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2014.01.20
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カテゴリ:アニメ
ゲド1

「ゲド戦記」 2006年 日本映画

監督 宮崎吾朗
声の出演 岡田准一 菅原文太 手嶌葵 風吹ジュン 田中裕子 香川照之

 米アカデミー賞のノミネートが発表されましたね。巷では、宮崎駿監督の「風立ちぬ」が長編アニメーション部門に、森田修平監督の「九十九」が短編アニメーション部門に、日本人の前衛芸術家を描いたドキュメンタリー「キューティ&ボクサー」が長編ドキュメンタリー部門にと、日本関連のノミネートが多いことが話題になっています。(僕個人的には、昨年の主演女優賞受賞に引き続き、今回は助演女優賞にノミネートされている、僕のお気に入り女優のひとり、ジェニファー・ローレンスが受賞できるかどうか気になっています。)
 で、今回は、日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞(誤解ないように書いておきますが、これは、米アカデミー賞のノミネートにあたるものです。ベストワンは最優秀賞です。)と、蛇いちご賞作品賞(日本版ラジー賞、第1回作品賞はあの「デビルマン」です。)を同時に受賞するという有り得ない快挙を達成している(この事実と、毎年コナン映画が優秀アニメーション作品賞に入っていることも合わせ、日本アカデミー賞の背後には大人の事情的なものが存在しているという悲しい現実を実感しています。)、宮崎駿監督の息子宮崎吾朗氏の初監督作品、「ゲド戦記」について書かせていただきます。
 僕はこの作品、不覚にもお金を払って映画館に観に行ってしまいました。そして、玉砕してしまいました。このほど、なぜか(一応ジブリ最新作「かぐや姫の物語」の公開に合わせてということでしょうか。)地上波放映をしていましたので、なぜ玉砕したのか確認しつつ、再観賞させていただきました。

 多島海世界アースシーでは、世界の均衡が今、崩れつつありました。
 魔法使いハイタカ(菅原文太)は、災いをもたらす者を突き止める旅の途中、エンラッドの王子アレン(岡田准一)と出会います。
 父王を刺し、その父の持ち物であった魔法の剣を持って国を出たアレンは、実体の無い“影”に追われ、精神を病んでいました。
 共に旅をするようになった2人は、ホート・タウンという町に辿りつきます。ここでも荒廃は人々を捉えていました。
 2人は、その町外れに住むハイタカの昔馴染・テナー(風吹ジュン)の家に身を寄せます。そこには親に捨てられた娘テルー(手嶌葵)も住んでいました。
 ある日、ハイタカが出かけている隙に近くの城に住む魔法使いクモ(田中裕子)の部下、人さらいのウサギ(香川照之)がやってきて、テナーを誘拐してしまいます。ハイタカを城におびき寄せようというのです。クモはかつて無法な魔法の使い方を戒められたことから、ハイタカに恨みを持っていたのです。

ゲド2

 いろいろなところで酷評されている本作品ですので、同じことの繰り返しになってしまうかもしれませんが、僕が玉砕してしまった、その理由について、簡単に語りたいと思います。

 まず、やはりジブリ作品では常に言われている、声優の問題について。
 以前、「トトロ」の記事で同じ問題に触れた時には知らなかったのですが、宮崎駿氏がプロの声優を嫌っているんですね。確かに、只うるさいだけの思いっ切りぶりっ子な、いわゆるアニメ声と言われる、オタクたちに騒がれてカン違いしている最近の若い声優たちの声は僕も嫌いです。
 でも、まったく抑揚のない棒読みの素人を使うよりはいいと思うんですよね。もちろん、誰のことを言っているのか、懸命な方はわかると思いますが、挿入歌(歌声は透明感があってきれいでした。)を優先した起用はなんか本末転倒ですよね。チョイ役ならともかく、なんと言っても物語の根幹を担うヒロインですからね。(「風立ちぬ」まだ未見ですが、庵野さんは大丈夫だろうか。)
主役の岡田准一君(最近はV6の岡田君というよりは、主役を張れるスター役者ですよね。)も、普段の巧みな演技力からしたら、今ひとつな感が無きにしも非ずですし(声の質はぴったりでしたけどね。)、悪役・闇の魔法使い(“例のあの人”に比べたら思いっ切り小物ですが。)クモなんて、実は男性なのに、声が田中裕子さんだったので、途中まで女性と勘違いしていましたし。
 「千と千尋」で出番は少ないが非常に印象に残る釜爺を好演していた菅原文太さんは、さすがの貫録でしたし、「八重の桜」でヒステリックなヒロイン(だから、明治になってからの八重は嫌いでした。特に時栄を追い出すところ、怖かった。銃を持って戦う姿はかっこよかったけどね。尚之助さんがかわいそうでした。)をなだめるおばあちゃんを好演していた風吹ジュンさんは、さすがな安定感でしたし、虚栄を張る小心者の悪役ウサギを演じていた香川照之さんもさすがです。「嘉永六年!」とかドスの利いた声で叫んでいた人と同一人物とは思えませんでした。(このギャグがわかる人は「水曜どうでしょう」の観すぎです。)
 まあ、プロの声優がどうこう、という前に、結局、上手ならどっちでもいい、ということですがね。

 それから、いろいろな方が批判しているように、いろいろなところで説明不足で分かりにくいということです。
 ドラゴンがこの世界ではどんな存在なのか?(ラストのあまりにも唐突な展開も含めてね。)、この世界における魔法の位置づけは?(ハリー・ポッターの世界のものとは若干違う感じでしたが。)、アレンが父王を殺した理由は?(心が闇に支配されていたという理由では納得できません。)、この世界における“真の名”の位置づけは?、クモとホート・タウン政府の関係は?(人の売り買いが堂々と行われていることと、それを指示しているのがクモらしいことから、クモがホート・タウンを闇から支配しているということはなんとなくわかりますが。)などなど、わからないことが満載です。

 この映画、世界的ベストセラーだという原作の第3話をベースにしているという話ですが、本来このシリーズ、題名通り、ハイタカ(“真の名”ゲド)を主人公としているお話で、第1話第2話はしっかりその通りだそうですが、第3話から登場するアレンの話にだんだん変わっていくようです。(失礼ながら僕は非常に不勉強で、原作については全く知りませんでした。今回この記事を書くために急遽調べました。)
 しかし、考えてみれば、世界的ベストセラーの初映画化作品であるにもかかわらず、なぜ第3話なのか、普通、第1話から映画化するべきでしょう。
 しかも、話によると、原作の「ゲド戦記」第3話「さいはての島へ」の基本プロットに、それに、宮崎駿の絵物語「シュナの旅」を原案にしているということで、監督の宮崎吾朗は「『シュナの旅』の登場人物に少しずつアレンジを加えていって、『ゲド戦記』の世界に近づいた感じです。」と語っているという。
 これって、「ゲド戦記」という題名でいいの???
 しかもしかも、話によると、試写会でこの映画を観た原作者のアーシュラ・K・ル=グウィンは、「私の本ではない。吾朗の映画だ。」と述べたということです。
 なぜ、素直に第1話から作らなかったのか?
 なぜ、別の話「シュナの旅」が原案になっているのか?
 なぜ、原作とかなり違うのに、題名が「ゲド戦記」なのか?
 なぜ、宮崎吾朗初監督作品がこれなのか?
 なんかこれって、基本的に間違ってないか?

ゲド3

 ということで、根本的なところで疑問が生まれてしまう問題作なのですが、ジブリブランドのおかげで、大ヒットした作品です。
 ところで、香川照之さんが芸達者なところを見せて好演していた、クモの手下ウサギって、「ナウシカ」の悪役、トルメキアの王女クシャナの参謀、計算高い腹黒い男、クロトワと同じ顔ではないですか?これは、かの手塚大先生の役者システムでも取り入れたか?とでも思ってしまいました。





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Last updated  2014.01.20 21:19:33
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