コスプレ?なチラシを映画館で見つけたときから、ぜひ観たいと思っていました。
原題は『BE KIND REWIND』。
邦題はイマイチですが…
いまだにVHSのビデオしか置いていないビデオレンタル店「BE KIND REWIND」。この店は伝説のジャズミュージシャン、ファッツ・ウォーラーの生家と言われていたが、町の再開発のため取り壊しか建て直しを求められていた。
店長のフレッチャーはファッツ・ウォーラーの追悼イベントに出るためと言って、店員のマイクに店を任せて旅に出る。しかし実際は、店をレンタルDVD店として再生するための調査であった。
店を任されて張り切るマイクだが、発電所の隣で廃品回収を行いながら暮らす親友のジェリーが磁気を帯びて店に現れ、店にあったビデオテープの内容を全て消去してしまう。
そんなときに女性常連客のファレヴィチさんが現れ、『ゴーストバスターズ』を借りたいと言ってきた。とりあえず夜まで待ってもらうことにしたが、今時VHSのソフトなどどこにもない。
マイクは困った挙句、とんでもないアイディアを思いつく。「作ってしまえ」
マイクとジェリーは古いビデオカメラを持って図書館に向かい、リメイク版『ゴーストバスターズ』を撮影。なんとか凌いだものの、別の客が『ラッシュアワー2』を求める。女優としてクリーニング店の店員・アルマをスカウトしてリメイク版『ラッシュアワー2』を撮影した。
その夜、ファレヴィチさんの甥が例のリメイク版『ゴーストバスターズ』を持って、恐い仲間を引き連れて店に現われる。ビビるマイクだったが、リメイク版は大好評。さらに『ライオン・キング』『ロボコップ』『2001年宇宙の旅』などもリメイクすることに。
リメイク版は大好評で、ついに町の人も参加して撮影するようになる。
帰ってきた店長のフレッチャーは店の繁盛ぶりに驚き、この路線で店の再建を行うことにするが、店は著作権法違反で訴えられてしまう。
店の再建を諦めたフレッチャーとマイクに対し、ジェリーとアルマ、そして町の人たちは訴えられない映画を撮ろうと提案する。
最初はただのおバカ映画かと思いましたが、いい映画です。
映画への愛に満ちています。
リメイク映画の手作り感がいいですね。
ポスターにもなっている、アルミホイルを巻いた『ゴーストバスターズ』の衣装とかロボコップとか、ジャングルジムの『ラッシュアワー2』とか、着ぐるみ?の『ライオンキング』とか。
出るシーンも、「あー、あったなー」みたいな感じで思い出せるものも。
できた映画はチープな学芸会レベル。
しかもダビングで増やしている描写がない…1本もの?
でも、訴えられます。
ご丁寧に店前でローラーでテープを破壊。
しかしVHSのソフトがないからといって、DVDをVHSにダビングしたりしないマイクは真面目な善人です。
ジェリーのちょっとアレなところとか、ノリノリのアルマとか、登場人物もいいです。
冒頭から少しづつ登場している「ファッツ・ウォーラー伝」。
これは、こういうことですか。
町中の人が参加した手作り感がなんともいえないです。ボール紙の車とか。
店内での上映会のはずが、町中の人が見ていたラストもよかったです。
監督はミシェル・ゴンドリー。
この人の映画を観るのは初めてかと思ったら、この前観た『TOKYO!』の第1話『インテリア・デザイン』の監督でした。
なんとなく通じるものがあるかな?
もう、映画への愛をすごく感じた映画でした。