛をこめて」と並び、007シリーズ初期の傑作といわれる本作ですが、まあ、確かに、まあまあ面白いのですが、次々とたたみかけるように速いテンポで危機が続き、爆発やカーチェイスなど迫力ある映像を観せられる、昨今のアクション映画に慣れてしまっている現代人には、非常にテンポがゆっくりで、迫力のない映画に見えてしまうでしょう。 なにしろ、ハラハラドキドキする場面が、ボンドがレーザー光線で殺されそうになる場面と、最後の核爆弾の起爆装置が入ってからの場面しかなく、ボンドが敵とのんびりゴルフに興じていたり(まあ、その中で駆け引きをしているのですが、勝ち方がずるいですしね。)、ゴールドフィンガーの車を追跡している途中で、美女に出会って寄り道したり(さすがにベッドインするまでの余裕はなかったですが。)、けっこうのんびりしている印象はぬぐえません。 しかも、後半ほとんどボンドはゴールドフィンガーに捕まったままだし、敵はKGBでもスペクターでもなく、金で大儲けしたいだけのただの犯罪者だし、秘密兵器は今では普通にある発信機だし、結局ボンドは女に助けられているし(まあ、ある意味ボンドのおかげということも言えるかもしれませんが。)、敵の殺し屋オッド・ジョブはなかなか個性的な奴で、けっこうガタイがいいのに、必殺技は唾に鋼鉄の刃が仕込んであるシルクハットを投げるというちょっと腰砕けなものだし(しかも、いちいち拾いに行く姿がおマヌケで、結局そのおかげでやられてしまうというおまけつきです。)、考えてみたら結構情けないところが目についてきます。 結局は、出会った直後の女に「ジェームズ、大好き。」と言わせたり、レズビアンの型物女をあっという間に落としたり、とジェームズ・ボンドの女たらしぶりが際立っていた、やっぱり時代遅れのアクション映画にすぎなかった、往年の傑作でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.03.30 23:40:50
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