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Wordbook of Kurumimochi               くるみもちの単語帳

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October 2, 2008
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テーマ:趣味の英語(406)
カテゴリ:I LOVE NEW YORK
 セントラルパーク(Central Park)はマンハッタン島の真ん中にある長方形の大きな公園。街中に大きな公園があるのはロンドンのケンジントン公園(Kengington Gardens)と池をはさんで地続きのハイドパーク(Hyde Park)を思い出させるけれど、地図を見た時の公園の占める割合はセントラルパークの方がずっと大きく感じる。もともとは湿地帯でおおよそ150年前に土が運ばれ、すべて植樹によって作られた人造公園だというので、ケンジントン公園+ハイドパークのようにほぼ平らだと思っていたら、おっとどっこい、起伏に富んだ造りで歩道は迷路のよう。

 セントラルパークを東西に横切る地下鉄はないので、公園の西にあるホテルから真東にあるメトロポリタン美術館に行くには横断道路をイエローキャブで運んでもらうか、徒歩かである。地図上はゆっくり歩いても20分もかからない距離なので散歩がてらに歩いて行くことにして、開館30分前に出た。アメリカ自然史博物館の北側81丁目(81st Street)から歩道を入ると、まず自動車と自転車と人のレーンがそれぞれ白線で区切られた周遊道路を横切った。人のレーンはジョギング用でベビーカーを片手で押して走るママさんに驚いた。朝はジョギングする人が多い。

 そういえば前日ホテルのエレベーターでジョギング姿の老人と同乗した。最後に降りようとする娘の肩をやさしく叩いて先に出るよう促した紳士で、娘と「本当はお金持ちなんだけど、セントラルパークでジョギングしたいからミッドタウンの大きなホテルではなくここに泊まっているのかも」と想像しあった。

 植樹とは言え、セントラルパークの木々は豊かで、その後小さな木造の建物を見つけた。スェーデン小屋(Swedish Cottage)と呼ばれるものだった。シェイクスピア庭園(Shakespeare Garden)と記された辺りから起伏が出てきて、木を登るリスを見つけた。ケンジントン公園で見かけたリスのようにすばしこくってうまく写真が撮れなかった。しばらく行くとベルベデーレ城(Belvedere Castle)に出た。中世ヨーロッパ風の石を積み重ねたお城。中には入れなかった。セントラルパークの中には趣向を凝らした建造物が多い。ベルベデーレ城はちょうど東西の中間辺り、もっと散歩を楽しみたいけれど、ここらで堅実に横断道路に出ようと思い、別れ道で南に行く方を選んだ。これが…。

 こんもりとした林に出たが、平らなところに大きなリスが身じろぎせずに座っていた。私に見つめられても動じない。ふさふさと立ったしっぽがかわいい! 小声で娘に告げると、こっちにもいるよと返事。二匹ならチップとデールだねと微笑んだ。少し行くとそこにもリスがいた。さらに進むと次々とふさふさ尻尾のリスを見つけることができた。写真も撮れて満足したが目の前に現れたのは横断道路ではなく池で、あれっと思った。私の地図では池は横断道路を越して南側なのに。あれれと思って道にたたずみ地図を広げようとしたら、ジョギング姿の年配の男性が寄ってきた。道を教えてくれるのかと思ったら迷子になったから教えて欲しいと。

 こうなっては私たちも迷子になったことを認めざるをえない。その男性は諦めて去り、私たちは池沿いに歩きながら携帯電話のGPSでも使おうかと思ったその時、先ほどの男性が若い女性をつれて向こうから歩いてきた。そして案内してくれる人を見つけてきたよと私たちに紹介してくれた。メトロポリタン美術館に行きたいのですと言ったら、ちょっと思案してあなたたちも付いて来なさいと言ってくれたのでほっとした。小さなバックパックを背負ったキャリアウーマン風で、時折池の写真を撮りながら、先ほどの周遊道路の続きと思われる道路まで連れて行ってくれた。まず男性に説明して別れ、その後私たちにメトロポリタンへの道順を教えて、持って行きなさいと公園の詳しい地図をくれた。彼女の親切に感謝して、ちょうど持ち合わせていた小さな和菓子の缶を差し出すとためらっていたけれど、地図と交換ですと言うと、かわいい包装紙ねと喜んで受取ってくれた。末富のこの鮮やかな水色地に文様的な花の絵が散らされた包装紙は私もお気に入りで、彼女と心が通じたようで嬉しかった。

 彼女にグレートローン(Great lawn)に出るよう言われたので、指示されたように周遊道路を少し進んで、東の歩道に入った。その時に出会ったジョギング中の女性に道を確かめたが、やはり親切に応対してくれた。慣れぬ旅先での親切は格別に嬉しい。特に公園は目印に乏しいので助かる。今度奈良公園で道に迷っている人を見つけたら、分かりやすいところまで案内してあげようと思う。

 グレートローンはロープで囲われた平らな敷地でその朝は中に誰もいなかった。よく摩天楼に背に日光浴する写真を見るが、それはここを撮影したものだ。グレートローンに沿って少し歩き、貰った地図で確かめ東にそれる歩道を選び、地下道をくぐって出るとそこにはもうメトロポリタン美術館の巨大な建物が見えた。開館時間はとっくに過ぎていたが、悪くはない気分だった。

【追記】
Belvedere Castle (ベルベデーレ城)
belvedreは「見晴らしのよいあずまや、見晴台、(屋上や丘にある)展望台」の意味。「美しい眺め」を意味するイタリア語に由来する。ウィーンにその名もベルベデーレ宮殿(現在は美術館)がある。ヴァチカン美術館のベルベデーレも有名らしい。そういえばヴァチカン美術館の中庭に階段が両脇に設けられ一段高くなったところがあり、中央の踊り場の欄干に大きな松ぼっくりの飾り物があって目立っていたけれど、見晴台だったのかしら?

もらったセントラルパークの地図によると

Belvedere Castle was compleated in 1872 as a viewing pavilion overlooking the lower Croton Reservoir. In 1937, the reservoir was filled in to become the Great Lawn.

その名の通りベルベデーレ城はため池を眺めるために建てられ、そのため池が埋め立てられてグレートローンになったのですね。この地図は2003年にセントラルパーク150周年を記念して発行された一枚ものですが、すっかりお宝になりました。

下の写真は逆にグレートローンの前からベルベデーレを望んだものです。







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最終更新日  October 5, 2008 06:44:51 AM
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