1階は入居者に敬遠される傾向があります。
空室調査をしていると、いろんなケースに遭遇します。 アパート・マンションで、2,3階は埋まっているのに 1階が空いているケースがたくさんあります。 確率からいっても空室の大部分が1階なのです。 1階の部屋を入居者が嫌う理由は、まず、プライバシーの問題が大きい と思います。それから、最近は世の中が物騒になり、入居者は セキュリティー(防犯)に敏感になってきています。 そうかといって、一階をつくるなと申し上げているのではありません。 一階に住居を持ってくるなら、それ相応の対策をとっておくことです。 嫌われる理由がわかっているなら、それを上回る付加価値をつけてやることです。 例えば ○ファミリータイプなら一階しかできない専用庭を設ける。 ○その庭に一階しかできない大きな専用物置を付けてあげる。 ○外部に1階だからできるウッドデッキを設けてあげる。 ○2階以上の部屋と比べて家賃格差をつける。(お得感を打ち出す。) このように入居者が2階か1階かで迷っているときに背中を押して あげる付加価値をつけることでしょう。 「本当は2階がいいんだけれど、コレが付いているからなあ。」 と入居者が迷えばしめたものです。 見向きもされないよりマシでしょう。 また、新築時で将来空室なることが予測できる1階のバルコニーは 通常の高さより1.5倍程度の高さにしておくことです。 1階部分の高さをを底上げすることにより、プライバシーやセキュリティー に対応することができます。 他にも、どうにもならない1Kの一階の空室は、部屋を潰して 自転車置き場スペースに改装したり、物置スペースとして 活用することもできると思います。 建築コストはアップすると思いますが、10年、20年と続くアパート経営で 空室の機会損失を考えるなら、そのコストはペイできると思いませんか? 長年の損失の累積は一体どのくらいになるでしょう。 50万?100万?200万? どんなに家賃が安くとも、空室を作らないことが経営です。 汽車や船、飛行機、ホテルや旅館など、空席を作るぐらいなら 値段を安くしても満席にすることがあります。 それと同じようなものです。 古い賃貸住宅の空室の原因を探れば、新築賃貸住宅の企画段階で 応用ができ空室を防ぐことができるのです。 人は先人が失敗したことから学びます。 今日のワンポイントアドバイス 空室の原因を探ることが、いかに重要であるか理解できるはずだ。 それがソフトであるか、ハードな原因であるか、たくさんの事例 を見て、研究することだ。それをやろうとしない大家さんは、 いつまでたっても空室が改善されない。 空室対策110番