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テーマ:今日の一押し食材(564)
カテゴリ:和食
一口にどて煮といってもいろいろな解釈があると思うのですよ。名古屋では牛スジ肉を赤味噌で煮込んだものですが、関西ではホルモン(もつ)を使っていたような気がします。もちろん赤味噌は使いません。もう10年位前に通っていた居酒屋で時々どて焼きを食べていた記憶があるのですが、あれは合わせ味噌だったのかな。 ここでどて焼きと言う言葉が出ましたが、名古屋と関西のどて料理の根本的な違いがコレ。名古屋は煮ますが、関西は焼くのです。名古屋ではドロドロに煮込んだ物が器に入って出てきますが、関西では煮込んで焼いた物にまた煮込みをかけたものが串刺しで出てくるのですよ。 ただ、ちょっと調べてみたところ、コレも店によってかなり違うようで、関西ですが牛スジを使う店もあるようですね。こればかりはどっちが正解なんて言う答えは出ないでしょう。 ところが、名古屋のどて煮に関してはしっかり正解は決まっています。 牛スジを赤味噌・・・です。 ワタシは初めて名古屋に来た時にその何でも味噌をかける食文化には辟易としたものです。根本的に関西の人間には赤味噌は合わないのですよ。トンカツにかかっている味噌なんて「余計なことをしてくれるな!」って感じでした。 しかし、おそらくその考えが変わるきっかけになったものがこの「どて煮」です。どなたかに連れて行っていただいた郷土料理屋でいただいたどて煮がビールのアテとして最高だったのですよ。 そして、止めを刺されたのは中京競馬場のどて丼。どて煮をごはんにぶっ掛けてある豪快料理ですが、コレがやたらと美味い。ビールだけではなくごはんとの相性も最高であるとわかりました。 どて煮をきっかけに今では味噌カツも美味しくいただいているのですから、人間の味覚なんてアテになりませんし固定観念に縛られすぎですよね。 さて、家でどて丼を作ってみようと思い立ったのですが、途端に挫折しかかりました。関西人の家に赤味噌があるかよ!(笑) ただ、これだけのために赤味噌を買ってきても絶対に使いきれないことはわかっていましたので、赤味噌購入は断念。ここはいつも味噌汁に使っている合わせにしました。 どて煮の最大の特徴は、「ドロッ」と感です。ドロリとしていなければどてじゃない。2時間ほど茹でた牛スジに味噌を多めに入れてグツグツと煮込むことでとろみを出します。他の調味料は醤油、みりん、塩、それから甘さもほしかったので砂糖など。 できあがりに半熟卵とわけぎのみじん切り、一味唐辛子をかけていただきます。 結論。濃い(笑)濃いけど美味い。メシが食える。 ただ、ワタシはどて煮に関しては甘辛のコンビネーションが全てだと思うのですよ。辛さが足りなければもっと唐辛子を振れば済みますが、あいにく甘味が足りませんでした。こうなるとちょっと厳しいですね。 ただし、そうやって考えている内にガツガツ平らげることができましたので、料理としては正解でしょう。 とは言え、中京のどて丼には遙かに敵わないですね。馬券から遠ざかり競馬場に行く機会もなくなりましたが、その内、どて丼を食べにだけでも行きたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年04月01日 10時05分50秒
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