|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く |
![]() ★★★ 好奇心さえあれば、手近な所にも、小さな楽しみが作れるものだ。 このごろデジカメの進歩は著しく、マクロ機構もほとんどの機種が持っている。 それに、銀塩カメラ時代のように、照明設備など整えなくても、天井の蛍光灯で十分撮影も出来るようにもなっている。... あとは、使う者の「好奇心」があるか無いかのこと...身近なところでも小さな楽しみを見出すには、好奇心は不可欠...
今は、花盛りの季節...我が家のルーフバルコニーも花で一杯だ。久しぶりに、クジャクサボテ ンの花が立て続けに咲いて、夫婦で大騒ぎ...
中央を一度ルーペで覗いてから、この不思議な造形と、白のグラデーションの派手な不思議さの虜になっている。 ルーペで覗いてその変化に笑ってしまったり...
...若い頃なら、この季節、旅への関心一杯で、ルンルンと一眼レフ片手に飛び回る所なのだろうが... ガンの大病で、病院の個室の生活を一年も続ければ、好奇心が病室の花にだけ向いてしまうことも自然の成り行き...
これがいつの間にか半ば習慣化してしまったのだろう? 病院暮らしのあの頃も、三脚・小さなデジカメなど病室に持ち込んで、マクロ撮影でもして「記念アルバム」など作りたかったが、 まさかPCやプリンターまで持ち込めないのであきらめてしまった。
とにかく、ガンを宣告されることは、明日に訪れるに違いない闇の死の世界を鬱々と彷徨い続けてしまい勝ちになる。 ガン=精神科患者にもなりかねない。 「プラス思考&Positive-Thinkingがなにより大事だ」なんて、ピンピンした健康人に言われても心に馴染まない。 幸いに、同じ病院に精神科病棟があり、ここに入院していた人たちの細かい感性が自分とマッチしたのには驚いた。 「もしかすると、自分も心の病にも冒されているのか?」とチョッと不安にもなったが、狭い喫煙室でポツラポツラと話をしていると、そんなことは、どうでも良くなってしまった。
...みんな心優しい、思いやりの深い人たち...それだけで充分... 俳句を作って自分を慰めていた中年の高校教師‥フランス人形然とした精神分裂の女性‥
みんな「浮き世の弱肉強食の生存競争に心傷ついた人たち」の鋭すぎる感性を言葉の切れ端からも推測できた。 一期一会...自分の半年入院の間に、みんな散り散りに去っていき...話を交わす人間も皆無になった頃、八回の抗ガン剤の点滴で、自分の病状も一応落ち着き自宅に帰る身に...
風の便りか?高校教師は、寒い能登半島の娘の所に引き取られ、フランス人形は、武蔵野の 精神科に再度入院したとか...
こうして、自分はマンションのベランダで育てた花々を、徒然なるままにデジカメで覗いていたり... 時折、これらの植物たちの弱々しい繊細な作りをマクロで拡大していると、フト、病院で出会った人たちの顔が浮かんでは消えたりしていくのは、自分の心の歪みのせいなのかな?
今では...かっての喫煙室も取り壊され、ツタの絡むお茶の水教会の見えるベンチも閉鎖された。... 自分の不安と悲しみの思い出を否定するかのように... ...あれから、長く吸い続けていたタバコもなんとか止めた(これで肺ガンにでもなったら、 一発あの世ゆきだから).. あれから誰一人顔見知りも見かけず、話す相手など皆無の病院の日々がまた過ぎてい った。 ★★★
│<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||