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カテゴリ:一般書
世界屠畜紀行
理論社のYA新書「よりみちパン!セ」の中の1冊、『いのちの食べかた』を読んだとき、お肉が自分の口に入るまでにどのような工程を踏むかをあらためて考えました。 現在は、動物の形からスーパーのパックになって並ぶまでが、全くのブラックボックスなんですね。 で、そのことが、差別の歴史と繋がっているということも知りました。 著者の内澤さんは、みんなお肉を食べるのに、日本ではそのお肉を作る人たちが差別されていることが納得できず、よそのお肉を食べる国ではどうなんだろうと、各国を旅して屠畜の現場を回ります。 屠畜の工程、周りの目、歴史などを丁寧にルポし、イラスト(写真はおろか、スケッチだけでもものすごく怒られる国もあった)と共に、分かりやすく書かれています。 つっても、長い!読んでて途中でちょっとだれてきちゃいました 今は学校で解剖とかしないのかな? 私は女子高でしたが、ブタの頭と牛の内臓を解剖しました。 先生が、手に入れるのが年々大変になってきた・・・と仰ってたのを思い出します。 ブタの頭は、頬の肉を削って、その場で焼いて食べましたよ。 牛の内臓は、小腸にお水を入れて、ソーセージだ~と、みんなで長いそれを持って、にっこり笑って写した写真もあります。 別にそれでお肉を食べられなくなった記憶はないですね。 今は、自然食とマクロビなんかをやっているので、ほとんどベジタリアンみたいな生活になっていますが・・・。 この本には犬を食べる国のこともありますけど、うーん、食べるかって聞かれたら、犬はきついかなあと思いますが、それもその国の文化だろうと思える気持ちはあります。 ただ、女優のブリジット・バルドーのような、偏った動物愛護はなんだかなーって気がします。 それも、米国のお肉を輸入させようという思惑が裏にあるのだとか・・・。 上の本にもその辺りのことが書かれていました。 これだけお肉を食べる事があたりまえになり、しかもものすごい量が消費されていると、色んな思惑があちこちで渦巻いているよう。 折りしもBSE問題で、お肉は脚光を浴びちゃっているわけだし。 そして、このBSE感染肉を見分けるために、現場の方たちの手間は途方もなく大きくなっている。 職人技としか言いようのない、屠畜作業が、もっと知られてもいいのになあと、単純な私は思いましたけど。 こうゆうとこ、きちんと見せないで食育食育ってうるさく言うのもなんだか違うって気もします。 理論社のよりみちパン!セシリーズは、おもしろい! 中学生向けの新書です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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