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カテゴリ:PC『装甲悪鬼村正』
『装甲悪鬼村正』感想 魔王編 その2 『Phantom』、『スマガ』、『竜†恋』、『月光のカルネヴァーレ』、『沙耶の唄』等々。 ニトロヒロインズ勢揃いの『装甲学園景明』には腹を抱えて笑った。 湊斗景明に普通のギャルゲー主人公は無理だな。 実直過ぎて、まるで馴染まない。 さて、“銀星号”の真実を知った俺は、湊斗光についてどう理解し対応していくべきか。 考えるまでも無く、俺には景明の卑怯を責めることなど出来ない。 赤の他人を殺すことは出来ても、大事な肉親を殺すことは出来ない。 善良な一般人を殺しておいて、大量殺人鬼の「妹」は殺せない。 そんな「独善」には誰も納得出来ない。 それでも、殺せない物は殺せないのだ。 ※以下、ネタバレ注意 湊斗光は、堀越公方“足利茶々丸”の元に潜伏していた。 小憎らしい程元気に、景明にじゃれつく光。 しかし部屋で寝ている光を見て、景明は驚愕する。 その姿は、過去に鉱毒病に侵され、伏せっている時そのままだったからだ。 「ここに湊斗光がいるんだから、この湊斗光が装甲して銀星号やってるに決まってるだろ」 「どうやってよ! できるわけないでしょう!?」 「こんな、植物状態の重病人が……装甲して戦うなんて!」 「どう聞いてもデタラメな話だよなー。 でも、ここに嘘はなんにもない」 「真実、この湊斗光が銀星号だ」 「だからっ……どうやって! そんなことができるっていうのよ!」 「眠る」 「……眠るっ、て」 「この湊斗光が眠ると“銀星号”が出てくる」 第五章で、光を襲った鉱毒病。 光は“二世村正”と結縁して武者の回復力を身に付け、心身共に完全回復を果たしたのだと思い込んでいたが、その認識は誤りだった。 湊斗光の身体は快復しても、砕けた精神までは戻らなかった。 湊斗光はあの時、既に廃人になっていたのだ。 だから、銀星号は湊斗光の“夢”。 夢への渇望が、肉体を衝き動かして殺戮を為す。 現実に犯した大量殺戮でさえ、光にとっては夢の中の出来事だ 光は“夢想剣”の妙技を奮い、「父の愛を手に入れる為に」人類社会を全滅させることを躊躇わない。 止める為には、光が目を覚ましている隙を突き、殺さなくてはならない。 しかし、景明には殺すことが出来なかった。 やがて眠りに落ちた光は銀星号となり、破壊を振り撒く為に飛び去ろうとする。 「待て! 待ってくれ……」 「……」 「父親さえ得られるなら、お前は破壊と殺戮を止めるのか!?」 「――ッ――」 「景明」 「光の求めは―― 父がおれを血子と認め、愛情の実在を認め、 その口で名を呼んでくれることなのだ」 「世界の代わりの人身御供として、父を差し出して寄越されても意味がない。 それでは……父の愛は世界に奪われたままだろう?」 「…………」 「ゆえに世界は壊す」 「全ての人間を殺し、あらゆる価値を滅ぼし、 この地上に光と父だけを残す!! その時こそ父の愛は疑いもない――他には何もないのだからな!!」 「光、」 「景明。 我が家族――我が兄」 「兄こそは光の最後の敵。 覇道の最後に越えねばならぬもの」 「もう、わかっているな……? おれがおまえに望むのは、最後の時に、光の前へただ独りで立つことだ」 「…………」 「奪う。 必ず、奪うぞ」 「母! 世界! 我が兄!」 「阻むもの全てを破り――おれは必ず奪う!!」 「誰にも止められぬ。 止められはせぬ」 「この願いは――誰にも!!」 行くべき道筋を失って憔悴する景明は、茶々丸に“卵”を植え付けられ、無我の境地に立つ。 精神汚染を受けた景明は、世界など滅びても構わないから、とにかく「光の命を救う」ことしか考えられなくなってしまう。 光の命を救う為、景明は村正を裏切り、茶々丸と行動を共にしているようだが、さて……。 ……それとは関係無いが、ここまでじっくり光の発言を見てきたおかげで、ちょっとした事実が見えてきた。 光の発言が事実に基づいたものなら、光の出生に際して何があったかは想像に難くない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.22 07:27:04
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