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カテゴリ:恋愛
「妹の恋人」 Benny & Joon 1993年 アメリカ映画 監督 ジェレマイア・チェチック 出演 ジョニー・デップ メアリー・ステュアート・マスターソン エルダン・クイン ジュリアン・ムーア 夜中にTV放映していたので、どんな映画か全く知らずに録画しておきました。いざ観てみたら、なんとジョニー・デップではありませんか。しかも、彼には珍しく、メイクなしの素顔のままの出演です。 ある田舎町の自動車整備工場に勤める青年ベニー(エルダン・クイン)は、両親の死で心を病んでしまった妹ジューン(メアリー・ステュアート・マスターソン)に振り回されながらも彼女を支え、12年間2人だけで生きて来ました。 そんなある日、ふとしたことから友人の従兄弟である文盲の青年サム(ジョニー・デップ)を引き取るはめになったベニーは、サムをジューンの世話をする家政婦代わりに使うことにしたのです。 サムは無口で風変わりだが、バスター・キートンやチャップリンをはじめ、様々な映画の登場人物のモノマネが得意でした。そんなサムにジューンは自然に心を開いて行きます。 妹を愛していながらも兄は、精神を病んでいる妹の扱いに手を焼いていました。そこにひょんなことから同居することになった男の登場で、状況が変わっていきます。途中、妹の病気のせいでゴタゴタはあるのですが、結局はめでたしめでたしという、ほのぼのストーリーです。 まあ、ちょっと時間が空いた時に観て、ちょっと幸せな気分になれるのにちょうどいい小品といったところでしょうか。 妹を大事にしたいがために空回りしてかえって妹に嫌われてしまう好青年の兄バニーも、一見普通に見えますが、ちょっとしたことにその異常さが見え隠れする妹ジューンもなかなかの好演ですが、やっぱりジョニー演じるサムの存在感は抜群です。見た目はイケメンですが、変わった行動が目立つ気弱な青年を見事に演じています。何でこう、ジョニー・デップは、イケメンな変人が似合うのでしょう。 また、バニーといい仲になる、元女優のカフェのウエイトレス、ルーシー役のジュリアン・ムーアにはびっくりしました。今では、FBIの捜査官とか、刑事・精神科医など、知的な強い女を演じることが多い彼女ですが、世話好きなやさしい感じの女性を好演していました。はっきり言って、あまりにもな印象の違いから、ちっとも彼女と気づきませんでした。 ところで、今回は、ちょっと題名が気になりました。原題も邦題も。 まず原題の「Benny & Joon」。何ですか、この主人公兄妹の名前そのもので全く考えていない題は。この話のキーパーソンであるサムの存在が全く感じられない題名、どういうつもりなのでしょう。 物語の題名というのは、その物語の顔ですから、しっかり吟味するべきものだと思うのですが、違うでしょうか。せめて、「Benny & Joon & Sam」ならわかるんですが。 それから邦題、今度は180度転換してサムに注目した題ですが、これじゃあ、サムがジューンといい仲になるのが見え見えではないですか、そして切羽詰まった状況が好転して行きハッピーエンドと、物語が見えすぎてしまいます。やっぱり物語というのは、次はどうなるんだろうというワクワク感が大切です。内容が見えすぎてしまう題というのは、やっぱりよろしくないのではないでしょうか。 ということで、まったく予備知識なく観た作品でしたが、題名に難ありと言えども、意外と楽しめた作品でした。 ところで、ジューン役のメアリー・ステュアート・マスターソンですが、ちょっとアゴの長さが気になりましたが、なかなかかわいらしく、なんか「龍馬伝」で龍馬の江戸での彼女千葉さな子を、「八重の桜」で八重の親友時尾さんを演じていた貫地谷しほりさんと似ていると思ったのは私だけでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.10.13 17:33:02
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